概要
『エンジニアのための時間管理術』の読書メモ。
Thomas A. Limoncelli 著
株式会社クイープ 訳
発行年月日:2006年10月
ページ数:272
ISBN:978-4-87311-307-4
なぜ読もうと思ったか。
タイムマネジメントについての考え方や手法を取り入れたいと思ったため。
(タイトルに釣られて…というのが本音🐟)
1章:タイムマネジメントの原則
- エンジニアはタイムマネジメントが難しい。
- プロジェクトワークと割り込みが入り混じる職業。
-
外部からの割り込みは生産性を低下させる。
- 中断した作業に戻るには時間がかかり、エラーが紛れ込む可能性がある
2章:集中と割り込み
- 自身の身体活動と知的活動のピーク時を把握する。
- 年齢や体調によっても変化する。
- 委任、記録、実行
- 委任:×「今忙しいので別の人にお願いします」○「xxxさんが詳しいので聞いてみましょう」→ xxxさんに繋ぐ。
- 記録:要求者に記録している様子を見せる。
- 実行:2分以内に対処できることは、その場で実行する。
- 1日の最初の1時間は最も重要なプロジェクトのために使う。
- 邪魔が入らない時間帯。
3章:ルーチン
- 「一度だけ考え、何度も実行する」手段。
- 積極的にルーチン化できる作業を探していく。
4-7章:サイクルシステム
- 自分の記憶力を信用しない。
- オーガナイザーに記録する。
- 物事を整理・管理する道具のこと。
- 本書では、カレンダーと日々の予定を管理できるものを指している。
- 毎日の最初の10分をその日の計画に充てる。
- 1日の業務の全容を把握する。
- 1日の終わりには全ての項目が処理されているようにする。
- プライベートな作業も同じシステムを使って管理する。
- 歯医者や資格勉強、Qiita書いたりなど。
- プライベートと仕事の予定を1つのカレンダーで管理する。
- 手帳で一元化している。
- カレンダーを確認する間、相手を待たせてしまうことを躊躇しない。
- ダブルブッキングで再調整が必要になったほうが相手にとって不都合である。
- 目標の期日を決めつつ、オーガナイザーに書き留める。
- 仕事/プライベートの両方で、ひと月、1年、5年の目標をリストアップする。
- 定期的に目標を見直す。
8章:優先順位
- 顧客の期待に基づいて優先順位を決める。
- 顧客がすぐに済むと考えている作業を先に行う。
- 顧客は、小さな要求がすぐに処理されることを期待する。
- 上司からの要求は特別に優遇する。
- 自身が気付いていない依存関係が付随していることが多い。
- 上司と良い関係を築く。
- マネジメントは一方通行ではない。
- 上司の目標を理解し、その達成に貢献する。
- 自身のキャリアのゴールに向かう支援をしてくれる。
- 上司の権限が活かされる作業を、委任しやすくなる。
- 上司の目標を理解し、その達成に貢献する。
- マネジメントは一方通行ではない。
9章:ストレスの管理
- システム管理はストレスの多い仕事である。
- ストレスをうまく対処するのもエンジニアの仕事。
- リラクゼーションを実施し、意図的にリラックスする時間を設ける。
- 休暇は用事を済ませるのに使うのではなく、リラクゼーションやストレス解消のために使う。
- 休憩すること。
P.145
いまわの際の言葉が「もっと仕事の時間を増やせばよかった」という人はいない。リラックスしよう。たかが1と0のことではないか。
10章:電子メールの管理
・SlackやBacklogでのやりとりが多いため割愛。
11章:時間の浪費
-
費やした時間に対する利益の割合が低い活動のことを指す。
例) - 無駄な会議 - 洗濯と掃除 - ゲームなど誘惑してくるもの - 必要以上の業務に関係ないオフィスでの交流
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ルールを課す。
- 例)10分後やめるために、アラームをセットする。
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自動化できないか考える観点を持つ。
12章:文書化
- ドキュメントは、優れたタイムマネジメントツールである。
- 作業を他人に委任しやすい。
- 作業手順を思い出す手間を削減できる。
13章:自動化
- 作業の自動化は特別なご褒美。
- 時間がかかるが、その努力が大きく報われる可能性が高い作業である。
- 「一度だけ行う難しい作業」と「頻繁に行う簡単な作業」は自動化に向いている。
- 「頻繁に行う難しい作業」は市販パッケージを使用する方がうまく処理できる。
おわりに
- 時間管理術によって生まれた「新しい」自由時間をどう使うか。
- 時間の浪費しないでほしい。
- 自身の趣味の時間や家族との時間に使ってほしい。