ChefのRole機能、Enviroment機能の使用方法

Roleとは

Chefにおけるロールとは、同じ役割のサーバをまとめて管理するための仕組みである。
例えばWebサーバーが５台あった場合、同じ設定をサーバごとに用意しては手間が増えるしミスの可能性も高くなるが、
webというロールを用意して、webロールに対してランリストなどを記述することにより、個別のサーバーへの設定はロールを適用するだけで済むようになる。

Roleの設定方法

Roleの記述

リボジトリの下にあるrolesディレクトリ配下に任意のロール名でjsonファイルを作成する。
Webサーバ用のロールの記述例

roles/web.json

{
  "name": "web",
  "chef_type": "role",
  "json_class": "Chef::Role",
  "default_attributes": {
    "apache": {
      "listen_ports": [
        "80",
        "443",
      ]
  },
  "override_attributes": {
    "apache": {
      "max_children": "50"
    }
  },
  "run_list": [
    "recipe[git]",
    "recipe[apache2]"
  ]
}

name - 任意のロール名
chef_type - 固定でrole
json_class - 固定でChef::Role
default_attributes - 適用先ノードに定義されていない場合に使用されるAttribute。
override_attributes - 同じAttributeが定義されていても、優先して使用されるAttribute。
run_list: 適用するクックブック

Roleの適用

ノードオブジェクトに以下のように記述するとwebロールが適用される。

nodes/web01.json

{
  "run_list":[
    "role[web]"
  ]
}

Environmentとは

Roleが役割に応じた状態を定義するものに対して、Environmentでは開発環境や本番環境といった環境ごとにAttributeを設定したい場合に使用する機能。

Environmentの設定方法

Environmentの記述

リボジトリの下にあるenvironmentsディレクトリ配下に任意の環境名でjsonファイルを作成する。
開発環境用の記述例

environments/development.json

{
  "name": "development",
  "description": "Development environment for xxx service",
  "chef_type": "environment",
  "json_class": "Chef::Environment",
  "default_attributes": {
    "apache": {
      "max_children": "10"
  },
  "override_attributes": {
    "apache": {
      "max_children": "50"
    }
  },
}

Environmentの適用

ノードオブジェクトに以下のように記述するとdevelopmentの設定が適用される。

nodes/web01.json

{
  "environment": "develoment",
  "run_list":[
    "role[web]"
  ]
}