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若手がPMを任された時に頭に入れておいた方がいいこと

Last updated at Posted at 2015-12-06

概要

私は新卒3年目なのですが、幸か不幸か1年目の後半から技術力ほぼ皆無の状態でPMを任され、
その流れで色んなPJでそのまま3年目の前半までPM(っぽいことを含む)をしてきました。

そこで学んだ、若手がPMを任された時にこんなことを頭に入れておくといいと思ったことを書きます。

※私がやってきたPMは4~8人程度の少人数のPJなので、大規模PJのPMとは考えることが
ちょっとずれているかもしれません。。申し訳ありません。

1.「PM」への期待値がメンバーそれぞれ違う

みなさんがPMという仕事に対してどんなイメージがありますでしょうか。

・プロジェクトを先頭に立って夢を語りビジョンを掲げみんなを鼓舞する人
・スクラムマスター的な役割をする人
・メンバーのスケジュール把握をする人
・サービスのコアを考える人
・アプリの数値を把握し、施策を考えれる人

などなど…。
私がPMをしてきた人たちをみていると、上のようなことをやっていたイメージが強いです。
では、これらを全てやる人がPMなのか?となると答えはNOだと思います。

プロジェクトの大きさや人によってPMの役割は少しずつ変わってくるものだと思っています。
また新卒と中堅、ベテランの間での認識の齟齬や部署間でのやり方の違いなど、それぞれPMに対して求めていることがずれていることが往々にしてあります。

それぞれがPMに対しての役割にずれがあるとどうなるか?

チーム内で不満が出始めます。

メンバーからは「前のチームのPMはこうだったのに…」
上の立場の人からは「伝えている役割がうまくできていない…」

そんなことを言われてしまうこと、周りのPJを見た時に一度ぐらいはあるんじゃないかなと思います。
こうなってしまうと非常にまずいです。どんどんとコミュニケーションが減っていき、
最終的にざんねんなPJになってしまうという現実を結構見てきました。

それを回避しよう

回避するいい方法があります。
ノーミングセッション」と呼ばれるMTGを開きましょう。

これは期待値の交換をするMTGです。
やりかたを超ざっくり説明するとこんな感じです。

1.「あなたは私にこういうことを期待していますよ!」ということをメンバー同士書き合います。
2.その書かれたことに対して、「私はこれを頑張ります!これはやりません」という宣言をします。

これだけです。
これはチームが結成されてなるべくすぐやった方が良いです。
これによって、メンバー同士誰が何を責任持つのかが明文化されるので、
認識のずれがなくなり仕事もやりやすくなります。

詳しいやり方は以下を参考にしてみてください。

■参考になりそうなサイト
http://foo164.livedoor.biz/archives/51395240.html

2.一人でなんとかしようとしない

若手がPMを任されると、やってやるぞ!!という意気込みが強い人が多いと感じています。
とても素晴らしいことだと思うのですが、勢いや想いだけだと中々上手く行かずに
悩んだり挫折したりする可能性があります(まさに自分がそうでしたw)

その原因の一つで、やはり一人でなんとかしようとする気持ちが強すぎるという面があると思っています。
そこで、その気持ちが少しでも和らぐような話と大事だと思った考えを書きます。

若手PMは大体失敗する

これはちょっと政治的な話が中心ですが…。

若手のうちにPMを任されると、超ウルトラ優秀な人材じゃない限り大体失敗します。
理由としては2つあって、そもそもその会社(ここ重要)での経験が少ないということと、
仕事上のコミュニケーションがなかなかしにくい立場であることだと思っています。
特に先輩とのコミュニケーションはかなりうまくやらないといけません。

プロジェクトを回そうとどんなに参考書を読んだり知見を貯めて実践しようと努力しても、
そもそも実体験がないとなかなかうまく回せないことは当たり前にあります。
(上で「その会社での経験が少ない」というのはここに繋がっていて、インターンシップなどの経験でうまくいったとしても、会社単位で文化も全く違うためにギャップが生まてしまうことがあると思っています)

そんなときに必死に一人でなんとか頑張ろうとするのはやめて、
周りの人をうまく使うという方向にシフトすることがとても大事です。

例えばですがメンバーに信頼されている人は誰か?をしっかり見抜くことが出来れば、
その人と密にコミュニケーションを取ることでうまく場を回せるようにすることがやりやすくなります。

頑張ろうと一人で必死にもがくことも大事なのですが、なかなかそれだけとうまくいかないときもあるので
そういうときは政治的に周りを味方につける、という視点もあるとチーム的にも精神的にも良いと思います。

いい意味で「若手だから」を言い訳にしてうまく立ち回りましょう。
PMの仕事は最終的にプロダクトを成功に引っ張ることという側面もあると思うので、
そのためにいいコミュニケーションと関係性をあらゆる方向から確立していくことも仕事だと個人的には思います。

また上のような失敗する理由を潰していくのも大事ですが、
まああまり気張りすぎない、というのも大事な要素だと思っています。

自分のマネジメントを忘れずに

少人数PJだと開発や制作作業をやりながらPMもやる、といったことがよくあると思います。
その時には、自分のマネジメントもしっかり考える必要があります。

PMは色々とやる作業が多いですが、全てを若手のうちに請け負おうとするとなかなかしんどい部分があります。
PMに作業が集中しすぎることで、自分自身の負担ももちろんのこと、自分がボトルネックになってしまう可能性もあります。

一つ一つのタスクをしっかり頭の中で整理して、メンバーに任せられることはなるべくメンバーに任せ、
自分ができる範囲かつパフォーマンスが出せる仕事量と仕事内容を実力から出すことが大切です。
ましてや開発や制作作業があるならなおさらですね。

PM自身もPJの大事なリソースの一つなので、それを常に頭に置きながら
仕事の振り方や仕事をするのが大切だと思います。

3.コミュニケーションをメンバーとひたすら取る

コミュニケーションが大切だ!!なんて当たり前のことすぎてあれなのですが、
やっぱりPJをまとめる仕事が多くなるPMはコミュニケーションが出来ないと正直厳しいと思います。

私がコミュニケーションを積極的に取ろう!と実際に実践してたのは以下の3つです。

1on1の実施

メンバーとの1対1で話す時間を定期的に取っていました。
なかなか全員の前では話せないことや悩み、心配を打ち明けられる良い時間ですし、
何かあったときに、「1on1で相談しよう」となる場面も個人的にいくつかありました。

これ、頻度が多すぎるとやっぱりメンバー的にも話すことないよ!となってしまうので
2週間に1度とか、ある程度話す内容がたまるぐらいにやると良い感じでした。

コミュニケーションが取りやすい環境作り

メンバー同士(なんなら自分に!)なんでも相談して話していいよ!という雰囲気を作ることが大事です。
仕事を相談しづらいとか、頼みづらいとかそういう雰囲気があるとまずい状態だと思います。

例えば、クローズドなコミュニティの場(それが1on1でもあるのですが)をあえて設けたり、
雑談できる場所(社内チャットなど)を作ったりすると話しやすい雰囲気が生まれやすいように思います。

コミュニケーションの場所って結構重要だなと思っていて、
人の好き嫌いによってそこが変わることも認識として重要だと思います。

メンバーが本当に話しやすい場所はどこか?
自分が話しやすい場所だけにコミュニケーションの場所が寄っていないか?
そこでちゃんと本質的な話が出来ているか?
メンバーによってコミュニケーションの量に差が出ていないか?

もちろん完璧にやるのは無理だと思いますが、
やっぱり会社だと色んな人がいるので、どこか1つだけに偏るようなやり方は
あまり得策ではないなと思います。

いろんなやり方を思考錯誤して、なるべく全員と良いコミュニケーションが
取れる方法を模索するのが最善なのかなーと思っています。

他愛もないコミュニケーションを取る

メンバー1人1人と1日1回は他愛もない話をするように心がけていました。
内容はなんでもいいんですが、出来れば自分がやっている業務周りの話だと良いかもしれません。
もちろん、どうでもいい話でもいいんですがw

そんなことを続けていると、相手にどんな趣味があってどんな価値観なのか大体わかってきます。
何がやりたいのか、どんな夢をもってるのかまでお互いになんとなくわかってくると
1つ1つの発言への理解が高まるので、何がいいたいのか、どうしてほしいのかが掴めてきます。

例えば、やり方を一から指示してほしい人もいればなんでも考えさせてほしい人もいます。
この差って個人的には結構大きくて、この辺りのコミュニケーションのずれで
うまくいかなくなるところをよくみます。
ただこれは些細なコミュニケーションをしているとうまく回避出来る部分が大きいのではと思っています。
ああ、この人はこういう価値観なんだ、という事前情報があるのとないのとでは雲泥の差です。

個人的には、些細なコミュニケーションを続けていると
「この人は俺のことを理解してくれているのでは」というところから
信頼に繋がると考えています。

「これはこういうやり方でやってほしい」とPMから言われたときに、
自分の立ち位置や経験、価値観を知らない人から言われるのと、
よく話を聞いてくれて理解してくる人が言うのとどちらが素直にやってみようと前向きになれるか、
個人的には後者しかないと思っています。

まとめ

長くなってしまったのでおさらいとまとめです。
私が若手がもしPMを任されたら以下のことを頭においておいたほうがいいと思っています。

・PMへの期待値はみんな違うから認識を合わせましょう
・若手という立場はいろいろ難しいので一人でなんとかしないようにしましょう
・コミュニケーションは色んな方法でたくさんとりましょう

最後に

最後にですがPMだけでなく、上に立つ立場になったとき
一番大事なことって何かなと考えました。

私は、個人的に「信頼される」ことだと思います。
この人についていけば大丈夫だ、この人の下でやりたいと思わせられるスキルがあることが
非常に重要なんじゃないかなと思っています。

そのためには飛び抜けたスキルが必要な時も確かにありますが、
まず最低限のラインで必ず良いコミュニケーションと
色んな認識の共有(ビジョンとか、夢とか)が必須だと感じています

このカレンダーでも皆さんここの部分は書かれていて、やっぱりここは重要なんだろうなと思っています。

色々プロジェクトの管理手法はたくさんありますが、
まずは小難しいことは考えずに、シンプルに、プロジェクト内で良いコミュニケーションを取るというところがPMとしての最低限の仕事なのかな、と実体験から思いました。

偉そうに色々書きましたが、実体験や周りを見てきて感じたことではあるので
若手の方で「君、明日からPMな!」と言われた方は是非参考にして頂けるといいことがあるかもしれません!

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