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WSL で Ubuntu 24.04 の GUI に リモートデスクトップ接続する環境を作成する

Last updated at Posted at 2023-04-29

WSL 上に Ubuntu 24.04 を インストールしてリモートデスクトップ接続できるようにします。

前提条件

WSL が version 2 としてインストールされている必要があります。

WSL を まだ インストールしていない人は、他のサイトでインストール・初期設定してください。

Ubuntu 24.04 イメージを直接 Ubuntu の サイトから ダウンロードして 環境構築します。

この手順では C:\WSL-Disk に WSL 用の環境を作ります。

インストールイメージのダウンロード

Ubuntu WSL Images

から noble をクリックして その中にある current の中から ubuntu-noble-wsl-amd64-wsl.rootfs.tar.gz を選んで ダウンロードして
C:¥WSL-Disk\initial-image ディレクトリに保存します。

コマンドで行う場合
PowerShell を開いて

mkdir C:\WSL-Disk\initial-image
cd C:\WSL-Disk\initial-image
curl https://cloud-images.ubuntu.com/wsl/noble/current/ubuntu-noble-wsl-amd64-ubuntu24.04lts.rootfs.tar.gz -o ubuntu-noble-wsl-amd64-ubuntu24.04lts.rootfs.tar.gz

WSL 上に Ubuntu 24.04 をインストールして 初期設定

以下のコマンドは PowerShell から行ってください。

先ほどダウンロードした Ubuntu イメージを Ubuntu-24.04-gui1 という名前でインポートします。

mkdir C:\WSL-Disk\Ubuntu-24.04-gui1
cd C:\WSL-Disk\
wsl --import Ubuntu-24.04-gui1 Ubuntu-24.04-gui1 C:\WSL-Disk\initial-image\ubuntu-noble-wsl-amd64-ubuntu24.04lts.rootfs.tar.gz

この Ubuntu-24.04-gui1 に 管理者でログインします。

wsl -d Ubuntu-24.04-gui1 -u root

必要なアプリのインストール

apt-get update && apt-get install xfce4 xfce4-goodies xrdp -y

xrdp の 接続ポートを 13389 に変更します。

sed -i -e 's|^port=[0-9]*$|port=13389|g' /etc/xrdp/xrdp.ini

ユーザが xfce4 デスクトップに接続できる設定

echo "startxfce4" > /etc/skel/.xsession 

リモートデスクトップで利用するためのユーザを追加します。
パスワードを聞かれるので必要に応じて入力してください。

adduser user

ユーザが sudo できるように権限設定します。

usermod -G sudo user

一旦、WSL から出ます。

exit

WSL 上の Ubuntu から PowerShell に戻ってきました。

WSL にログインするデフォルトユーザを変更します。

Function WSL-SetDefaultUser ($distro, $user) { Get-ItemProperty Registry::HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Lxss\*\ DistributionName | Where-Object -Property DistributionName -eq $distro | Set-ItemProperty -Name DefaultUid -Value ((wsl -d $distro -u $user -e id -u) | Out-String); };

WSL-SetDefaultUser Ubuntu-24.04-gui1 user

今度は WSL の Ubuntu-24.04-gui1 に 一般ユーザでログインします。

WSL -d Ubuntu-24.04-gui1

xrdp サービスを起動します。

sudo /etc/init.d/xrdp start

すると
image.png
と表示されます。

これで リモートデスクトップで ポート番号 localhost:13389 で 接続できるようになりました。

リモートデスクトップ接続で 接続します。

image.png

ログイン画面が 表示されたら ユーザ名・パスワードを入力して ログインします。

image.png

ログインできたら 下記のような画面が表示されます。

image.png

GUI 起動を簡単にする ショートカットの作成

WSL を簡単に起動できるためのショートカットを作成します。

WSL に 管理者でログインします。

wsl -d Ubuntu-24.04-gui1 -u root

sudo /etc/init.d/xrdp start をパスワード無しで実行できるように設定します。

echo "user ALL=(ALL:ALL) NOPASSWD:/etc/init.d/xrdp"> /etc/sudoers.d/90_xrdp

WSL から 抜けます。

exit

下記の内容でバッチファイルを作成します。
ファイル名は WSL-GUI起動.bat などでいいでしょう。

wsl -d Ubuntu-24.04-gui1 sudo /etc/init.d/xrdp start
powershell.exe [System.Threading.Thread]::Sleep(3000);
start mstsc.exe /v:localhost:13389
wsl -d Ubuntu-24.04-gui1 tmux new -s backgroundsession

tmux を使うことで WSL が自動シャットダウンする事を防いでいます。
コマンドを実行して最後に表示されるターミナルが不要な場合 「×」で閉じてください。
exit コマンドで 閉じると WSL が自動シャットダウンしてしまいます。

日本語環境の設定

に書かれている手順を参考に 以下のコマンドを実行します。

Ubuntu に GUI でログインします。

画面下にある Terminal Emulator を起動して 下記のコマンドを実行します。

日本語パッケージのインストール

sudo apt -y install language-pack-ja
sudo update-locale LANG=ja_JP.UTF8
sudo apt install -y fcitx-mozc 

ユーザのログイン時に 日本語入力 IME 起動できる設定

cat << 'EOS' | tee -a ~/.profile
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
export DefaultIMModule=fcitx
EOS

mkdir ~/.config/autostart -p
cat << 'EOS' > ~/.config/autostart/fcitx.desktop
[Desktop Entry]
Type=Application
Name=Fcitx Autostart
Exec=fcitx-autostart
EOS

※ Ubuntu 24.04 で動きが変更になったのか? $SHLVL 環境変数の判定処理をオリジナルから変更しています。

WSL を 一旦終了させます。

wsl -t Ubuntu-24.04-gui1

もう一度 WSL の Ubuntu にリモートデスクトップ接続でログインします。
すると下記のように日本語入力できるようになりました。

image.png

まとめ

Windows 上から Ubuntu の GUI 環境を簡単に作る手順を紹介しました。

もう一度最初から 作り直したい場合

WSLイメージが肥大化してきたので小さいイメージからやり直す手順 - Qiita

の手順を参考に 最初から 環境を構築したり

別の名前で 環境を構築することもできます。

コマンドで一括設定

上記手順を PowerShell に コピー&ペーストして環境を作る手順です。

PowerShell で実行
$Distro = "Ubuntu-23.04-gui"
$WSLDir = "C:\WSL-Disk"
mkdir $WSLDir\initial-image
cd $WSLDir\initial-image
curl https://cloud-images.ubuntu.com/wsl/lunar/current/ubuntu-lunar-wsl-amd64-wsl.rootfs.tar.gz -o ubuntu-lunar-wsl-amd64-wsl.rootfs.tar.gz
cd $WSLDir
mkdir $WSLDir\$Distro
cd $WSLDir
wsl --import $Distro $Distro $WSLDir\initial-image\ubuntu-lunar-wsl-amd64-wsl.rootfs.tar.gz
wsl -d $Distro -u root
WSL で実行
apt-get update && apt-get install xfce4 xfce4-goodies xrdp -y
sed -i -e 's|^port=[0-9]*$|port=13389|g' /etc/xrdp/xrdp.ini
echo "startxfce4" > /etc/skel/.xsession 
adduser user --disabled-password --gecos ""
echo user:'password' | /usr/sbin/chpasswd
usermod -G sudo user
echo "user ALL=(ALL:ALL) NOPASSWD:/etc/init.d/xrdp"> /etc/sudoers.d/90_xrdp
exit
PowerShell で実行
Function WSL-SetDefaultUser ($distro, $user) { Get-ItemProperty Registry::HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Lxss\*\ DistributionName | Where-Object -Property DistributionName -eq $distro | Set-ItemProperty -Name DefaultUid -Value ((wsl -d $distro -u $user -e id -u) | Out-String); };
WSL-SetDefaultUser $Distro user
wsl -d $Distro sudo /etc/init.d/xrdp restart && start mstsc.exe /v:localhost:13389 && wsl -d $Distro tmux new -s backgroundsession

リモートデスクトップ画面が開くので ユーザ名 user パスワード password でログインします。

RDP ポートのポート番号変更

RDP ポートのポート番号を 23389 に変更する場合下記の手順を行います。

PowerShell で実行

wsl -d $Distro -u root -e sed -i -e 's|^port=[0-9]*$|port=23389|g' /etc/xrdp/xrdp.ini
wsl -d $Distro sudo /etc/init.d/xrdp restart && start mstsc.exe /v:localhost:23389 && wsl -d $Distro tmux new -s backgroundsession

参考

tmux を利用すると自動シャットダウンしない。
https://devblogs.microsoft.com/commandline/tmux-support-arrives-for-bash-on-ubuntu-on-windows/

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