型の共変 と 反変 をGenericsなしで説明する

Genericsなしで 共変 と 反変 を説明している動画を見つけて、おもしろかったので投下します。

---

サンプルコード

interface VendingMachine {
	fun purchase(money: Coin): Snack
}

sealed interface Pruduct 

sealed interface Snack: Pruduct {
	data object Candy: Snack
	data object Cookie: Snack
}

sealed interface Money

sealed interface Coin: Money {
	data object Quarter: Coin
	data object Dime: Coin
}

用語

VendingMachineは、 CoinとSnackというパラメータを持っている と言える。

VendingMachineはコンテナ というメンタルモデルで表現できる。

型の共変

外に出ていくパラメータとコンテナの関係

外に出ていくパラメータ

• コンテナのプロパティ
• 関数の戻り値

そのinterface によって “生成される” パラメータ とも言える。

コンテナを具体化する時に生成されるパラメータの型を具体化することは 型安全である

class CandyBarVendingMachine: VendingMachine {
    override fun purchase(coin: Coin): Snack.Candy = randomCandy(coin)
}

なぜなら、Snack であっても Candyを安全にインスタンス化して返せるから

class CandyBarVendingMachine: VendingMachine {
    override fun purchase(coin: Coin): Snack = randomCandy(coin)
}

コンテナが具体的になるにつれて、外に出ていくパラメータも具体的にできる性質のことをCovariance（共変） という。

型の反変

内側で消費、操作 されるパラメータとコンテナの関係

内側で消費、操作されるパラメータ

• 関数の引数

その interface によって “操作”,”消費” される パラメータとも言える

コンテナを具体化する時に、“操作”,”消費” される パラメータの型をより一般的にすることは 型安全である

class CandyBarVendingMachine: VendingMachine {
    override fun purchase(money: Money): Snack.Candy = randomCandy()
}

なぜなら、MoneyにはCoinも含まれるため、操作数側からするとCoinとしても使えるから。

class CandyBarVendingMachine: VendingMachine {
    override fun purchase(money: Money): Snack.Candy  {
	    when (money) {
		    is Coin -> randomCandy(coin)
		    ..
	    }
    }
}

ただし、KotlnではこれはCompilerに拒否される。Kotlinでは関数のオーバーロードが許可されているのでそちらと見分けがつかないため。

'purchase' overrides nothing

ので、型パラメータ T を使わない場合は以下の方法を取る必要はある

// override とoverload を分離
class CandyBarVendingMachine: VendingMachine {
    fun purchase(money: Money): Snack.Candy = TODO()
    override fun purchase(coin: Coin): Snack =  randomCandy(coin as Money)
}
// or
// 変数にする
interface VendingMachine {
	val purchase: (Coin) -> Snack
}
class CandyBarVendingMachine: VendingMachine {
	override val purchase: (Money) -> Snack = { randomCandy(it) }
}

CandyBarVendingMachine は VendingMachine のサブタイプで、MoneyはCoinのスーパータイプ 。つまり、コンテナが具体的になる際に、 “操作”,”消費” される パラメータ は 一般的になることができる。これを **Contravariance( 反変）**という。

ジェネリクス を使うと

interface VendingMachine<in T, out R> {
	fun purchase(money: T): R
}

in が Contravariance を意味していて、Tは より一般的な型になれる。

out が Covarianceを意味していて、Rは より具体的な方になれる。

VendingMachine<Coin, Snack>
↑↓
VendingMachine<Money, Candy>