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Whonixで通信を匿名化しよう

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Whonixとは

Debianベースのプライバシーを重視したLinuxディストリビューション。
全ての通信をTorネットワークを介して行うことで、ユーザーの通信を匿名化することが可能。
WhonixはWhonix-GatewayとWhonix-Workstationの2種類に分かれており、この2つを同時に使用することも可能であるが、VirtualBoxなどの仮想化ソフトウェアを用いることでWhonix-Gatewayと他ディストリビューション(OS)を用いることも可能で、この場合も全ての通信がTorを経由する。

ウィキペディアより

環境

  • Whonix Version: 17.0.4.5
  • Whonix Gateway: NAT + 内部ネットワーク(Whonix)
  • Whonix Workstation: 内部ネットワーク(Whonix)
  • Kali Linux 2021: 内部ネットワーク(Whonix)

環境.png

Whonixのダウンロードとインポート

下記リンクからダウンロードする。

ovaファイルがダウンロードされるのでVirtualBoxにインポートする。
GatewayとWorkstationがインポートされる。

whonixインポート.png

Whonix Gatewayの設定

起動するとライセンスが同意画面が出るので、同意して進める。
進めると接続設定画面が出てくる。

そのままTorネットワークに接続するなら「Connect」を、プロキシを挟んだりするなら「Configure」を選択。
今回は「Connect」を選択しTorネットワークに接続する。

起動後の接続設定.png

ログイン後、パッケージをアップデートするよう警告が出たのでアップデートする。

upgrade-nonroot

gatewayのupdateしろエラー.png

デフォルトのユーザー名はuserでパスワードはchangemeになっている。

Workstation起動

最初はGatewayと同じ流れ。
起動するとライセンスが同意画面が出るので、同意して進める。
ログイン後、パッケージをアップデートするよう警告が出たのでアップデートする。

upgrade-nonroot

workstationアップデート警告.png

左上の「Applications」アイコンから「Web Browser」を選択しTorブラウザを起動する。

torブラウザ起動.png

IP Check」をクリックすると、Torを使用してブラウジングしているか判断できる。

ipcheck.png

この画面が表示されたら成功!
後はお好きにブラウジングしてください。

Kali Linuxを匿名化

Whonix Workstationだけでなく他のVMもTorネットワーク経由にすることが可能で、今回はKali Linuxで設定する。

VMのネットワーク設定から「内部ネットワーク」の「Whonix」に設定する。

kali linux 内部ネットワーク.png

Kali Linuxのネットワーク設定

内部ネットワーク(Whonix)に適したアドレスを設定する。
GatewayとDNSにはWhonix GatewayのIPアドレスを入力する。

  • 手動設定
  • IP 10.152.152.12/18
  • Subnet Mask 255.255.192.0
  • Gateway 10.152.152.10
  • DNS 10.152.152.10

kali linux ネットワーク設定.png

設定後、ブラウザを開きTorネットワークに接続できているか下記リンクにアクセスしチェックする。

kali tor チェック.png

これで他VMでもTorネットワーク経由でアクセスできる。

おまけ

Torブラウザの設定

Torの設定をカスタマイズすることでよりセキュリティを強くできる。
Torブラウザの右上にある「」から「Add-ons Manager」の「Extensions」を選択。
NoScript」が入っているか確認する。(今回はデフォルトで入っていた)

addons.png

同じくTorブラウザの右上にある「」から「Settings」を選択し、左ペインの「Privacy & Security」を選択。「Security」の項目を「Safest」に設定。

tor browser security.png

Security」項目の下の「Deceptive Content and Dangerous Software Protection」項目を画像の通りチェックを付ける。

tor browser check.png

torrcの設定

Whonix GatewayでTorrcファイルの編集をする。
nanoエディタがデフォルトで入っているが、個人的に使いやすいvimを追加でインストールし編集する。

sudo apt update
sudo apt install vim
sudo vi /usr/local/etc/torrc.d/50_user.conf
/usr/local/etc/torrc.d/50_user.conf
# Tor user specific configuration file
#
# Add user modifications below this line:
############################################

ExcludeNodes {jp},{us},{gb},{ca},{au},{nz},{dk},{fr},{nl},{no},{cn},{ru},{de},{be},{it},{es},{il},{sg},{kr},{se},127.0.0.1,{??}
ExcludeExitNodes {jp},{us},{gb},{ca},{au},{nz},{dk},{fr},{nl},{no},{de},{be},{it},{es},{il},{sg},{kr},{se},{bg},{cz},{fi},{hu},{ie},{lv},{??}},{cn},{ru}
NumEntryGuards 5
StrictNodes 1

所謂5アイズ、9アイズの国々やロシア、中国のノードは避けた方がいいのかもしれません。

保存後に再起動。

sudo shutdown -r now

再起動後に構文チェックし、設定ファイルに問題がないかチェックする。

anon-verify

cof check.png

No error detected in your Tor configurationとあるので取り敢えず設定完了。
設定項目は他にもあるので興味があれば確認してみてください。

参考サイト

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