文書を書くのにMarkdownが便利なので、プログラミングにあまり馴染みのない職場でもみんなで使ってチームの生産性を上げましょう。簡単にできることとできないことがあるので、うまく使う方法を考えました。
簡単にできること
typoraをインストールすれば、他は何もインストールしなくても大体のことができそうです。
- 入力支援
- プレビュー画面で入力
- アウトラインの作成と出力
- 画像の貼り付け
- クリップボード
- ドラッグ&ドロップ
- 表の作成
- 数式の作成
- HTMLの出力
- PDFの出力
Markdown作成>HTML出力>共有サーバへアップロード>アップロード先をメール配信 の手順をたどれば、共有も簡単です。
簡単にはできないこと
追加でコマンドラインツールをインストールすれば、できることもあります。
しかし、あまりプログラミングに馴染みのない職場では難しいことだと思っておくと良さそうです。もしやるとしても、ある程度Markdownに慣れてからにするといいでしょう。
- 文書校正
- textlint & Atom
- 複数ページをまとめて出力
- GitBook
- Sphinx & Pandoc
- 図表番号を自動挿入
- Pandoc & Pandoc-crossref
- パワポやExcelを使って作ったグラフや図形を印刷品質で貼り付け
-
.wmf
で保存して、Inkscapeで.svg
に変換
-
複数ファイルに分割した文書をまとめる場合、zipで我慢します。GitBook使うと特に設定しなくても見栄え良くでき上がるのですが、pdf出力は少しクセがあるので、HTML出力に限定して使うのが良さそうです。
図表番号はがんばれば自動で入れられますが、まだチームメンバーみんなで使えるほど簡単にはできなさそうです。
Excelで作ったグラフを印刷品質のベクタ画像で貼り付けて提出するよう求められているとき、推敲や文章校正段階では.png
にしておきましょう。現状、office製品からすぐに.svg
を出力できないためです。
うまく使う方法
まずは、typoraを使って簡単にできることのみに割り切って使うと、みんなで使えて良さそうです。
これだけでも、議事録や報告書、説明資料の作成と共有に大いに役に立ちます。
ある程度Markdownに慣れてきてメリットを実感できてきたら、少しがんばって文書校正の環境を導入してみましょう。分かりやすい文書を書けるようになることで、より生産性が上がるでしょう。
.docx
や.pptx
のフォーマット指定で文書の提出を求められているとき、文書作成の始めからそのフォーマットで作成したいところですが、Markdownを使って書き上げてみましょう。推敲と校正作業がずっと楽に、速くできるようになります。
一通りMarkdownで文書が作成できたら、基本はHTMLを出力して共有します。必要に応じて提出フォーマットの.docx
や.pptx
に整形するといいでしょう。そのフォーマットにするため、もし手動でコピー&ペーストしたとしても、ずっと早く文書を提出できるようになります。