LoginSignup
21
21

More than 5 years have passed since last update.

ホスト名"localhost"でローカルサーバーに接続できない問題いろいろ(主にWindows環境)

Last updated at Posted at 2017-06-26

はじめに

開発中のWebアプリには"localhost"というホスト名で接続するのが一般的ですが、昨今のIPv6のOSサポートにより、いろいろな問題が起きるようになりました。
※ 本記事の再現環境はWindows 10 Proです。Linuxなどの環境では現象は異なるかもしれません。

詳細はいいから、今すぐ解決したい場合

  • localhost というホスト名でローカルサーバーに繋らないと思ったら、代わりに 127.0.0.1 を使用してください。恐らく問題は解決します。

詳細

ここからが本記事の本編です。詳細を知りたい人は読んでください。抽象的な説明は避け、実際に遭遇した現象で説明します。

ホスト名 "localhost" とは

かつて、IPv4しか無い時代には "localhost" とは 127.0.0.1 (ループバックデバイス)であることに疑いはありませんでした。
OSがIPv6をサポートした今では、"localhost" は 127.0.0.1(IPv4アドレス) と ::1(IPv6アドレス) の両方を指します。
これがいろいろな問題を引き起こします。

遭遇した問題

Rubygemsのredisクライアントから "localhost" で接続するとredis-serverに接続できない

redis-cli からは "localhost"を使って接続できるので、かなりわかりにくい現象です。
原因は次のようなことだと推測できます。

  • 事実:Windowsのredis-serverは 127.0.0.1:6379 のみlistenしており ::1:6379 は listenしていません。

  • 推測:Rubyのクライアントは "localhost" は ::1:6379 のみを使う。redis-cliは 127.0.0.1:6379 を使う。

RubyのWEBrickで起動したHTTPサーバーに Google Chrome Extensionから http://localhost/ で接続するとconnectに3秒かかる

実際には次のようになります。

1回目は即connectする。
2回目は3秒かけてconnectする。
3回目は即connectする。
4回目は3秒かけてconnectする。この繰り返しとなります。
.
.
  • 事実:WEBRrickは 0.0.0.0:80 をlistenしている。(0.0.0.0はIPv4の全てアドレスという意味。つまりIPv6ではlistenしていない)

  • 推測:Google Chromeは localhostを 127.0.0.1 と ::1 に解決し、127.0.0.1 と ::1 をラウンドロビンで使う。もし繋がらない場合は3秒タイムアウトで次のIPアドレスを試している。

RubyのWEBrickで起動したHTTPサーバーに Emacsの内蔵HTTPクライアントから接続できない

詳細は説明しませんが、恐らく localhost が ::1 に解決されるのでしょう。

さいごに

この記事のような現象はサーバーがIPv4とIPv6でlistenするようになるのが一般的になるまで発生し続けるのでしょう。

21
21
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
21
21