新しくPCをセットアップして、WindowsにChainer1.5をインストールしました。GPUを使おうとしたところ、やや手間どったのでメモを残しておきます。私の環境はWindows8.1の64bit版です。
CUDA周りのインストール
CUDAを先にインストールしておきます。CUDA環境がない状態でChainerを先にインストールしてしまった場合はCUDAを有効にしてからChainerを再度インストールする必要があるようです。
- CUDA SDK
- ダウンロード CUDA 7.5 Downloads
- インストーラでインストール
PATHにCUDA SDKのパス(標準はC:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v7.5\bin
)を追加する- ↑インストーラが勝手にやるので不要でした
- cuDNN
- cuDNN v3をダウンロード NVIDIA cuDNN (要登録)
- zipを展開してCUDA SDKの中に放り込んでおく
Microsoft Visual C++ Compiler for Python 2.7
Chainerのインストール時にモジュールをコンパイルするっぽく、そのために必要。
Visual Studioのインストール
上のやつとは別に、GPU対応コードを動かす時nvcc(CUDAコンパイラ)を使うため必要。CUDA7.5はVS2010, 2012, 2013に対応するようです。Visual Studioの商用版を持っている人は普通にインストールすれば問題ないと思います。
今回は自宅用だったので無料のVisual Studio 2013 Expressを使おうとしましたが、CUDA7.5はExpress版を公式にはサポートしていないようです。問題はディレクトリ名・ファイル名の違いだけのようでしたので、下記の手順で無事動かせました。
- Visual Studio 2013 Expressが使えるようにする手順
- まずダウンロードしてインストールします Microsoft Visual Studio Express 2013 for Windows Desktop Update 5
-
C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 12.0\VC\bin\x86_amd64
をC:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 12.0\VC\bin\amd64
にコピーします。 - ディレクトリの中の
vcvarsx86_amd64.bat
をvcvars64.bat
に名前を変更します
Pythonのインストール
Windows用Pythonは様々なパッケージで配布されていて、どれを選んだらよいのか、私はよく分かっていません。私はJupyterも使いたいので今回はAnacondaからインストールすることにしました。
- Download Anaconda 私はPython2.7 64bitを使っています
Chainerのインストール
- コマンドプロンプトから
-
pip install chainer
を実行
-
サンプルを動かしてみる
- Chainerのソースをダウンロード https://github.com/pfnet/chainer
- コマンドプロンプトを開いて、ソースの\examples\mnistに移動
-
"c:\Program Files (x86) \Microsoft Visual Studio 12.0\vc\bin\amd64\vcvars64.bat"
を実行 (VSのバージョンによりディレクトリは変わります) -
python train_mnist.py -g 0
を実行 - エラーが出ずにMNISTの訓練ができたら成功です