はじめに
これはただのプラグインではありません。Louis Armstrong によって歌われた最も有名な二つの単語、Hello, Dolly に要約された同一世代のすべての人々の希望と情熱を象徴するものです。
これはただの記事ではありません。Robert E. Kahnによって歌われた開かれたインターネットへのすべての人々の希望と情熱を象徴するものです。
概要
この記事ではBraveブラウザについて説明します。Braveブラウザを使えば広告なしでYoutubeを閲覧できたり、サイトを見るとお金がもらえたりします。また、Adsenseに代わりWebサイトやTwitterを収益化できるブラウザでもあります。しかしそれだけではなく
1. (Googleの無料サービスに定義された)インターネットの仕組みを変える
2. コンテンツ製作者に適切に報いる
ことを目的とする従来とは全く異なるパラダイムから生まれたブラウザです(製作者はJavaScriptの生みの親で元MozillaCEOのアイク氏です)。
そこで、クリエータとして収益化する方法とWebサイトを閲覧してお金をもらう方法をメインで説明しつつ、Braveブラウザの背景や理念などについても紹介します。インターネットの仕組みを変えようとする非常に面白い取組みで、インターネットを使う人なら誰でも関わりのある話だと思いますのでぜひご覧ください。
構成
・Braveブラウザとはなんぞや
・クリエータの収益化の設定方法
・ユーザとして収益化の設定方法
Braveブラウザとはなんぞや
技術的には2019年に公開されたChromiumベースのブラウザです。ただし単なるブラウザではありません。他との決定的な違いは、JavaScriptの生みの親で元MozillaCEOのアイク氏が__インターネットのあり方と仕組みを根本的に変えることを目指して作ったことです。__しかしインターネットのあり方と仕組みを変えるとはなんぞや。。
ここではわかりやすくアイク氏の着眼点から整理することでまとめてみたいと思います。
(Braveブラウザはまだメジャーではないため、前段が長くなることをお許しください。)
Braveブラウザの着眼点と現状の問題
既存のインターネットの仕組みについて、__無料でサービス展開して広告で収益化する仕組みって限界あるよね?__ということが発端になっていると理解しています。
ユーザー視点で言えば
- さすがに広告邪魔すぎじゃね?
という限界であり、コンテンツ製作者としては
- 広告出しても全然もうからんのやけど。アフィもやらないとダメかな。(作りたいコンテンツ作れねー)
という限界であり、ビジネスモデルや倫理的な観点で言えば、アップルのティムクックの「サービスが無料であれば、それを受け取る人は顧客ではなく、製品である」ということをもじれば
function 広告利益最大化(
ティムクック="サービスが無料であれば、それを受け取る人は顧客ではなく、製品である"
){
=> (ユーザ-="単なる変数";)
}
ということです。これって正しいようだけど、よくみると文法エラーですよね?
元々インターネットというのは分散型で自由であったもののはずなのに、今は「データの吸い上げ×広告出稿」でプラットフォーマーが牛耳ってる超中央集権状態だよね?しかもその中で一人ひとりの扱いは変数の一つにすぎず、モチっと別の仕組みはないのかね?ということがアイク氏の着眼点でした。
方法
そこでアイク氏はMozillaを突然退社してBraveブラウザの作成を始めます。さすがJavaScriptを生み出して、Mozillaを率いただけある人は違うなと思うのですが、曰く、突然モジラのCEOを辞任したアイクは、
生まれ変わったようにプログラミングを再開し、Brave というこれまでにないブラウザを開発した。
Brave は、Cookie の弊害を取り除くとともに、
すべてをトップダウンで決められるインターネットの仕組みを変えるものだった。
ということです(「グーグルが消える日 Life after Google(ジョージ・ギルダー著)」)。
結局何が変わるの?
本を読んだり公式サイトみるといろいろ書いてあるのですが、要するに下記のメリットがあります。
ユーザーのメリット
- ユーザーはBraveブラウザ上での広告表示を完全に管理可能。ブロックすることも表示することも可能
- ユーザーはブラウザ上に広告を表示させることで、金銭的な対価(batという暗号通貨に紐付けられたbatポイント)を得られる。コンテンツ製作者にも支払われる。
- ユーザーは、その対価をコンテンツ製作者に寄付できる
- ユーザーは個人情報を売られたり集められたりしない
出稿者のメリット
- ユーザーの好意的な反応を期待できる
コンテンツ制作者のメリット
- Adsenseやアフィリエイト以外の第3の収益化の方法が得られる
- 過剰な広告にレイアウトを崩されない
- Braveブラウザを使用するユーザーからの寄付を期待できる(コンテンツ自身が価値を持つようになる!)
という点です。結構こうやって考えてみると大きいですよね?
以上が
・Braveブラウザとはなんぞや
・クリエータの収益化の方法
・ユーザとして収益化する方法
という3構成の最初の部分でした。さて、それでは実際にいよいよ収益化する方法について記載していきたいと思います。Adsenseと併用可能でしたのでぜひ登録してみるといいと思います(Adsenseのように審査厳しくありませんでした)。
なお、WEB系じゃない方はここはスルーしてください。この下にユーザーとして使う方法があります。
Braveブラウザへの登録
こちらの公式サイトから設定をしていきます。
https://brave.com/ja/
Braveブラウザでクリエイター登録するために、大きく分けて2つのことを行います。
- 1.クリエータ登録をして、収益化したいサイトを登録する
- 2.プラグインを入れて、パブリッシャーIDを入力してサイトを認証する
1.クリエータ登録をして、サイトを登録する
トップページ右上の「クリエイターの方」というボタンから下記のページに飛びます。
https://creators.brave.com/?locale=ja
登録ボタンを押して、メールアドレスを入力します。
メールが届くので、そこに記載されたリンクを飛んで氏名を入力して完了です。非常に簡単ですね。
ログインするとこんな画面になります。
ここでサイトの登録をしていきます。右上の「チャンネルを登録」ボタンを押して、下記のカードから収益化させたいチャンネルを選択します。Twitterなども収益化できるようですが、私の場合はウェブサイトを選んでドメインを入力しました。
すると勝手にWordPressだと判定してくれました。(Angular React,Pythonのサイトだとどうなるかわかりませんでした。でも実際はad.txtに相当するテキストファイル作っているだけなので行けると思います)
画面の指示にしたがって、プラグインのインストールして、サイトを認証します。
プラグインのインストール
https://wordpress.org/plugins/brave-payments-verification/
からzipファイルをダウンロードして、WordPressの管理画面から新しいプラグインとしてアップロードし、有効化します。
検証コードの追加してサイトを検証する
管理画面のプラグインの中にBrave Payments Verificationという行が追加されますのでそれを選択して、先の画面に表示された検証コードを追加します。あとは検証コードが表示されたページで検証ボタンを押せばOKです。
するとこういうメールが届きますのでこれでクリエイター登録は完了です。
最後にプラグインをdeactivateして終わりです。
(支払い先でPayPalと紐づける必要はありますが、これはPayPal口座があればすぐできますし、特にクリエイター登録という意味ではしなくても問題ないかと思います)
以上です。これでBraveブラウザでクリエイター登録ができました。あとはユーザーがBraveブラウザを介してアクセスしたら、コンテンツに対する支払いが振り込まれることとなります。(でもまだ未検証です。私は https://np-sys.com/ で登録したので、Braveブラウザで誰かアクセスしてみてくれたら振り込み額など追記します。また、クリエイター登録したサイトをコメントで教えていただけたら、記事の下に参加サイト一覧のような形でリンクを貼ろうと思います。ぜひご連絡ください)
UserとしてBraveブラウザを使用する
上記はクリエーターとして登録する方法を説明しましたが、ユーザーとしてBraveブラウザを利用することもできます。Braveブラウザを使うと、ChromeやSafariと異なる3点のメリットがあります。
- 広告を排除してコンテンツを閲覧できる
- 広告を表示することも可能で、その場合広告閲覧によって収益が得られる
- サイト作成者に投げ銭できる
このうち、サイト(広告)の閲覧によって収益が得られるというのは理解に苦しむところだと思います。私もそんな美味しい話があるものかと思いましたが、これはBraveブラウザの理念を踏まえると理解できます。つまり
「広告に基づくウェブのエコシステムをリセットし、広告主、コンテンツ・パブリッシャー、顧客の誰もが得をするウィン・ウィン型のソリューションを提供する」
ことをBraveブラウザが目的としているためです。まぁ投げ銭の元資金って感じなのだろうとは思いますし、こういう仕組みがないとなかなか広まらないですから、いい仕組みかと思います。
ユーザーとしてBraveブラウザを利用する方法
それではいよいよネット閲覧でお小遣いがもらえる謎のBraveブラウザのインストール方法です。と言っても公式からダウンロードしてインストールするだけです。
公式→ https://brave.com/ja/
インストール後、Rewardを有効にすれば収益化は完了します。個人データの集約などもしていないとのこと。
大体、広告一回見ると1円くらいです。最大でも1時間に5回しか広告を表示させられないので額としては大したことはありませんが、得られた収益をサイト製作者に寄付できることが大きいです。小さな投げ銭が集まることである程度大きな金額になれば、正当な方法でコンテンツ製作者に報いることができると思います。作った人がコンテンツを見てもらい、金銭という形で認めてもらえる、これって健全な社会の形ですよね?
まとめ
というわけで、この記事では次世代のBraveブラウザについて紹介しました。
1. (Googleの無料サービスに定義された)インターネットの仕組みを変える
2. コンテンツ製作者に適切に報いる
ことを目的とする従来とは全く異なるパラダイムから生まれたブラウザで、Google Adsenseに変わる方法(実際は並列して使えます)として利用できます。私は開発者としてもユーザーとしてもGoogleが非常に好きなのですが、Braveブラウザの理念にも共感します。Braveブラウザはとてもいい仕組みだと思いますし、何事にも多様性は大事なはずなので、Braveブラウザも使っていきたいとと思います。ぜひ皆さんもご検討してみてください。軽くて普通にいいブラウザでした。
最後になりますが、こちらの記事は、アメリカでベストセラーとなった「グーグルが消える日 Life after Google(ジョージ・ギルダー著)」を参考にしております。哲学的なことが多かったけど面白かったです。
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、、、、!?。
ぜひみんなで新しいインターネットを作っていきましょう!
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追記
Braveブラウザに対応した日本中のサイトを集計してみたいと思っています。「#brave対応済み」でツイートしていただいたら、集計して下記のQiita記事に紹介させていただきます。
https://qiita.com/NP_Systems/items/58c39411e1fa09477bce