こんばんは。
今日は「Python:ChunkedEncodingErrorの解決方法」について説明します。
昨日、PDFファイルをダウンロードする簡単なプログラムを作成してみました。
400件以上ダウンロードした後、予期せぬChunkedEncodingErrorエラーが発生しました。
このエラーの解決方法についてご紹介させていただきます。
ChunkedEncodingError
は、接続が中断され、完全なコンテンツを受信する前にデータが失われたときに発生します。このエラーを解決するための方法をいくつか紹介します
- リトライの実装:接続が切れた場合に再試行するメカニズムを実装します。
- レスポンスのストリーミング:より小さなチャンクでファイルをダウンロードして、読み取り不完全の可能性を減らします。
- タイムアウトの延長:サーバーがデータを送信する時間を増やすために、タイムアウトの期間を延長します。
解決されたコード
以下に、これらの方法を組み合わせた例を示します:
import requests
from requests.exceptions import ChunkedEncodingError, ConnectionError, Timeout
import time
def download_file(pdf_url, directory_path, filename, headers=None, retries=3, timeout=30):
for attempt in range(retries):
try:
# ストリームモードでリクエストを送信し、タイムアウトを設定
response = requests.get(pdf_url, headers=headers, stream=True, timeout=timeout)
response.raise_for_status() # ステータスコードが200でなければ例外を投げる
# ファイルを保存するパスを作成
file_path = f"{directory_path}/{filename}.pdf"
with open(file_path, 'wb') as file:
# コンテンツをチャンク単位で読み込み、ファイルに書き込む
for chunk in response.iter_content(chunk_size=1024):
if chunk:
file.write(chunk)
print(f"ダウンロード完了: {file_path}")
break # 成功したらループを抜ける
except (ChunkedEncodingError, ConnectionError, Timeout) as e:
# 例外が発生した場合の処理
print(f"試行 {attempt + 1} 失敗: {e}")
if attempt < retries - 1:
# 再試行する前に待機(指数バックオフを使用)
print("再試行中...")
time.sleep(2 ** attempt)
else:
# 最大再試行回数に達した場合の処理
print("最大再試行回数に達しました。ダウンロード失敗。")
raise
# 使用例
pdf_url = "http://example.com/somefile.pdf"
directory_path = "/path/to/directory"
filename = "downloaded_file"
headers = {"User-Agent": "my-app"}
download_file(pdf_url, directory_path, filename, headers)
このスクリプトは次のように動作します:
指定した回数までファイルのダウンロードを再試行します。
大きなファイルを効率よく処理するためにレスポンスをストリーミングします。
再試行の間に指数バックオフを実装し、サーバーへの負荷を軽減します。
pdf_url
、directory_path
、filename
、および headers は実際の値に置き換えて使用してください。
各部分の詳細な説明
- インポート文:
- requests モジュールは、HTTPリクエストを送信するためのライブラリです。
- requests.exceptions から必要な例外をインポートします。
- 関数 download_file の定義:
- pdf_url: ダウンロードするPDFファイルのURL。
- directory_path: ファイルを保存するディレクトリのパス。
- filename: 保存するファイルの名前。
- headers: リクエストに使用するヘッダー(オプション)。
- retries: 再試行の回数(デフォルトは3回)。
- timeout: タイムアウトの秒数(デフォルトは30秒)。
- リトライのループ:
- for attempt in range(retries): 指定した回数(デフォルトは3回)まで再試行を行います。
- try ブロック内でリクエストを送信し、レスポンスを処理します。
- リクエストとレスポンスの処理:
- response = requests.get(pdf_url, headers=headers, stream=True, timeout=timeout): ストリームモードでGETリクエストを送信します。stream=True にすることで、レスポンスをチャンク単位で受信します。
- response.raise_for_status(): ステータスコードが200でない場合に例外を投げます。
- ファイルの保存:
- with open(file_path, 'wb') as file: バイナリモードでファイルを開きます。
- for chunk in response.iter_content(chunk_size=1024): レスポンスを1KBのチャンクに分けて読み込みます。
- file.write(chunk): チャンクをファイルに書き込みます。
- 例外処理:
- except (ChunkedEncodingError, ConnectionError, Timeout) as e: 指定した例外が発生した場合に処理を行います。
- print(f"試行 {attempt + 1} 失敗: {e}"): 失敗した場合のメッセージを表示します。
- if attempt < retries - 1: 再試行回数が残っている場合に再試行します。
- time.sleep(2 ** attempt): 再試行の前に待機します(指数バックオフ)。
- 再試行回数の超過:
- else: 再試行回数が最大に達した場合の処理を行います。
- raise: 例外を再度投げて処理を終了します。
エクスポネンシャルバックオフについて
エクスポネンシャルバックオフは、再試行する前に待機する時間を指数関数的に増加させる手法です。例えば、最初の待機時間が2秒なら、次の待機時間は4秒、その次は8秒というように増加します。これにより、サーバーへの負荷を軽減し、成功する確率を高めます。
このコードを使用することで、ダウンロード中の接続の問題に対処し、ファイルを確実に取得できるようになります。