56
51

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

dockerコンテナでPHPからのメール送信とhttpsに対応する

Last updated at Posted at 2018-10-31

Docker を使ってローカル環境をサクッと手元に用意しようとして、
不便(?)だった箇所をどうにかしようと色々試行錯誤したメモです。

環境構成

コンテナはDocker Hubの公式リポジトリから持ってきたPHPとMySQLを使い、
こんな構成にしてみました。

  • Debian 9.5
  • PHP 7.2.11
  • Apache 2.4
  • MySQL 5.7.24

対応したいことがいくつか

公式リポジトリから持ってきたままだと、いくつか不便なところがあったのですが、
今回対応したいのはこれら2つです。

  • PHPからメールが送れない
  • httpsに対応したい(自己署名証明書で良い)

PHPからメール送信

PHP の mail 関数でメールを送ろうとしたら、エラーになってどこにも届かず。。
まぁそりゃそうですよねー。
仕方ないのでSMTPサーバーを立てようかと思いましたが、MailHog が便利そうだったので導入してみました。

導入

こちらの記事を参考にさせてもらいました。
MailHogを利用してメール送信テスト環境をdockerコンテナ上に作る
こちらに書いてあるとおり、docker-compose.yml にコンテナを追加して、build し直すだけで完了します。
簡単ですね。

docker-compose.yml
mailhog:
    image: mailhog/mailhog
    ports:
      - "8025:8025"
      - "1025:1025"

しかし、このままでは SMTPサーバーの設定をしてあげないと送信できません。
単純に mail 関数で送りたかったので、もうちょっと調べてみると、sendmail を置き換えるものとして mhsendmail というものが用意されていました。
こちらはビルドされたバイナリがあるので、落とせばそのまま使えそうです。

Dockerfile に下記を追記して、build し直します。

Dockerfile
RUN curl -sSLO https://github.com/mailhog/mhsendmail/releases/download/v0.2.0/mhsendmail_linux_amd64 \
    && chmod +x mhsendmail_linux_amd64 \
    && mv mhsendmail_linux_amd64 /usr/local/bin/mhsendmail \
    && echo 'sendmail_path = "/usr/local/bin/mhsendmail --smtp-addr=mailhog:1025"' > /usr/local/etc/php/conf.d/sendmail.ini

オプションの --smtp-addr= でSMTPサーバーとポートを指定してます。
mailhogdocker-compose.yml で設定しているサービス名です。

では、mail 関数から送ってみます。

mail('test@example.com', 'テストだよ', '届いてるかな?', 'From: from@example.com');

ブラウザで http://localhost:8025/ にアクセスして確認すると、無事に届いていました。
バッチリです。

MailHog.png

メールデータが消えないようにしたい

MailHog は、デフォルトではメールデータをメモリに保存するため、コンテナを停止したり、削除するとデータが消えてしまいます。
そこで、保存先をファイルに変更することで消えないようにします。

環境変数の MH_STORAGEmaildir を指定することでファイルに保存するようにし、
MH_MAILDIR_PATH に保存するディレクトリを設定します。
さらに、volumes の設定で、ローカルの mailhog ディレクトリにファイルを保存するようにしてあげればOKです。

docker-compose.yml
mailhog:
    image: mailhog/mailhog
    ports:
        - "8025:8025"
        - "1025:1025"
    environment:
        MH_STORAGE: maildir
        MH_MAILDIR_PATH: /tmp
    volumes:
        - "./mailhog:/tmp"

httpsへの対応

本番環境は、https であることがデフォルトになりつつあるので、
ローカルで開発する時も https に対応しておきたいなと。
Let's Encrypt なども考えましたが、ローカルですし自己署名で良いかなと。

色々と調べてみましたが、単純に自己署名証明書を作ってあげれば良さそうです。
Dockerfile に下記を追記して、build し直します。

Dockerfile
RUN openssl req -x509 -nodes -days 365 -newkey rsa:2048 -keyout /etc/ssl/private/ssl-cert-snakeoil.key -out /etc/ssl/certs/ssl-cert-snakeoil.pem -subj "/C=AT/ST=Vienna/L=Vienna/O=Security/OU=Development/CN=localhost"
RUN a2enmod rewrite \
    && a2enmod headers \
    && a2ensite default-ssl \
    && a2enmod ssl

自己署名なのでブラウザのエラーは出てしまいますが、無事 https に対応できました!

https.png

さぁ、ここまで出来れば、あとはもう開発するだけです!

56
51
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
56
51

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?