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【YOLO】YOLO v3の改良点を簡単にまとめてみた【物体検出アルゴリズム】

Last updated at Posted at 2022-07-16

1.はじめに

・上の記事でYOLO v1の仕組みとYOLO v2の改良点ついて簡単に理解しました。
・今回は次のバージョンであるYOLO v3に加えられた改良点を簡単にまとめてみたいと思います。

2.YOLO v3の変化

・YOLO v2の論文発表から約一年半後、2018年YOLO v3の論文が発表されました。
・v1、v2の制作者であるJoseph Redmon氏の最後のバージョンです。

YOLO v3は、、、

・v2と比べて物体検出の「精度」は上がりました。(より小さく写っている物体の検出が可能)

・v2と比べて物体検出の「速さ」はほんの少しだけ下がったモデルもあります。

・学習モデルの構造をさらに複雑にした結果が上二つです。

2.1.v2とv3の「精度と速度」比較の図

縦軸:上に行くほど物体検出の精度が高い
横軸:左に行くほど物体検出の速度が速い

yolov2のdiff2.008.jpeg
・YOLOv3-320←この「320」の部分は入力画像のサイズであり、サイズが大きくなるほど検出速度下がることを意味します。

3.具体的な改良点

・YOLO v3では大きく分けて2つの改良点があります。

◎モデル構造の変更

◎3つのスケールでの物体予測

3.1.モデル構造の変更

YOLO v2では、、、
Darknet-19というオリジナルの構造を作って使いました。

YOLO v3では、、、
Darknet-53というさらに複雑なの構造のモデルを作って使いました。

v3diff.001.jpeg
「19」「53」という数字は層の深さ(どれだけの層が重なっているか)を表しています。

要は、

分析する層をたくさん増やして、「より精度の高い」学習ができる「モデルの構造」を作ったよ

ということです。
v3diff.002.jpeg
・FPS(モデルの速さを確認する値)YOLO v2と比べて下がっています。

3.1.1.Top-1、Top-5って何?

モデルの物体検出精度を評価する値

値が高いほど、モデルの物体検出精度が「良い」を意味します。
v3diff.003.jpeg
v3diff.004.jpeg
・Top-1もTop-5も正解が多いほど、値が高くなります。

3.2.3つのスケールでの物体予測

YOLO v1では、、、
一つの画像に対して、7×7の小さな正方形に分けて各小さな正方形を分析していました。
YOLO v2では、、、
一つの画像に対して、13×13の小さな正方形に分けて各小さな正方形を分析していました。

YOLO v3では、、、
一つの画像に対して、13×13、26×26、52×52の3つのスケールで、それぞれ各小さな正方形を分析しています。

v3diff.005.jpeg
13×13では大きな物体を検出し、26×26では中くらいの物体を検出し、52×52では小さな物体を検出します。
・それぞれの小さな正方形に3個のバウンディングボックスをk-means法で形と大きさを決めて配置しています。((13×13)+(26×26)+(52×52))×3個=10647個のバウンディングボックスを予測している。→つまり、計算がいっぱいで速度が遅くなってる。)
・配置されるバウンディングボックスの3個のサイズはk-means法によりそれぞれ以下のように決まっています。

スケールのサイズ k-means法で決められた3個のアンカーボックスのサイズ
13×13 (10×13),(16×30),(33×23)
26×26 (30×61),(62×45),(59×119)
52×52 (116×90),(156×198),(373×326)

・このような色々なスケールの物体を検出できるネットワーク

FPN(Feature Pyramid Networks)

と言います。
v3diff.006.jpeg.001.jpeg
小さなスケールの部分で小さな物体を検出し、中くらいのスケールの部分で中くらいの物体を検出し、大きなスケールの部分で大きな物体を検出し、それぞれを結合しています。

YOLOシリーズ各バージョンの簡単な違いについてのまとめ

参考サイト

・YOLO v3論文

・FPN論文

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