1.はじめに
・上の記事で、YOLO v1の仕組みについて簡単にまとめたので、今回はYOLO v6までの各バージョンの違いをざっくりまとめてみたいと思います。
1.2.どの視点から違いを見分けるか
1.2.1.物体検出の「精度」
・如何に「正確」に「画像の細かい(小さい)部分」まで物体を検出できるかどうか。
1.2.2.物体検出の「速さ」
・如何に「速く」物体を検出できるかどうか。
2.YOLO v2
YOLO v2は、、、
・v1と比べて物体検出の「精度」も「速度」も上がりました。
・検出できる種類の数がかなり増えました。(9000種類)
・犬や猫といった大枠の分類だけではなく、「犬種」や「猫種」といったさらに細かい分類までできるようになりました。
2.1.YOLO v2のさらに詳しい改良点
3.YOLO v3
YOLO v3は、、、
・v2と比べて物体検出の「精度」は上がりました。(より小さく写っている物体の検出が可能)
・v2と比べて物体検出の「速さ」はほんの少しだけ下がったモデルもあります。
・学習モデルの構造をさらに複雑にした結果が上二つです。
3.1.v2とv3の「精度と速度」比較の図
縦軸:上に行くほど物体検出の精度が高い
横軸:左に行くほど物体検出の速度が速い

3.2.YOLO v3のさらに詳しい改良点
4.YOLO v4
v4リポジトリ
YOLO v4は、、、
・製作者が「Joseph Redmon氏」から「Alexey Bochkovskiy氏」に変わりました。
・v3と比べて物体検出の「精度」は大幅に上がりました。
・v3と比べて物体検出の「速さ」は同等です。
・GPUが一つあれば「誰でも訓練し、リアルタイムでの推論が可能」になりました。
4.1.v3とv4の「精度と速度」比較の図
縦軸:上に行くほど物体検出の精度が高い
横軸:左に行くほど物体検出の速度が速い

4.2.YOLO v4のさらに詳しい改良点
5.YOLO v5
v5リポジトリ
YOLO v5は、、、
・v4と比べて物体検出の「精度」も「速さ」もさらに上がりました。
5.1.v4とv5の「精度と速度」比較の図
縦軸:上に行くほど物体検出の精度が高い
横軸:左に行くほど物体検出の速度が速い

6.YOLO X
Xリポジトリ
YOLO Xは、、、
・v5と比べて物体検出の「精度」も「速さ」もさらに上がりました。
・これまでのYOLOシリーズと比べて考え方をシンプルにしました。
6.1.v5とXの「精度と速度」比較の図
縦軸:上に行くほど物体検出の精度が高い
横軸:左に行くほど物体検出の速度が速い

7.YOLO v6
v6リポジトリ
・YOLO v6はYOLOの公式シリーズの一部ではないそうです。
・「名前について」YOLOシリーズの制作者に連絡はしていると書かれています。
YOLO v6は、、、
・YOLO v1のモデル構造を元に作られました。
・v5と比べて物体検出の「精度」も「速さ」もさらに上がりました。
・産業用アプリケーションのフレームワークです。
7.1.v5とv6の「精度と速度」比較の図
縦軸:上に行くほど物体検出の精度が高い
横軸:左に行くほど物体検出の速度が速い

7.YOLO v7
v7リポジトリ
YOLO v7は、、、
・YOLOシリーズの正当な後継者になることを意図して作られたものではありません。
・製作者は「みんなで」YOLOという物体検出器をもっともっと素晴らしいものにすることをビジョンに置いているそうです。
・製作者はYOLO v7をより良くするための貢献者を募っています。
・YOLO v7はv6の訓練をサポートしています。
YOLO v7は、、、
・物体検出の他に新たな機能が追加されています。
・新たにセグメンテーション機能を実行できます。
・新たにキーポイント検出機能を実行できます。
7.YOLO v7(公式)
v7(公式)リポジトリ
v7(公式)論文
YOLO v7(公式)は、、、
・もう一つのYOLO v7とは違い物体検出の機能オンリーです。
YOLO v7(公式)は、、、
・精度も速さも既存のどのバージョンよりも向上されています。
7.1.v7(公式)と他のバージョンの「精度と速度」比較の図
縦軸:上に行くほど物体検出の精度が高い
横軸:左に行くほど物体検出の速度が速い

【YOLACT】 派生系
YOLACTリポジトリ
【連合学習】YOLOも利用可能!次世代のAIモデル集約技術【Federate Learning】
参考資料
・YOLO v2:論文
・YOLO v3:論文
・YOLO v4:論文