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[CCNA ICND1] 01. ネットワーク

Last updated at Posted at 2016-05-14

1. ネットワークの概要

ネットワークとは、複数のコンピュータをケーブルや電波などで相互に接続し、情報をやり取りできるようにした仕組みを意味する。

1.1. ネットワークの構成要素

  1. ノード:ネットワーク機器(スイッチやルータ)、コンピュータやプリンタ、NICなどを意味する。

  2. リンク:ノードの間を連結するケーブルなどを意味する。

1.2. LANとWAN

ネットワークは接続範囲によって、LANとWANの2種類に分類します。

  1. LAN(Local Area Network)

  2. WAN(Wide Area Network)

※ LANとWANの比較

LAN WAN
エリア 物理的に近い 物理的に離れているエリア
所有者 組織 通信事業者
コスト 固定 継続

1.3. インターネット

世界中の様々なネットワークをTCP/IPによって相互接続した巨大な世界規模のネットワークを意味する。

インターネットに接続する場合、ISPと呼ばれるサービス事業者と契約する必要がある。

1.4. 通信の種類

ネットワーウの通信方式は、情報を送信する宛先によって、次の3種類に分類する。

  1. ユニキャスト:1対1

  2. ブロードキャスト:1対全員

  3. マルチキャスト:1対グループ

ツボ:ブロードキャストドメイン

  1. ルータは複数のネットワークを相互接続し、パケットを中継するネットワークの機器。

  2. ただし、ルータはブロードキャストのパケットを中継せず、破棄する。

  3. その理由で、ブロードキャストが届く範囲はルータの位置によって変わる。

  4. ブロードキャストドメインはブロードキャストが届ける範囲を意味する。


2. ネットワークトポロジ

トポロジトは、コンピュータやネットワーク機器の「接続形態」のこと。

利用するプロトコルによって使えるトポロジが決められる。

ここで紹介するトポロジはLANとWANで利用される代表的なトポロジ。

2.1. バス型

1本のバスと呼ばれるケーブルに各コンピュータを接続する。

バスには同軸ケーブルが利用され、両端にターミネータ(終端抵抗)を取り付けて、ケーブルの端に到達した電気信号が反射してノイズになるのを防ぐ。

バス型.png

2.2. スター型

1つの終戦装置を中心に、その他のノードをケーブルで接続する。

終戦装置(ハブ)にスポーク状にリンクが接続されるため、ハブアンドスポークとも呼ばれる。

1本のケーブルが断線しても影響を受けるのはそのケーブルを使用しているノードだけで、他のノードは影響を受けることなく通信し続けることができる。

スター型は扱いやすく、拡張性にも優れているため、現在LAN構築で一般的に使用されている。

スター型.png

ネットワークに接続するコンピュータの台数が多い場合、終戦装置同士を接続してスター型を拡張することがある。

下の図のようなトポロジを拡張スター型と呼ぶ。

拡張スター型.png

2.3. リング型

隣り合うノード同士をリング状に接続する。

トークンリングFDDIなどがことトポロジを用いる。

リング内では、トークンと呼ばれる信号が一方向で週回している。

データはトークンに付加して送信され、各ノードを順番に巡回していく。

自分宛のデータを受け取ったノードは、トークンからデータを取り出す。

このトポロジでは、ノードが同時にデータを送信することによるデータの衝突は発生ないという利点がある。

リング型.png

2.4. メッシュ型

メッシュ型は複数のノードを網目状に接続する構成。

メッシュ型は主にWANで使用される接続形態であり、「フルメッシュ」と「パーシャルメッシュ」の2つに分類できる。

メッシュ型.png

ツボ:物理トポロジと論理トポロジ

トポロジには実際の配線でみる物理トポロジと、データの流れでみる論理トポロジがある。

物理トポロジと論理トポロジは次のように一致しない場合がある。




例)10BASE-Tの場合

  • 物理トポロジ:スター型

  • 論理トポロジ:バス型


3. ケーブルの種類

コンピュータネットワークを旺盛するケーブルには幾つかの種類がある。

3.1. ツイストペアケーブル

8本の心線を2本ずつより合わせて4ペアになっている。

3.1.1. UTPとSTP

ツイストペアケーブルはシールドの有無によって、UTPとSTPに分類

  • UTP(Unshielded Twisted Pair)

  • STP(Shielded Twisted Pair)

3.1.2. カテゴリ

ツイストペアケーブルは1から7までいくつかの「カテゴリ」に分類されている。

LANで使われているものはカテゴリ3以上になる。

3.1.3. ストレートケーブルとクロスケーブル

ツイストペアケーブルにはストレートケーブルとクロスケーブルの2種類がある。

  • ストレートケーブル:MDI-XとMDIの間を連結するために使用

  • クロスケーブル:MDI間かMDI-X間を連結するために使用

  • MDI:コンピュータ(NIC)、ルータ

  • MDI-X:リピータハブ、スイッチ

3.2. 光ファイバケーブル

コンピュータの電気信号を光信号に変換して伝送する通信ケーブル。

光ファイバはコアと呼ばれる中心部、クラッドと呼ばれるコアを包んだ部分で構成されている。

3.2.1. シングルモード(SMF:Single Mode Fiber)

コアの大きさによって光ファイバの伝送距離が決められる。

シングルモードはコアが9𝜇m、グラッドが125𝜇m。

最大約40キロまで伝送できる。

高価で広帯域。

3.2.2. マルチモード(MMF:Multi Mode Fiber)

コアが50𝜇mまたは62.5𝜇m、グラッドが125𝜇m。

最大約2キロまで伝送できる。

安価で低帯域。

3.3. 同軸ケーブル

初期イーサネットである10BASE5、10BASE2で使用されていたケーブル。

外部からのノイズを遮断するため、高周波でも品質の高い信号を伝送することが可能。

3.4. シリアルケーブル

1本の信号線を使って1ビットずつデータを転送する方式の通信ケーブル。

一般的にWAN接続で使用される。


4. OSI参照モデル

OSI参照モデルは、通信プロトコルの位置付けや関連性を把握するのに役に立つ基本モデル。

OSI参照モデルの各階層を理解することは、通信の仕組みなどを学ぶ上でとても重要。

4.1. プロトコル

プロトコルとは、通信を行う上での約束事(ルール)のこと。

通信時には、必ず相手と同じプロトコルを使用する。

双方で使用しているプロトコルが異なる場合、正しくデータをやり取りすることはできない。

4.2. OSI参照モデル

4.2.1. OSI参照モデルの概要
階層 名前 役割
7 アプリケーション層 ネットワークアプリケーションの機能を提供
6 プレゼンテーション層 データの表現式を決定
5 セッション層 セッションの管理
4 トランスポート層 信頼性のある通信を提供
3 ネットワーク層 最適な通信経路の決定、エンドツーエンドの通信を行う
2 データリンク層 隣接するノードと通信を行う
1 物理層 ケーブルや電気信号などを定義し、ビットを正しく伝送
4.2.2. 階層化のメリット
  1. サービスベンダに依存せず、相互接続ができる。

  2. 階層別行う処理が異なるため、問題処理が簡単になる。

  3. 1つの階層のプロトコルを変更しても、他の階層に与える影響が少なくなる。

  4. 新しいプロトコルの開発が容易

4.2.3. 物理層(レイヤ1)

コンピュータをケーブルに接続。

0と1のデジタルデータの伝送メディア。

4.2.4. データリンク層(レイヤ2)

同じリンク上に接続された隣接ノードとの通信。

MACアドレスなどの物理アドレスを通じて通信する。

4.2.5. ネットワーク層(レイヤ3)

異なるネットワークを相互に接続。

エンドツーエンドで通信するための経路選択(ルーティング)を行う。

IPアドレスなどの論理アドレスを通じて通信する。

4.2.6. トランスポート層(レイヤ4)

データを確実に届けるための信頼性を提供。

  1. 仮想回線の確立、維持、終了

  2. フロー制御

  3. 順序制御

  4. 確認応答

  5. 再送制御

4.2.7. セッション層(レイヤ5)

通信を行うプロセス同士の論理的な通信路(セッション)の確立、維持、終了。

セッションとは、2つのシステム間で実行される通信の論理的な接続の開始から終了までを指している。

) ホームページの参照

ウェブブラウザを起動しURLを入力して実行すると通信が開始され、ページが全て表示されると通信が終了する。
この一連の通信がセッションに相当する。

1代のコンピュータで様々なアプリケーションが同時に通信できるのは、セッションが適切に管理されているのを意味する。

4.2.8. プレゼンテーション層(レイヤ6)

データを受信側でも正しく読み取れるようにするために表現形式を定義し、共通の形式にデータを変換する。

具体的には文字コード(ASCII、EBCDIC)、静止画像(GIF、JPEG)、動画(MPEG)などを規定している。

) 異なる文字コード間の通信

EBCDICとASCII文字コードをしおうして通信すると、「文字化け」が発生する。
プレゼンテーション層ではそのような問題を解決するために、自動的にASCIIコードに変換する役割をする。
4.2.9. アプリケーション層(レイヤ7)

利用するアプリケーションに対してネットワークサービスを提供。

そのため、電子メール、ウェブページ、ファイル転送などネットワークサービスに応じた様々なアプリケーション層プロトコルが存在。

4.3. カプセル化と非カプセル化(Encoding、Decoding)

ネットワークを介してデータをやり取りする場合、正しく通信を行うために各レイヤでは特殊なヘッドを付加する。(カプセル化)

それを通じて通信は正しくなる。

データが宛先に到着したらヘッダを無くしてデータの中身を確認する。(非カプセル化)

レイヤ データ PDU
7 レイヤ7のヘッダ+データ Data
6 レイヤ6のヘッダ+レイヤ7のデータ Data
5 レイヤ5のヘッダ+レイヤ6のデータ Data
4 レイヤ4のヘッダ+レイヤ5のデータ Segment
3 レイヤ3のヘッダ+レイヤ4のデータ Packet
2 レイヤ2のヘッダ+レイヤ3のデータ+FCS Frame
1 レイヤ2のデータを電気信号に変換 Bits
※ PDU(Protocol Data Unit)
データにヘッダが付加されて扱われるデータの単位を意味。
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