EventBridge Schedulerを使用して毎日定時にECSを起動・停止する

はじめに

AWSコスト削減のために、使用していない時間帯はECSを停止したい。
毎回手動で起動したり停止したりするのは面倒なので、EventBridge Schedulerを使用して毎日定時にコンテナを起動/停止する。

EventBridge Scheduler について

EventBridge Rulesとの主な違い:
Amazon EventBridge スケジューラの紹介

1. IAMロール作成

スケジュール実行用のIAMロールを作成する。

AWSマネジメントコンソール ＞ IAM ＞ ロール ＞ ロールの作成

信頼ポリシーは以下の通り
Principalにはscheduler.amazonaws.comを指定する

{
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {
            "Effect": "Allow",
            "Principal": {
                "Service": "scheduler.amazonaws.com"
            },
            "Action": "sts:AssumeRole"
        }
    ]
}

今回は許可ポリシーを新しく作成する。
ポリシードキュメントは以下。

{
	"Version": "2012-10-17",
	"Statement": [
		{
			"Effect": "Allow",
			"Action": [
				"ecs:UpdateService"
			],
			"Resource": "*"
		}
	]
}

許可されるアクションにはecs:UpdateServiceを指定する。
起動も停止もこのアクションで実行可能。

2. ECS起動用のスケジュール作成

AWSマネジメントコンソール ＞ EventBridge ＞ スケジュール ＞ スケジュールの作成

ステップ1

• スケジュール名を入力
• スケジュールパターンで「定期的なスケジュール」を選択
• スケジュールの種類を「cron ベースのスケジュール」にする
• 平日毎日9時に起動したいので、cron式には以下のように設定する

00 9 ? * 2-6 *

その他の項目はデフォルで次へ

ステップ2

• ターゲットAPI：すべてのAPI
• 検索ボックスでECSを検索し、AmazonECS > UpdateService を選択。
• APIに渡すJSONオブジェクトに以下を記述。

{ 
    "Service": "<ECSサービス名>", 
    "Cluster": "<ECSクラスター名>",
    "DesiredCount": 1
}

DesiredCountがECSサービスの必要タスク数なので、起動したいタスク数を指定することでECSを起動することができる。

ステップ3

• スケジュールを有効化: オン
• スケジュール完了後のアクション：NONE
• 実行ロール: 作成したIAMロールを指定

その他の項目はデフォルで次へ。
確認と保存で問題なければスケジュールを保存。

これで指定した時間になったらDesiredCountで指定した数のコンテナが起動する。

3. ECS停止用のスケジュール作成

起動用のスケジュールと同じ手順で作成し、cron式とDesiredCountのみ変更する

cron式

00 19 ? * 2-6 *

入力に渡すJSONオブジェクトを記述する。

{ 
    "Service": "<ECSサービス名>", 
    "Cluster": "<ECSクラスター名>",
    "DesiredCount": 0
}

上記の設定で、平日毎日19時に必要タスク数を0にすることでECSを停止することができる。