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AgileJapan2017 基本講演レポート

Last updated at Posted at 2017-04-16

AgileJapan2017 基調講演レポート

AgileJapan2017に参加したいくつかのセッションをレポートにまとめたいと思います。

まずは基調講演のレポートです。

AgileJapan2017に参加した感想

今年初参戦だったので、どれくらいの人が集まるのかわからないまま会場入りしたところ参加者が非常に多くて驚きでした。

船越タワーホールの大ホールが満席とのこと。(一部座れないように区切られていたが、それにしても多かった。)

全セッション終了後のネットワーキングセッション(懇親会)も料理、ドリンクともに非常に美味しいものばかりでした。

各セッション内容、セッション発表者共に素晴らしいものが多く非常に刺激を受けた。

基調講演:“モダンアジャイル”

Joshua Kerievsky氏

セッション概要

  • モダンアジャイルとは

  • モダンアジャイル4つの基本理念


参加セッションレポート

基調講演 "モダンアジャイル"

まず始めにJoshua氏があげた、失敗するプロジェクトの共通点。

失敗するプロジェクトの共通点

1. ユーザストーリーが大きくなりすぎている
2. スプリントがプレッシャーになっている
3. Doneの定義が間違っている

Joshua氏は 今までのアジャイルでは時代遅れだと感じ、モダンアジャイル4つの基本理念を確立する

モダンアジャイル

モダンアジャイル4つの基本理念

1. 人々を最高に輝かせる(Make people awesome)
2. 安全を必須条件にする(プログラムの安全、労働環境の安全、経済的安全)
3. 高速に「実験」 & 「学習」
4. 継続的に価値を届ける

1. 人々を最高に輝かせる(Make people awesome)

まず、何よりもJoshua氏が強調するのは 「我々がこれから作るものは本当に人々を最高にさせることが出来るものなのか?」 ということ。

Doneの定義はエンドユーザに効果を与えるかどうか。エンドユーザに効果がないものに時間を費やすのは間違っているという考えからだ。

そのような考えからJoshua氏は以下のこと述べる

・良いプロダクトではなく良いユーザを作ろう。

・ユーザが自分の製品(サービス)を使うことですごいやつになることを考えよう。

2. 安全を必須条件にする(システムの安全、労働環境の安全、経済的安全)

Joshua氏は『安全』であることの重要性に気づき『Anzeneering』を提唱する。

Anzeneeringを簡単にまとめると、 人は恐怖や不安があると最大限の力を発揮出来なくなる。そのため働く人間の最大の力を発揮させるには恐怖や不安と取り除くことが必要だ というもの。

またJoshua氏はGoogleの調査で 人は恐怖があると素早く行動を起こせない ことが科学的にも判明しているということも紹介していた。
(※恐怖や不安はシステムだけではなく、労働環境、収入なども含まれるとのこと)

これにより失敗するプロジェクト共通点 2. スプリントがプレッシャーになっている を解決しようというものである。


3. 高速に「実験」 & 「学習」

Joshua氏は『Amazon FirePhone』を例にあげ、プロジェクトに失敗はつきものだと言う。

だからこそ先述した失敗するプロジェクトの共通点は

1. ユーザストーリーが大きくなりすぎている → 高速で行うためユーザストーリーを小さくしなければ行けない
3. Doneの定義が間違っている → 素早く失敗に気づくためにしっかりと定義しなくてはいけない

となるべきだと言い、 Outputs(出力・リリースしたこと) を評価するのではなく、 Outcomes(結果) を重要視しなければいけないことを述べた。

高速に「実験」 & 「学習」を回す中で重要なのは 失敗に早く気づくこと だという。

『失敗に早く気づくため』ユーザストーリーは小さく、Doneの定義を正しく行う。


4. 継続的に価値を届ける

モダンアジャイル基本理念の1〜3を継続的にユーザへ届ける。


Joshua氏はモダンアジャイルも各開発環境に合わせてカスタマイズしていく必要があることを述べつつも、最後は『Make people awesome』で締めくくった。


セッション感想

とても為になる話を聞けて光栄でした。どうプロジェクトを進めるべきかの根本の考えを聞けたことは今後の私の仕事に対する姿勢にも影響すると思います。Make people awesome. 良いキーワードです。

本来であればもっと細かく色々な話があったのですが、レポートとなるとすべてを伝えきれないことに歯がゆさを感じます。

またセッション自体英語で行われ、私の拙いリスニング能力と同時通訳での理解なので、英語のニュアンスが私に伝わりきれていない可能性があることを考えると悔しく、人並みの願望ではありますが、もっと英語勉強しようと思った次第です。

近日中にマイクロソフト社における Visual Studio Team のセッションの話が非常に面白かったんので、レポートにまとめたいと思います。

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