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Cisco Systems JapanAdvent Calendar 2021

Day 13

伝送=食事!? 伝送技術を食事に置き換えて考えてみた

Last updated at Posted at 2021-12-13
  1. はじめに
  2. Baud rate 
  3. Modulation 
  4. bps
  5. (発展) 光伝送-WDM
  6. おわりに

この記事はシスコの同志による Cisco Systems Japan Advent Calendar 2021 の一部として投稿しています

2021年版(1枚目): https://qiita.com/advent-calendar/2021/cisco
2021年版(2枚目): https://qiita.com/advent-calendar/2021/cisco2

以下、昨年までのものです
2017年版: https://qiita.com/advent-calendar/2017/cisco
2018年版: https://qiita.com/advent-calendar/2018/cisco
2019年版: https://qiita.com/advent-calendar/2019/cisco
2020年版: https://qiita.com/advent-calendar/2020/cisco
2020年版(2枚目): https://qiita.com/advent-calendar/2020/cisco2

##はじめに
私は今年の3月まではネットワーク未経験のソフトウェアエンジニアでした。
4月にシスコへ入社しましたが、始めは伝送技術について全く理解できませんでした。
しかしそこで理解の助けになった、伝送技術を食事に置き換える考え方を共有させていただきます。
本記事は情報通信分野の初心者で中々直感的なイメージができずに困っている方々を対象としています。

##Baud rate
Baud rate は、伝送分野における一般的なパラメータで、1秒間あたり何回変調できるかを表す数です。
急に変調と言われても何が何だか分かりません。食事に置き換えて考えましょう。
Baud rate とは、以下の図のように1秒間に口に運ばれる数なのです。
1秒間に3口分運ばれるならば、3 Baud となります。
図に記載されている「信号」がイメージできないならば、グミ1粒と考えましょう。
「この機器のbaud rate は 3 baudである」と言われたら、「この機器は1秒間あたり3回の変調に対応している」=「この機器は1秒間あたり3個のグミを作り出すor食べることができる」と考えることができます。
image.png

##Modulation
Modulation も伝送分野における一般的なパラメータで、変調方式を表します。
前章と同様にグミで考えると、Modulationはグミの種類の増やし方を表します。
以下の図のように、甘さと歯ざわりについてそれぞれ2種類のグミを作り出すことができるのであれば、計4種類の情報を定義することができます。
1信号あたり4種類の情報、すなわち2ビットの情報を伝送することができるため、2 bits/symbol となります。
image.png
実際には信号波の振幅や位相にバリエーションを与えますが、振幅や位相がイメージにできないのであれば、味の大小や歯ざわりを変えているとイメージしましょう!

##bps
bps とはbits per second の略で、その名の通り1秒間あたりに伝送できるビット数です。
これまでの例えを踏まえると bps は以下に分解され両者の積であることが直感的に分かるのではないでしょうか。
    bps = bits/s = bits/口 × 口/s = bits/symbol × baud
例えば、4種類の情報が割り当てられた信号が1秒間に3回伝送される場合、2 bits/symbol × 3 baud = 6 bps となります。

##(発展) 光伝送 - WDM
ここまでは一般的な伝送パラメータについて紹介してきました。
最後に、近年ルータとの融合で注目が集まっている光伝送のWDM技術についても食事に置き換えて考えてみたいと思います。

光伝送では1本の光ファイバで大容量の信号を伝送するために、以下の図のように波長の異なる複数の光信号を伝送するWDM(Wavelength Division Multiplexing )技術が用いられます。
合波器によって各波長の光が1本の光ファイバにまとめられ、分波器によって各波長の光に分解されます。
1本の光ファイバで1種類の波長の光を伝送することと比較して、光ファイバのコストを抑えてより多くの信号を伝送することができます。
image.png

Modulation の例では、味の大小や歯ざわりが変わるグミを例として紹介しました。
WDMは、以下の図のように複数の味のグミを同時に運ぶことができると考えることができます。
Modulation の例と比較して、1度に伝送できる情報量が2倍に増加したことがわかります。
このように、複数の波長の光によって光ファイバ1本あたりの通信量を増加させる技術がWDMです。
image.png

##おわりに
本記事では伝送分野の初心者向けに直感的なイメージの助けとなるよう伝送技術を食事に置き換えた考え方を紹介しました。
伝送分野に対する直感的な理解の助けになっていれば幸いです。
ここでは紹介しなかったパラメータや技術についても、一度食事に置き換えて考えてみると直感的に理解できるかもしれません!

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