Grokって結局何なの?
1. 基本概要
- 定義・意味
- 元々は 1961年のロバート・A・ハインライン『異星の客』に登場した火星語。
「水を飲む」行為を通じて「完全に理解し同化する」ことを表す動詞が、ハッカー文化では「コード/仕様を腹落ちするまで理解する」意味で普及した。
Elon Musk の xAI が開発する対話型 AI「Grok」はこの丸ごと理解するという意味を使用したものになる。
今回は生成AIについてのGrokが知りたいためX社のGrokについてを取り扱う。
- 用途・目的
- SNSのX上の情報をリアルタイムで取り込み、人間味のあふれる応答で質問に対して「なんでも答えるAI」を目指して作成された。
2. 構造・仕組み
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モデルの系列
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2025年7月9日に最新モデルであるGrok-4が実装された。
知能が非常に高いと言われており、Chat-GPTやGeminiにも引けを取らないレベルまで来ているとのこと。 -
技術基盤
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JAX+Rust ベースのディストリビューション、Colossus スーパーコンピュータで訓練し、Kubernetes でスケール
→つまり
世界最大規模のAIトレーニング用の施設でGoogle初のJAXという大規模な処理ができるものを使いながら、日夜性能の向上を目指してるシステムってこと。
- 特徴
- Xという投稿ストリーム上で展開されたサービスのためリアルタイムで情報の更新が行われ、回答に更新された情報が使用されている。
- 最近ではAI像と話しながらやり取りができるようになっている。
3. 実用例・使用例
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X上では投稿の説明や詳しい情報が知りたいときに 「@grok教えて」と相談すると回答が返ってくる。
4. メリット・デメリット
メリット
- リアルタイムの情報になるため新しい情報に対してのデータ収集力が高い。
- Chat-GPTやCpirotと比べて収集する情報が多く、ユーモアあふれる回答をしてくれる可能性が高い
デメリット
- 良くも悪くもXという投稿ストリームの影響を受けるため大多数の情報が間違っている情報の場合でも、取得するデータが間違っていると判断がつかないため意図せず誤った情報を展開してしまう可能性がある。
- AIを気軽に使えることで、なんでもAIにやってもらおうというAIを使用することに対しての心理的ハードルが下がりすぎる気がする。
5. 競合・代替手段
- 生成AI全般(ex:ChatGPT,Gemini,Cloud等々)
- ログ解析ツール
ただ、Grokの強みはXと直結したリアルタイム検索機能とユーモアあふれる回答が他社製品との差別化要素となるため、完全に代替手段にとって代わられることはないのではないだろうか。
6. まとめ
- 生成AI全般に言えることだが、いくらでも進化し続ける可能性があるためこれから先Grokと何かを組み合わせた商品として発売される可能性も高いのではないだろうか。
- Teslaの中にAIとしてGrokを組み込むといった話も出ているようなので、Xから飛びだす日も近いのでは。
7. 関連技術・用語
- LLM
- MoE
- Aurora
- Regex
- Stranger in Strange Land
※このQiita記事は、自身の調べたものをまとめ、読み解いたものになります。
そのため、実際のデータとここで述べている情報が異なっている可能性もありますので、もし気付いた方はご指摘いただけますと幸いです。