この度、アメリカのアクセシビリティの資格である「Trusted Tester」認証を取得しました。

今回、Trusted Testerとは何なのか、
概要と内容を紹介していきます。
Trusted Tester とは
Trusted Testerは、Section 508標準への準拠を判断するための共通のテスト手法として開発され、あらゆる支援技術を使用する人がウェブサイトやソフトウェアを利用できることを保証しています。
Section 508
アメリカの法律である『リハビリテーション法第508条』のことで、
すべての連邦政府の省庁および機関が、情報通信技術(ICT)を障害のある人々にとってアクセス可能なものとすることが求められています。
トレーニングコース受講後、試験を合格すると認証を取得することができます。
全てオンライン上で完結し、無料で受講できます。
アメリカの試験ということですべて英語での受講になりますが、
そこまで難しい単語もなく、最近は翻訳ツールもあるので難易度はそれほど高くないと思います。
受講方法
こちらからトレーニング用のページを表示できます。
アクセスすると下記の警告が表示されます。
アメリカ政府の情報システムにアクセスするための同意のようです。

アクセスしてアカウント作成後、
下記のリンク先から「Trusted Tester Certification Program」を登録するとダッシュボード上からコンテンツにアクセス可能になります。

トレーニングコース内容
まずは 「Section 508 とは何なのか」や「テストツール」についての説明があります。
その後、メインコンテンツである20項目について学んでいきます。
基本的には WCAG2.0
に沿った内容となり、
各項目の中からさらに細かい項目に分けて学習を進めていきます。
- Topic 1: Conforming Alternate Version and Non-Interference
- Topic 2: Auto-Playing and Auto-Updating Content
- Topic 3: Flashing
- Topic 4: Keyboard Access and Focus
- Topic 5: Forms
- Topic 6: Links and Buttons
- Topic 7: Images
- Topic 8: Adjustable Time Limits
- Topic 9: Repetitive Content
- Topic 10: Content Structure
- Topic 11: Language
- Topic 12: Page Titles, Frames, and iFrames
- Topic 13: Sensory Characteristics and Contrast
- Topic 14: Tables
- Topic 15: CSS Content and Positioning
- Topic 16: Pre-Recorded Audio-Only, Video-Only, and Animations
- Topic 17: Synchronized Media
- Topic 18: Resize Text
- Topic 19: Multiple Ways
- Topic 20: Parsing
それぞれのTopicが終了すると、知識と実技の確認テストを行います。
二つともクリアすると晴れてTopic終了です。
最終テストについて
試験は選択肢から1つを選ぶ形式で、全100問で85%以上のスコア獲得で合格です。
受験回数が決まっており、 3回 のチャンスが与えられます。
ただ、もし3回落ちてしまった場合でも、
ヘルプデスクに連絡することで回数をリセットしてもらえるようです。
最終試験の前に本番同様の練習問題があり、
こちらは受験回数に制限がないので自身がつくまで解くことをお勧めします。
これだっ!という選択肢もあれば、
教習所の学科試験のように他にも当てはまりそう、、、といった選択肢もあり、
少しややこしかったですがなんとか合格することができました。
おわりに
仕事で画面設計を行う機会もあり、
アクセシビリティについて学びたいなと思い、今回受講を決意しました。
求められているアクセシビリティ対応を知ることができ、
次から画面設計を行う際に今回学んだ知識を生かしたいなと思います。
それでは。
参考文献