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ServiceNowには多言語対応があるのでDynamic Translationは不要では

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機能概要

ServiceNowのDynamic Translation(動的翻訳)は、プラットフォーム上に入力されたテキストをリアルタイムに翻訳する機能です。
ユーザーの入力言語を自動検出し、システムが「テキスト入力の言語を検出し、同じ言語で自動的に応答」することで、リアルタイムな翻訳を実現します。​

Dynamic Translation(動的翻訳)不要説

結論

事前に必要な言語対応記事を準備できるなら必要ない。
Dynamic Translationの真の価値は文字通り動的な翻訳が可能にあるので、ユーザとエージェントとのチャット対応といったリアルタイムでの活用シーン効果が大きい。

通常の多言語対応とDynamic Translationの違い

通常の多言語対応

事前に「英語版のUI」「日本語版のUI」などを用意しておき、ユーザーが言語を切り替えると翻訳済みの画面(UIラベルやナレッジ記事)を表示する。

メリット:UIや記事は正確に翻訳したものを提供できる。
デメリット:すべてのテキストを手動で翻訳・更新する必要があり、想定外のフリー入力テキスト(問い合わせなど)には対応が難しい。

Dynamic Translation(動的翻訳)

ユーザーが入力した任意のテキスト(たとえば問い合わせ内容)を、その場でリアルタイムに翻訳して画面上に表示する。

メリット:問い合わせやチャットの自由記述テキストにもすぐ対応できる。エージェントが書いた内容も、ユーザーの言語に即時に翻訳可能。
デメリット:自動翻訳なので、専門用語や文脈に応じた調整が必要なケースもある。

翻訳の事前準備

通常の多言語対応

あらかじめ翻訳が必要なUI要素やドキュメントを各国語に翻訳・登録しておき、それを切り替える。

  • 例:UIラベル・ナレッジ記事・FAQなどを多言語で準備する。
  • 新しい言語を追加したい場合は、その分の翻訳と管理が発生する。

Dynamic Translation(動的翻訳)

システム側で「入力された言語を自動検出し、リアルタイムで翻訳」するため、エージェントやユーザーがどの言語で入力してもやり取りが可能。

  • 新たに対応したい言語が増えても、大規模な事前翻訳コストがかからない。
  • 同じ会話の中で複数言語が混在しても対応できる。

チャットや問い合わせのやり取り翻訳

通常の多言語対応

「UIのラベル・ボタンやナレッジ記事をあらかじめ翻訳した状態で提供する」ことが多い。

  • たとえば顧客が日本語UIで操作し、エージェントは英語UIで操作する、という具合に画面自体は各自の言語で見られる。
  • しかし、実際の問い合わせ内容ややり取り自体が自由入力(テキスト)で行われる場合、そこを自動翻訳する仕組みがなければ、お互い同じ言語で会話することは難しい。

Dynamic Translation(動的翻訳)

「UI・画面のラベル」だけでなく、「問い合わせやチャットのやり取り」に含まれるテキストをすぐに翻訳する。

  • エージェントは英語のUIで見て、返信するときも英語で書いてOK。
  • ユーザーは日本語を入力してOK。お互いに自分の言語で入力したものが、相手のUIにリアルタイム翻訳される。
  • 事前に準備された翻訳だけではなく、チャットの応答内容自体が動的に翻訳される点が大きく異なる。

適用範囲の幅広さ

通常の多言語対応

主に画面UIの固定文言や、ナレッジ・FAQのような固定コンテンツに対して有効。

  • 利用者が何か入力する場合には、都度翻訳が必要。
  • 外部翻訳ツールを利用するなど、別の対応プロセスが不可欠。

Dynamic Translation(動的翻訳)

問い合わせチケットの本文や、チャットボックスでの会話、さらにコメント欄など「動的に変わるテキスト」に対応可能。

  • グローバル拠点から複数言語の問い合わせが来ても、各担当者は自分が慣れた言語で対応できる。
  • リアルタイムで翻訳されるため、タイムリーなコミュニケーションが可能。

導入・運用コスト

通常の多言語対応

新言語を追加するたびに翻訳作業が発生し、UIやマニュアル、ナレッジベース、FAQなどの管理コストが増える。

  • 一度翻訳してしまえば、画面やドキュメントは高い精度で提供できるメリットがある。
  • ただし、問い合わせ対応などユーザーが自由に入力するテキストには都度人的リソースが必要になりがち。

Dynamic Translation(動的翻訳)

自動翻訳サービスとの連携利用がメインになるため、翻訳エンジンの使用量に応じたコストモデルが多い。

  • 言語を追加しても、あらたにすべてのUIやドキュメントを手動翻訳する必要がない。
  • システムによる翻訳精度が上がれば、人的翻訳を大幅に削減できる。

まとめ

Dynamic Translationならではの強み

  • 事前に作り込まれた翻訳ではなく、ユーザーの自由入力を含めたやり取りをリアルタイムに翻訳
  • 多言語の問い合わせが混在しても、担当者は慣れた言語だけで対応でき、ユーザー側も自国語で返答が受けられる
  • グローバル拠点や海外顧客向けサポートにかかる人的翻訳の手間・コストを削減でき、対応スピードを上げられる

「通常の多言語対応」でもUIやドキュメントは問題なく提供できますが、リアルタイムで動的に翻訳することで、問い合わせ応答やチャットサポートなどのコミュニケーション全体をスムーズに多言語化できる点が最大の特徴.

仮に「既に全画面の翻訳が用意されていて、問い合わせ内容ややり取りも常に1~2言語でしか行われない」のであれば、従来型の多言語対応でも十分かもしれません。
しかし、グローバル展開をしており、
「どこの国からどんな言語で問い合わせが来るか分からない」
「問い合わせと返答をリアルタイムに翻訳したい」
というニーズがある企業にとっては、Dynamic Translationの価値が非常に大きくなります。

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