この記事は何?
11/15 に公開された OpenAI のEvan Morikawa へのインタビュー記事をざっくりまとめました。この日本語記事のソースは、 Gergely Orosz による Pragmatic Engineer Newsletter です。
ChatGPT や DALL·E がよく話題になりますが、これらの研究をUIやAPIを含むWebのサービスとして構築しているのが、応用エンジニアリングチーム(Applied Team)です。公開されているサービスには、ChatGPT だけでなく、DALL-E 3 なども含まれます。
この日本語記事を書いている私自身が、スタートアップとアジャイルチームに強い興味を持っているので、このまとめを書きました。
ほんとにざっくりまとめ、なので、詳細は、ソース記事を読むことをおすすめします。
サマリ
- 小さな独立したスタートアップのように運営する
- 研究チームとの強い結合
- 長期的なプロダクトとリサーチ思考
- 独立したインクリメンタルなリリース
- 高いタレント(高能力人材)密度
- 毎日の習慣の積み重ね
Applied の中で、ChatGPT のチームはごくごく最近なんですね。
小さな独立したスタートアップのように運営する
全員同席
PMF(Product Market Fit) へ向かう、初期のスタートアップ、という雰囲気だそうです。チームはオンラインではなく「リアル同席」で、席を並べている。研究からUIまでの「縦スライス」をすばやく統合するために、エンジニアリング、製品化、デザイン、鍵となる研究者、がごく近くで働く時間を過ごしているとのこと。
研究チームとの強い結合
EPD から DERP へ
古典的には、1つのチームユニットとして、EPD(Engineering, Product, Design)の統合が言われてきたが、Applied チームは DERP (Designer, Engineer, Researcher Product Manager)の強い統合である(中に Researchが組み込まれている)。
ただし、Researchは常に入っているわけではない。Applied と Research は別組織。だた、Research の結果を Applied へと「壁の向こうに投げる」のではうまくいかない。だから、開発の鍵になる Research を呼び込む(レアなリソースだ)。開発に Researcher を入れることが、素早いリリースの鍵だ。
新しい製品ををつくるたびに、このチームがこのパターンで繰り返される。「フラクタルスタートアップ」モデル、である。
感想
全員同席、とか、リサーチャを含む縦スライス統合、とか、ピュアなアジャイル+リーンスタートアップの精神を引き継ぎながら、独自の成長を遂げている現代的な例だと思いました。ちなみに、「アジャイル」、と言う言葉は一言もでてきていません!(当然すぎるので)。
(前半はここまで。)