どのように ブレイン・ストーミング を実施していますか?
次の開発製品、次にリリースする機能、いまある資産や経験を別のプロダクトにしたい、KPTで改善項目をあげる、、、などなど。何かにつけてブレイン・ストーミングしていると思いますが、どのようにブレイン・ストーミングを実施していますでしょうか?
ブレイン・ストーミングの四原則はご存知のとおりです。
- 批判をするな:他人の意見を批判してはいけない。批判があると良いアイディアが出にくくなる。
- 自由奔放:こんなことを言ったら笑われはしないか、などと考えず、思いついた考えをどんどん言う。「上品は」ジョーク歓迎。
- 質より量:できるだけ多くのアイディアを出せ。
- 連想と結合:他人の意見を聞いてそれに触発され、連想を働かせ、あるいは他人の意見に自分のアイディアを加えて新しい意見として述べるというのが一つやり方。
でも、ブレイン・ストーミングに呼ばれて付箋紙とペンを渡されても、いきなりアイデアが湧いてくるはずもありません。そこはブレイン・ストーミングの中で使うツールがちゃんとあるのです。
オジー・オズボーン じゃないよ
ここで、ブレイン・ストーミングは アレックス・F・オズボーン という方が考案された集団発想法です。そして、ブレイン・ストーミングの話しはちゃんと書籍で出版されていたりもします。
「創造力を生かす―アイディアを得る38の方法」
https://www.amazon.co.jp/dp/4422100432
ブレイン・ストーミングを実施しようとして、なかなか出来ない場合は、これらの書籍やWebの情報を探したりしたことが無い人でしょう。そこには「オズボーンのチェックリスト」というのがあって、アイデアを発想するための質問が用意されているんです。知ってました?
オズボーンのチェックリスト とは
「オズボーンのチェックリスト」には、9つの質問が用意されています。進行役の人が参加者に対して順に質問していき、それぞれ付箋に書き出していくと良いでしょう。
-
Put to other uses/転用
他に用途はないか?、改善・改良して使い道があるか? -
Adapt/適合
他にこのようなものがあるか? 過去に匹敵したものは何か? -
Modify/変更
色、音、匂い、意味、動き、形など、新しいアングルはないか? -
Magnify/拡大
大きさ、時間、頻度、高さ、長さ、強さを拡大できるか? -
Minify/縮小
より小さくできるか?携帯化できるか?短くできるか?省略できるか?軽くできるか? -
Substitute/代用
他の材料、 他の過程、他の場所、他のアプローチ、 他の声の調子、他の誰か、異なった成分など、他の何かに代用できないか? -
Rearrange/再配列
要素、成分、部品、パターン、配列、レイアウト、位置、ペース、スケジュールを変えられないか?原因と結果を替えられないか? -
Reverse/逆転
逆にできないか? 正反対にできないか? 後方に移せないか? 役割を逆にできないか?ターンできないか?反対側を向けられないか?マイナスをプラスにできないか? -
Combine/結合
目的や考えを結合できないか?一単位を複数にできないか?組み合せられないか?
SCAMPER法 とは
「オズボーンのチェックリスト」でも十分ですが、ボブ・イバールという方がさらに改善した SCAMPER法 というのもあります。
七つの質問リストによるアイデア発想法で、頭文字をとって SCAMPER法 です。
分類 | 質問 |
---|---|
Substitute(代える、代用する) | 代用可能な部分はどれか |
何を代わりに使うことができるか | |
ほかに誰を含めることができるか | |
ほかにどんなグループを含めることができるか | |
代わりにどんなプロセスを使うことができるか | |
代わりにどんなマテリアル(モノ)を使うことができるか | |
Combine(組み合わせる) | 何を組み合わせることができるか |
ブレンドする(混ぜ合わせる)ことはできるか | |
どんな種類のアンサンブル(取り合わせ)を使うことできるか、創ることができるか | |
部分同士を、どのように組み合わせることができるか | |
目的同士を、どのように組み合わせることができるか | |
アプリケーション(応用方法)同士を、どのように組み合せることができるか | |
マテリアル(モノ)同士を、どのように組み合せることができるか | |
Adapt(適応させる) | これは、ほかのどのような考えを思い付かせるか |
何かほかに、これに似たものはないか | |
過去に似た状況はないか | |
Modify(修正する) | さらにTwist(ひねり、コトの意外な曲折)を加えることができないか |
その意味あいを、どのくらい変えることができるか | |
色や外形を、どのくらい変えることができるか | |
サウンド(音、騒音、音声)を、どのくらい変えることができるか | |
何を加えることができるか | |
高さ・高度をどれくらい増やせるか | |
重さをどれくらい増やせるか | |
強度をどれくらい増やせるか | |
頻度をどれくらい増やせるか | |
価値をどれくらい増やせるか | |
何を減らすことができるか | |
何を縮小することができか | |
何を簡素化することができるか | |
控えめに言うことができるのは、どんな部分か | |
サイズをどれくらい小さくできるか | |
重さをどれくらい軽くできるか | |
Put to other uses(ほかの使いみち) | そのままで、何かほかへ使えないか |
もし一部を変えたら、新たに生まれるほかの用途は何か | |
ほかにどんなマーケットが受け入れるか | |
Eliminate(省略する、除去する) | 何を、取り除くことができるか、省略することができるか |
ある部分がない時、どうやって実行するか | |
何を犠牲にできるか | |
あげてしまえるものは、何か | |
Rearrange(再調整する) | ほかに、どんなパターンが使えるか。 |
ほかに、どんな配置が使えるか | |
ほかに、どんなレイアウトが使えるか | |
何を交換できるか | |
何を置換できるか。言い換えられるか。 | |
何を、再結合できるか | |
逆にしたらどうなるか | |
上下逆さまにしたらどうなるか | |
内外を裏返したらどうなるか |
付箋紙のめくり方
ところで、みなさん付箋紙を勢い良くめくっていて、くるくるって丸まったり、張った時に浮いたりしていませんか?
のりの部分が上にあるとして、下から上にめくるのではなく、「横からめくる」のですよ。
安物の付箋紙だと、それでも剥れやすいですけど。。。