#はじめに
toio core cubeをビジュアルプログラミングで操作できるtoioDoですが、(2021年11月末時点で)対応環境が、Windows10、MacOS10.13、iPadOS13、Chromebookに限られています。BLEを使う都合上、PC(Windows/Mac)ではscratch-linkが必要だからという事情だとは思いますが、Raspberry PiとかJetsonとかのLinuxが動く環境でもtoioDoを使いたいですよねぇ。
と思っていたら、なんとpythonで書いたscratch-link相当品があるとのこと。すばらしい。
試しにRaspberry Pi OSで動かしてみたらちゃんと動いたので、インストール手順などを書いてみようと思います。
#インストール手順
基本、上記のGitHubにあるREADME.mdどおりに行えば大丈夫です。(動作した、しなかったは記事の最後の方にまとめました。)
sudo apt update
sudo apt upgrade
sudo apt install bluez libbluetooth-dev libnss3-tools libcap2-bin libglib2.0-dev
pip3 install pyscrlink
#動かし方
まずscratch_linkを動かしておきます。
cd ~/.local/bin (pip3でのインストール方法によってはパスが違うのでscratch_linkがインストールされた場所にパスを通してください)
./bluepy_helper_cap (これは最初の1回だけでいいようです)
./scratch_link -s 1 (これはtoioDoを使う前に起動しておく必要があります)
scratch_linkが起動した状態で、chromiumブラウザ、またはfirefoxブラウザでtoioDoのページを開くことでWindows10/MacOSと同様にtoioDoで2つのtoio core cubeをコントロールできます。
右上のtoio core cubeマークに緑色のチェックマークが入り、接続できていることがわかります。
上図のScratchプログラム(といってもブロックを一つづつだけですが)を動かした状態。片方はLED点灯、片方は回転。
うまく行かない場合はscratch_linkを再起動してやりなおしてみてください。
#動作確認状況
いまのところRaspberry Pi 4B/400では Raspberry Pi OS 64bit版を使うのが良いようです。(32bit版でも動きますが、全体的に動作が遅いのでおすすめしません。)
動いた
- Raspberry Pi 400 4GB Raspbery Pi OS 64bit版(2021-11-03)
- Raspberry Pi 400 4GB Raspbery Pi OS 32bit版(2021-11-03)
- Raspberry Pi 4B 4GB Raspbery Pi OS 64bit版(2021-11-03)
- Raspberry Pi 4B 4GB Raspbery Pi OS 32bit版(2021-11-03)
- PC(Ryzen5-2600) + USB-Bluetoothドングル(CSR8510 A10) Ubuntu 18.04 x86_64
動かなかった
- Raspberry Pi 400 4GB Ubuntu20.04
- toioDoの画面からtoio core cubeに接続できず。(Chrome NSS DB not found. Do not add certificate.)
- Raspberry Pi 4B 4GB Ubuntu20.04
- toioDoの画面からtoio core cubeに接続できず。(Chrome NSS DB not found. Do not add certificate.)
- Jetson Xavier NX開発者キット Jetpack 4.6
- pip3 install pyscrlinkのときにPyBluez-0.23のインストールでerror in Pybluez setup command: use_2to3 is invalid.
なんということでしょう
Advent calender用の本記事を書いたのですがなんと、
「toio」の無料プログラミングサービス「toio Do(トイオ・ドゥ)」バージョン1.3
2021年12月7日(火)より順次アップデート予定
またWeb BluetoothによりScratch Linkなど追加インストールが不要に。
scratch_linkなしでも動くようになるそうです。(^^;
まあ、リリースされたら動作確認してみます。