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[python] シェルからpythonファイルの関数を実行する

Last updated at Posted at 2019-06-15

どういったときに使うのか

自作したpythonファイル内に大量の関数があり,それらを個別で使用したいが,そのために大量の実行用ファイルを作りたくない,複雑な引数制御を書きたくない,というとき。

例えば,通信試験を行うとき,大量の通信コマンドを任意のタイミングで動かす必要があるため,手動でコマンドライン操作を行うことになると思いますが,そういったときに,もしかしたら本記事の内容が役に立つかもしれません。

本記事の環境

そこまで気にしなくてもいいと思いますが,一応書いておきます。

  • Windows10
  • Python 3.7.3
  • git-bash 4.4.23

ファイルの準備

解説用に次のpyファイルを作ります。引数のないhello関数と2つの引数があるadd関数が書かれています。これをターミナルから実行してみます。

call_test.py
def hello():
    print('hello qiita')

def add(a, b):
    print(a + b)

方法1: pythonのcmdオプションを使う

典型的な方法として,pythonのcmdオプションを使う方法があります。

python -c <command>

pythonを実行するとき,上記のように-cをつけることで後ろのコマンドを実行できます。コマンド内での改行は;で表現します。

これを使って上記のpyファイルの関数を呼び出してみましょう。

hello関数を実行する
python -c "import call_test; call_test.hello()"
実行結果
hello qiita

hello関数が実行されていることがわかると思います。次に,引数がある関数を実行します。

引数がある関数を実行する
a=1
b=2
python -c "import call_test; call_test.add($a,$b)"
実行結果
3

pyファイルを編集せずに済むので,最もよく使われる方法だと思います。ただし,importを書く必要があるため,コマンドが冗長になりやすいという欠点があります。

方法2 : 汎用的なmain関数を作る

状況によっては,やっぱりmain関数を作ったほうがいい場合もあると思います。例えば,初期化処理がimportだけでは済まず,長大なコマンド文が必要になる場合,関数の戻り値に応じた制御が必要な場合,などです。

このとき大事なことは,関数名をmain関数のソースコード上にべた書きしないということです(そこにミスがあったら何の試験をやっているのかわからなくなる)

説明用にmain関数を作りました。先ほどのcall_test.pyに以下のmain関数を追加してください。標準的な引数(任意個数のfloatstr)には対応するように書いたので,割と使いまわせると思います。

import argparse
if __name__ == "__main__":
    parser = argparse.ArgumentParser()
    parser.add_argument('function_name',
                        type=str,
                        help='set fuction name in this file')
    parser.add_argument('-i', '--func_args',
                        nargs='*',
                        help='args in function',
                        default=[])
    args = parser.parse_args()

    # このファイル内の関数を取得
    func_dict = {k: v for k, v in locals().items() if callable(v)}
    # 引数のうち,数値として解釈できる要素はfloatにcastする
    func_args = [float(x) if x.isnumeric() else x for x in args.func_args]
    # 関数実行
    ret = func_dict[args.function_name](*func_args)

使い方は次のようになっています。ファイル名と関数名を並べて指定し,関数内引数が存在する場合は-iオプションの後に指定します。

python <file.py> <関数名> -i <関数内引数>

例えば,先ほどの-cオプションの解説と同様のことは,次のようにできます。

# call_test.py の hello() を実行
python call_test.py hello
# call_test.py の add(1,2) を実行
python call_test.py add -i 1 2

可読性は,やっぱりこっちのほうがいいかなと思います。

さいごに

実はrunpパッケージといったpythonの関数をターミナルから呼び出すことに特化したpythonパッケージがあります。runpはpipで入れられたのですが,残念なことに,python3系には対応していないようでした。3系に対応したrunpのようなパッケージをどなたかご存じであれば,教えてください(時間があれば自分で作りたいけど…)

参考資料

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