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あのボタンを押したらM5Stackに今何してるを表示させる

Last updated at Posted at 2020-04-17

[2020/05/26追記 SORACOM UG Tokyo Online # 15 のLT内容に合わせてアップデート]

COVID-19の影響でリモートワークな人です。


今回は、

あのボタンを押したらM5Stackのディスプレイに今何してるか表示させる

っていうのをやってみました。

きっかけ

きっかけはソラコム小熊さんが投稿されてた
M5stack で作る ON AIR サインで手に入れる平穏な在宅勤務環境
です。
ボタン使ってできるんじゃないかなーって思って、誰か(ソラコム某エバンジェリスト)が作るんじゃないかなーとちょっとボールを投げたら、
見事に投げ返されたので、まあ、面白いからやってみぜよと。
まあ、事実としては、居間でテレワークしている人がいるので、会議中に居間行きたくないので、それがわかるようにも使えそうだしってこともありまして。。。
技術力の問題で時間かかってしまいました。。。

できました。

構成

構成図

実際動作映像

ボタンと文字の紐付けはこんな感じ。
シングルクリック : ON MEETING (ミーティング中的な)
ダブルクリック : OFF MEETING (ミーティング終わったよ)
長押し: END OF WORK (仕事終わったよ)
色は適当に選んでいるので、明暗がおかしくなっていてすみません。

必要なもの

M5Stack Basic 3G 拡張ボード セット、去年のソラコムさんのイベントのクイズで当ててて、マジよかったです。

後述しますが、あって便利だったもの

  • Wifiルーター
  • 特定地域向け IoT SIM (plan-D)もう1枚

実装とか

  • コードは別途Githubにあげます。
  • M5Stackおよび3G 拡張ボードのセットアップは参考文献にあります。

Lambda

コードのベースは、
SORAZINE 技術組 Vol.2019Fの「IoTを活用した遠隔操作の概要と実践」の章に記載されていたLambdaのコードです。
Node.jsで書こうかと思ったんですが、ちょっとスピード勝負でってことで、流用しました(言い訳)。
久々のPython。作業用のMacのPythonが2.7で焦ったのは内緒。

2020/05/26コード変更 SORACOM Funk対応にアップデート

import json

# メッセージ
CLICK_TYPE_MESSAGE = {
  'SINGLE': 'ON  MEETING',
  'DOUBLE': 'OFF MEETING',
  'LONG':'END OF WORK'
}
# LCDのカラー
CLICK_TYPE_COLOR = {
  'SINGLE': '0xF800',
  'DOUBLE': '0x000F',
  'LONG': '0xFD20'
}
# ボタンのクリックのタイプ
CLICK_TYPE_INT = {
  'SINGLE': 1,
  'DOUBLE': 2,
  'LONG':3
}

import boto3
iot = boto3.client('iot-data')

def lambda_handler(event, context):
    print(json.dumps(event, ensure_ascii=False))
    if 'deviceEvent' in event:
        click_type = event['deviceEvent']['buttonClicked']['clickType']  # LTE-M Button powered by AWS
    else:
        click_type = event['clickTypeName'] # LTE-M Button for Enterprise/LTE-M Button Plus
    try:
        message = CLICK_TYPE_MESSAGE[click_type]
        color = CLICK_TYPE_COLOR[click_type]
        status = CLICK_TYPE_INT[click_type]
    except KeyError:
        return
    body = {
        'message': message,
        'color': color,
        'status':status
    }
    payload = json.dumps(body, ensure_ascii=False)
    # AWS IoT CoreのMQTT BrokerへPublish
    iot.publish(topic='iotbutton/status', payload=payload, qos=0)
    response = {
        'statusCode': 202,
        'body': json.dumps(event, ensure_ascii=False)
    }
    return response

一応こだわった点は、
別にいっぱい配るとかそういうわけではないですが、
できる限りクラウド側(Lambda)に処理は任せようって思ったので、Payload増えちゃうけど、
メッセージ、表示色はLambda側で定義してます。定義しているだけですけど。
色とかメッセージ変えたければ、Lambda更新して完了にはなるので、変更は容易かと。
Arduino繋いで、IDE立ち上げて、修正して、デプロイして、動作確認。。。よりは良いかなと。

AWS IoT Core With SORACOM Beam

完全にここを参考してます(それでもうまく繋がらなくて苦戦したけれども)。

SORACOM Beam を使用して AWS IoT と接続する(コンソール版)

M5Stack

こちらのコードのベースは、
M5stack で作る ON AIR サインで手に入れる平穏な在宅勤務環境
に記載されていたソースコードです。


#include <M5Stack.h>

#define TINY_GSM_MODEM_UBLOX
#include <TinyGsmClient.h>

#include "Adafruit_MQTT.h"
#include "Adafruit_MQTT_Client.h"
#include <ArduinoJson.h>

// 接続先 ここではsoracom beamのエンドポイントを指定してます。
#define MQTT_SERVER "beam.soracom.io"
#define MQTT_SERVERPORT 1883
#define READ_TIMEOUT 5000

// MQTTのトピック
const char TOPIC[] PROGMEM = "iotbutton/status";

TinyGsm modem(Serial2); /* 3G board modem */
TinyGsmClient ctx(modem);
Adafruit_MQTT_Client mqtt(&ctx, MQTT_SERVER, MQTT_SERVERPORT);
Adafruit_MQTT_Subscribe buttonStatusIndicator = Adafruit_MQTT_Subscribe(&mqtt, TOPIC);

void setup() {
  Serial.begin(115200);
  M5.begin();
  M5.Lcd.clear(BLACK);
  M5.Lcd.setTextColor(WHITE);
  M5.Lcd.setTextSize(2);
  M5.Lcd.println(F("M5Stack + 3G Module"));

  M5.Lcd.print(F("modem.restart()"));
  Serial2.begin(115200, SERIAL_8N1, 16, 17);
  modem.restart();
  M5.Lcd.println(F("done"));

  M5.Lcd.print(F("getModemInfo:"));
  String modemInfo = modem.getModemInfo();
  M5.Lcd.println(modemInfo);

  M5.Lcd.print(F("waitForNetwork()"));
  while (!modem.waitForNetwork()) M5.Lcd.print(".");
  M5.Lcd.println(F("Ok"));
  M5.Lcd.clear(BLACK);
  M5.Lcd.setCursor(0,0);

  M5.Lcd.print(F("gprsConnect(soracom.io)"));
  modem.gprsConnect("soracom.io", "sora", "sora");
  M5.Lcd.println(F("done"));
  M5.Lcd.clear(BLACK);
  M5.Lcd.setCursor(0,0);

  M5.Lcd.print(F("isNetworkConnected()"));
  while (!modem.isNetworkConnected()) M5.Lcd.print(".");
  M5.Lcd.println(F("Ok"));
  M5.Lcd.clear(BLACK);
  M5.Lcd.setCursor(0,0);

  M5.Lcd.print(F("My IP addr: "));
  IPAddress ipaddr = modem.localIP();
  M5.Lcd.println(ipaddr);

  mqtt.subscribe(&buttonStatusIndicator);
  M5.Lcd.clear(BLACK);
  M5.Lcd.setCursor(0,0);

  // スリープからの復帰をAボタンに割り当て
  M5.setWakeupButton(BUTTON_A_PIN);

  M5.Lcd.print(F("Startup complete!"));
  delay(2000);
}

void loop() {
  M5.update();

  if (M5.BtnA.wasPressed()) {
    M5.Lcd.setCursor(0,0);
    M5.Lcd.printf("Good Morning!");
    delay(10000);
    M5.Lcd.clear(BLACK);
    M5.Lcd.setCursor(0,0);
  }

  // MQTT接続
  connectMqtt();

  Adafruit_MQTT_Subscribe *subscription;
  while ((subscription = mqtt.readSubscription(READ_TIMEOUT))) {
    if (subscription == &buttonStatusIndicator) {
      String lastread = String((char*)buttonStatusIndicator.lastread);
      lastread.trim();
      StaticJsonDocument<200> jsonDoc;

      DeserializationError err = deserializeJson(jsonDoc, lastread);
      if (err) {
        Serial.print(F("deserializeJson() failed: "));
        return;
      }
      // JSONデータを割りあて
      const char* message = jsonDoc["message"];
      unsigned int color = strToHex(jsonDoc["color"]);
      unsigned int statusType = jsonDoc["status"];

      // statusTypeってないですが、念の為
      if (statusType == 0) {
        continue;
      }
      if (statusType == 1) {
        // シングルクリックの場合
        M5.Lcd.setBrightness(200);
        showMessage(color, message);
      } else if (statusType == 2) {
        // ダブルクリックの場合
        M5.Lcd.setBrightness(200);
        showMessage(color, message);
      } else if (statusType == 3) {
        // 長押しの場合
        showMessage(color, message);
        delay(30000);
        // 表示消す
        M5.Lcd.clear(BLACK);
        M5.Lcd.setBrightness(0);
        // Deep Sleepモードに移行
        setDeepSleep();
      }
    }
  }
}

// メッセージ表示部
void showMessage(uint16_t bgColor, const char* message) {
  M5.Lcd.fillScreen(bgColor);
  M5.Lcd.setCursor(30, 100);
  M5.Lcd.setTextSize(4);
  M5.Lcd.println(F(message));
}

// 色指定の文字列を16真数に変換
uint16_t strToHex(const char* str) {
  return (uint16_t) strtoull(str, 0, 16);
}

// Deep Sleepモード設定
void setDeepSleep() {
  M5.Power.begin();
  if (!M5.Power.canControl()) {
    //can't control.
    return;
  }
  // 12時間Deep Sleep
  M5.Power.deepSleep(SLEEP_HR(12));
}
// MQTT接続部
void connectMqtt() {
  int8_t ret;
  if (mqtt.connected()) {
    return;
  }

  while ((ret = mqtt.connect()) != 0) {
    M5.Lcd.println(F(mqtt.connectErrorString(ret)));
    M5.Lcd.println(F("Retrying MQTT connection in 5 seconds ..."));
    mqtt.disconnect();
    delay(5000);
  }
}

最初Subscriberのところ、完全に理解間違ってて、別のClient(Arduino Client for MQTT)使わなきゃだめかーと思っていたのですが、
よくよく考えてみると、紹介されていた(adafruit/Adafruit_MQTT_Library - GitHub)を使えば問題ないってことに気づく始末。
・・・が、
SORACOM Beamには繋がるようになったけど、メッセージは取れない。
っていう状況になり、MacにMosquitto入れて、AWS IoT CoreやSORACOM BeamにPub/Subしてみたりして、
証明書再設定して、ようやくメッセージ取得に成功。
取れてしまえば、あとは、文字位置とかの調整でした。

一旦作り終えて、やったーって思っていたのですが、これ、定期的にメッセージがないか通信が発生しているわけで、
使う想定では、長押ししたら業務終了なので、そのあとは、まあ通信しなくてもいいかなと思いました。
電源落としできればよかったんですが、USB給電中は停止できないようだったので、
長押ししたあとは、deepSleep()呼び出してます。時間等の指定が必要だったので、とりあえず12時間は寝てるようにしてます(同じぐらい寝てたい。。。)。
でも、強制的に叩き起こさないとダメなこともあるので、ボタンA(一番左側)を押すと、目覚める(再起動)するにようにしてます。

この記事書いてて思ったのですが、
30秒でDeepSleepするようにしていますが、
1時間ぐらい変わらなかったら、Deep Sleepするようにした方がいいのかな?
って思っているので、別途アップデート予定。
あと、文字長に合わせて、文字サイズ変えられるように(今は4固定)したほうが良さげかな。
あと、起動したら、普通に仕事中って出してもいいのかもとかも。。。

動画の続きを。。。

  • DeepSleep時のアクション
    DeepSleepしているときは、ボタンを押しても、通信してないので、当然表示は切り替わりません。
    ボタンA(一番左側)を押すと、目覚める(再起動)ようにしてます。(動画の最後の方)

  • 再起動後(上の続き)
    再起動して、通信可能な状態になると、ちゃんと切り替わります。

寝てる間は通信しないだろうというのは、あくまで想像だったので、
該当のM5Stackの3GモジュールにセットしてあるAir SIMの通信状況を見てると、
DeepSleep中(2020/4/15 10時ぐらいにDeepSleepしているので、22時ぐらいまで)は
通信してないということわかりました。
通信状況

まとめ

よかったところ

  • 実はボタン使ったリモートワーク改善自体は2つ目で、M5Stackも使ったので、実装、検証含めて楽しかった。
  • ほんとIoTって総合格闘技だわと思いました。
    • クラウド側(Lambda)は大幅に手を抜いたけど、
  • 上述の通り、SORACOM Beamへはアクセスできているけど、AWS IoT Coreからメッセージ取れなかったことがあって、切り分けとかできたこと。
    • Macから繋がないとダメで、どーするってなった時に、ちょうどWifiルーターを中古で手に入れたので、それにSORACOM Airさして、切り替えた上で、SORACOM Beamのエンドポイントリクエストして、取れるか試せた。
      • Wifiルーターは持ってって損はないって実感。イ◯◯スさんありがとう。
      • 書いてて思ったけど、SORACOM Endorse使えた?
  • SORACOM BeamというかSORACOMプラットフォーム側で、証明書情報を保持できるので、クライアント(M5Stackには絶対持たせられる気がしない)にその辺の情報を持たなくていいのは、ほんと楽ですね。 Beam、これがサービス開始当初からあったと思うと、やっぱりすごいな。
  • ついでにSORACOM PONG(正式名称ではないけどw デバイスからのPING要求にECHO REPLYを返すエンドポイントを用意しました。)試せたので、良かった。

ダメだったところ

  • まだまだArduinoの理解不足は否めない(写経中心だったので)
  • AWS IoT Coreも同じ、まだまだ理解不足。もっと触ってみます。
  • 通勤時間だった時間(約1時間)を使うと言いつつ、1時間以上やってたことはまあまああり。

で使ってるの?

使ってません。ちゃんちゃんw
会議室とか、Web会議、オンラインセミナーに使えるかもーとか思ってはいますが。。。

2020/05/26 更新

  • 2020/05/26 SORACOMUG Tokyo Online #15 でこの件でLTしたので、その資料をば。。。

ボタンを押したらM5Stackに今何してるを表示させる

SORACOM Funk対応

  • LambdaとM5Stack(Arduino)のソースコードを以下で公開してます。

Kenichiro-Wada/iotbutton-to-m5stack

Special Thanks

  • ソラコム小熊さん
  • ソラコム松下さん
  • オルターブース木村さん

参考資料

ベース

AWS IoT Core関係

Arduino関係

MacでPub/Sub

その他

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