はじめに
こんにちは。論文を読んだ結果の紹介記事です。
今回紹介するのは、「階層的クラスタリングを用いたドライバの運転特性抽出」という論文です。
- タイトル: 【論文読み】階層的クラスタリングを用いたドライバの運転特性抽出
- 出典: 横山 達也, et al.; 情報処理学会、 2021
- URL: https://www.ipsj.or.jp/award/9faeag0000004emc-att/1D-04_1.pdf
概要
類似度の分析に有用な階層的クラスタリングを新たに適用し、運転特性に対応付けられる特徴量を検討する。
「直進走行時」の車載データを対象に「加減速による前後方向の挙動」の特徴量に着目する。
個人差を考慮した運転支援、運転特性に応じた事故防止対策、の関連研究がある。
特徴
- 階層的クラスタリングを適用
- 「加減速による前後方向の挙動」、「車間距離」に関わる特徴量。合計 26 項目に対し、統計値(最大値、最小値、平均値、標準偏差値、四分位数)を算出し、階層的クラスタリングに用いる。
- 距離測定方法はウォード法、距離尺度はユークリッド距離を採用。
- クラスタリング結果と各ドライバのアンケート調査結果・入力した特徴量候補の関係を比較することで、運転特性に対応付けられる特徴量を抽出。
- 被験者6名のデータを用いた。1周約30分かかるコースを各被験者が8回走行した際のデータ(合計48試行分)を用いる。
- 今回は被験者数とほぼ同数の5つのクラスタ(Cluster1~Cluster5)に分類。
想定される適用例
- 各計測データを全て使ってクラスタリングし、各自がどのクラスタに所属するかを分析する
- クラスタの結果と個人特性の関係性を分析する