はじめに
こんにちは。論文を1人で読んだ結果の紹介記事です。
今回紹介するのは、「地上画像を用いたドローン河川巡視で不足する空撮画像特徴量補完の可能性検証」という論文です。
- タイトル:地上画像を用いたドローン河川巡視で不足する空撮画像特徴量補完の可能性検証
- 出典:高橋悠太, et al.; 人工知能学会, 2021
- URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2021/0/JSAI2021_1F4GS10c02/_pdf/-char/ja
概要
空撮画像に加えて地上画像を用いてゴミの物体検出モデルを構築した。
地上画像を追加することで、モデルが改善されたため、特徴量補完ができた可能性がある。
追加する地上画像の選定手法を5パターン行い、その内3パターンがモデル改善の結果を得た。
技術的特徴
- 空撮画像のデータ不足の課題に対し、地上画像の河川維持管理データベースRiMaDISのデータを利用。
- 物体検出にはFaster R-CNNを使用。
- 追加する地上画像は、5つの手法で選出し、以下3つの手法が有効であった。
- Bounding Boxの面積が空撮画像の平均と近い画像
- ShuffleNetを使用。空撮画像で、ゴミが映っていない部分を切り出して背景画像として切り出し、分類モデルを構築(ImageNetの事前学習済を使用)。そのモデルを用いて地上画像を分類して、ゴミありと判定された画像を、物体検出の追加データとする。
- Inception V3を使用。
想定される適用例
- 学習データセットとなる画像データが少ない時の、物体検出・画像分類