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1年間 Microsoft Teams を導入してみた話

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弊社インフラジスティックス・ジャパンで1年間 Microsoft Teams を導入してみた実感について書いていきます。前提として共有しておきますと、弊社はアメリカ本社のソフトウェア会社で、世界に大きくは6拠点に散らばり、日本法人は現在16名で構成されている会社です。日本法人には開発部門はいませんが、セールス・マーケティング・デベロッパーサポート・ローカリゼーション・ファイナンスなどの部門が存在しています。他の営業拠点ではサポート部門やマーケティング部門を持っていなかったりするところもあるので、小さいながらもフル機能に近い部門機能を持つ拠点チームで、営業の範囲は 日本のほかオーストラリアや東南アジア全域を含むAPACになります。

全社としてMicrosoft Teams を利用し始めたわけではなく、本格的に利用を始めたのはTokyo Officeが先です。Office 365 は全社で契約しており、Yammer や SharePoint、Skype for business などは日常的に利用している状態でした。もちろん、コミュニケーションの中心はメールが主流だったのですが、個人的にもOutlookがデータベース化している状態を何とかしたかったですし、もっと素早い情報共有ができるインフラが欲しいと思い Teams を使い始めました。

チームメンバーからの最初の反応

すでにお客様やパートナー様との間で Slack を使っているメンバーもいて、どちらかというと Slack の方がいいんじゃないか、という反応はありました。

正直、その頃のTeams ならば Slack の方が良かったと思うのですが、その他の office 365 の利用との連携を「期待」していたことと、今は少し連携も始まっているものの当時は全く外部との連携のない内部に閉じた環境であることも、逆に安心に繋がるところもありました。

そもそもチャットベースの共有ツールを使っていなかった人にとっては、「今までと何が変わるかわからない」という反応も多かったです。この辺りは、全員が手持ちのスマホにアプリを入れて使い出す頃から徐々に変わってきたように思います。メールじゃダメなんですか?という反応に対しては、簡単に全員に共有でき、それぞれの環境で同じメールが冗長に存在することもなく、もっと気軽に共有できることに意味はあるよ、ということで何度も話をしてきました。今ならこちらの記事:

Reduce Email with Microsoft Teams (how and why to do it) – Matt Soseman's "The Productive Cloud" Blog

なども参考になりますよね。

初期の利用の変化

まずは一般( General )・Randomチャンネルのみで共有事項の運用を開始しました。General では全体への共有事項、 Random では雑談も含めて何でも書いていいよ、という運用でした。個人的に気をつけていたのは Random の気軽さで、できるだけ敷居を下げようとしょうもないことを書いたりもしていました。

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(たまたま飲み会の調整をしているところです)

それでもなかなか利用は思うように進みませんでしたが、比較的初期の段階で Attendance というチャンネルを作って運用開始し、その日は直行ですとか、家族が体調不良なので在宅勤務しますとか、その日勤務の状況について共有するようになりました。今まではメールで全員宛に送っていたものでしたが、ここはすんなりと Teams 利用が受け入れられた瞬間だったと思います。それぞれの組織で違うかもしれませんが、誰でも共有することが当たり前になっているものを置き換えることをすると Teams の利用を進めやすくなるのではないかと思います。

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最初の頃はチャットはあまり使われていなかった

当初は Teams を使い始めた人でも、1対1/1対多のどちらもチャットはあまり使っていなかったと思います。従来から Skype for Business も導入されていて、拠点間のミーティングや在宅勤務では利用されていましたが、チャットはほとんど使われていなかったと思います。

この辺りは、意識的にチャットでのコミュニケーションを始めるようにすることで少しずつ変わってきていますが、どうしても外部から来たメールがきてんんとなって話が始まることもあるため、簡単にチャットへ「転送」することができないのでなかなか利用が進まないのだと思います。ここは今後の機能追加に期待したいところです。

一方チャンネルへの転送はチャンネル毎のメールアドレス取得が可能なので、どんどんTeams側へ話を持ち込んでしまうようになってきました。

ファイル共有に関しても、当初は従来どおりSharePointを利用することがほとんどでした。リンクを貼るだけの対応でしたね。

次第にチャンネルが分化していった

当初チャンネルは General と Random の二つしかありませんでしたが、やはり部署毎トピック毎にチャンネルが分化していくことが徐々に起こりました。

対象を分けたり内容を分けたりするための自然な流れだと思いますが、特に最初はあまり細かく分けないで良いと思っています。慣れるまでは色々なところが対象にならなくていいと思いますし、意外に検索もしっかり効きますし、きになるスレッドや書き込みについてはブックマークしておくのも有効な方法です。

重要な顧客のプロジェクトなどは別途 Teams サイトを立てることになった

コンサルティングなどのプロフェショナルサービスを提供させていただいているお客様などの場合は、Teamsサイトを別途区切って立てるようにしました。後述するPlanner などを利用する場合の歯切れの良さもありますし、参加者そのものをしっかり分割したい場合には、Teamsごと分けてしまった方が良いと思います。

タブの活用

Teams が Office 365 の一部であり、それを利用した連携機能として最もわかりやすいのはタブ機能だと思います。それぞれのチャンネルにどんどんタブとして機能を追加していくことが可能です。

最初に利用が始まったのはOneNoteタブ

ある程度スレッドが長くなってくると、その中で決定事項や課題事項がまとまってくることがあるのですが、これを過去スレッドの検索だけで探すのは、できなくもないけれども面倒でもあるので、ある程度溜まったら OneNote タブを作成してまとめてしまうことが多いです。Wiki を使うケースもあって、サポートチームは以前から Wiki の利用に慣れていたので Wiki タブを早い段階で使い始めました。

ファイルタブ

そもそも、SharePoint のみを利用していた時にも、あまり同じファイルをバージョン管理を利用してバージョンアップしていくことはなくて、どうしても手動でファイル名にバージョンを加えたりしていることが多かったです。

この部分は Teams になったからといって何か変わるわけではありませんが、スレッドでのコミュニケーションの中で、ある特定のファイルを対象にすることによって、自然と一つのファイルを使うようになっていくことができました。これは結構大きな成果だったと思います。

弊社ではほとんどのケースでファイルやフォルダなどのアクセス権限は設定がなく、誰でもほぼ同じファイルにアクセスすることができています。(もちろん人事関係など例外はあります)もし厳密な権限設定が必要な範囲が大きいと、OneDriveベースの共有だと間に合わないことも出てくるのではないかと思います。この辺りは向き不向きもありますね。

Plannerタブ

決定事項をまとめるだけではなくて、もちろんコミュニケーションの結果課題がたくさん出てきます。 Teams の導入前は Wunderlist を使って共有タスクを管理していましたが、せっかく使えますし、カンバン的なビジュアルも良さそうだったので Planner を使うことにしてみました。当初はサポートチームがコンサルティング用のサンプル作成タスクを共有するために使い始めました。(サポートチームは色々と Teams を実験してくれていて、知らないうちに機能が増えていってありがたいです。いつもありがとう!)

複数チャネルを運用していると、チャネルごとにPlannerを立てることがあまり考えられていないようで、運用に工夫が必要になりました。Planner の hub の方にも反映されなかったりするのです。なので、今の所はできるだけ 「Teams サイトに Planner は一つ、複数欲しければできるだけバケットを追加して対応する」方法でやっています。Planner 側でバケットを絞り込んだりする機能は欲しいところですね。

従来からタスク管理にはWunderlistを使っていたのですが、共有タスクは徐々にTeamsとPlannerへ移行して、個人タスクのみが使われる状態になるだろうと思います。来年頃にはToDoも機能が充実するでしょうから、そうなれば移行ができるかもしれませんね。移行ツールもありますし。 なんだかAI連携していくらしいToDoには期待大です。

個人的にかなり利用しているアプリのPostIt Plusと連携させてみたいと思っています。スマホ側でやるなら今でもできますかね。

プラグイン

前述の通り、うちの技術メンバーを中心として、自主的にプラグインでの連携を色々と調べてくれていました。結局連携して使っているのは:

  • VSTS
  • Wunderlist
  • API経由での勤怠管理システム(BambooHR)との連携

といった感じです。 Flow や IFTT を使えばもっと細かいこともできるような気がします。

使っていて気づいたこと

チャットベースでどんどんコミュニケーションしていると、スレッドはコミュニケーションが多いほど流れていきやすいものです。会話が長くなると最初の方の話が思い出せないのに似ています。なので、ある程度まとまった情報は別のタブなどに記録してしまうのが基本なのですが、「ひとまず気になるものは即座にブックマークする」という運用をすることで、あとでまとめるにしてもやりやすく感じています。あとはすでに書いた通り:

  • まとまった形で残ったもの、例えば議事録のようなものはできるだけほかの方法、例えばOneNoteで残してリンクを共有する
  • コミュニケーションの結果タスクになったものについてはPlannerでタスクにする

こういった運用を前提として、あくまでもスレッドは、「流れていってしまっても良いもの」として運用した方が良さそうだとおもっています。

チャットベースのコミュニケーションには初めの挨拶も署名もありません。その分早いし手軽に感じます。なんだか最近、名前にSanをつけるのも面倒になってきているので、Teams内でmentionしたものにsanとかつけるのやめよう、と提案したところです。(弊社は基本的にKen-sanのような名前san形式で全員呼び合っています。役職とかつけませんし、苗字はたまに忘れますw)

慣れてくるにつれて、それほど整理されていない意見であっても共有することが有効であると実感することが多くなってきました。設計上、Teamsで同じグループでいる以上、その中で細かいルールは決めない方がいいし、なんでもお互いに共有するという前提の時に向いているように思います。なので、もしかすると権限ガチガチの会社には向かないかもしません。

もちろん全員に見せるべきでないファイルもあるので、それらに関しては別の狭い領域としてSharePointなどに権限管理の上で保存しています。そのような運用ももちろん並行して行うことはできます。

やってみた中では、やはり初期の Random の運用が重要だと思いました。 なんでも書き込んでいいんだという感覚を知ってもらうことが大事だと思います。

ほかのコミュニケーションチャンネルとの棲み分け

Teams 以外にもコミュニケーションのチャンネルはあるので、そちらについても使い分けの考えを書いておきます。

メール

社外のお客様なども絡むコミュニケーションの場合に使っています。というよりも、現時点絵は使わざるを得ませんね。意識したいポイントは:

  • データベース化しないように適切に成果を別の形で保存することは必要

という点ですね。実感として、社内のでのCCメールは確実にTeamsの利用で減少すると思っています。

Yammer

社内でも技術情報のプロダクトチームへの質問など、書き込み量がそれなりに大きくなるものを中心に利用しています。

本社サイドでも Teams を使い始めたこともあって、一部でTeamsへの移行の動きもあります。境界線がぼやけやすいところかもしれません。

Wunderlistのコメント

タスクへの進捗確認やメモで使われていたのですが、コミュニケーションスレッドはTeamsへ移行していくだろうと思われます。個人的なToDoの管理、今日なにやることにしようといった宣言などには Wunderlist や MS ToDoはこれからもつかわれていくことでしょう。

SharePoint

長い間ファイルの置き場所として使われてきました。Teams を活用することで OneDrive 側の比重が強まる可能性はあると思います。今後も、本当にしっかり権限を分けたいファイルについてはSharePointを使っていくと思います。

OneDrive

個人ファイルの置き場所という性格が強かったのですが、前述の通り Teams と絡めて共有ファイルの置き場所という比重が高まりそうです。

今後の期待

ミーティング機能

Skype for Businessを常用している状態なので、現時点での Teams の画面共有やレコーディングなど一部の機能では不足を感じています。両者の差がなくなるくらいになるといいですね。

在宅勤務のメンバーもいる状態で、「今ちょっといいですか?」の先にあるようなコミュニケーションを即座に行うのであれば、流れ的にも Teams の方が向いているんじゃないかと思います。

まだまだ動作が重い

Web版も重量級ですが、アプリ版は特に遅く感じます。マシンスペックがイマイチなマシンだと、モバイルで見た方がいいやと思うくらいです。

現時点でTeamsがあまり見られなくなる最も大きな理由だとおもっているくらいなので、Electronベースではないデスクトップ版の登場に期待しています。 今の所はiOS版が最も快適に感じます。

API連携やタブ連携

すでにできることも多いはずなので、色々試してみたいと思っています。 FlowやIFTTTとの相性が良さそうに思いますし、Office 365 グループとしての活用についてはそもそも構造がよくわかっていないこともあるので勉強して行きたいです。データの分け方に利用の仕方の前提があるように感じています。

今後他の事情を知らずに Teams が入り口になって利用が始まることも出てくると思うので、データの前提があるならもう少しわかりやすくなるといいですね。

最後に

Office 365 をすでに利用していて、まだ Teams を使っていないのであれば、プロジェクトベースなどの狭い範囲からでもいいので試してみることをお勧めします。Slack を使っているとしても良いところを実感できる所はあると思います。

現場からは以上です。

kenazuma
Managing Director, APAC / senior UI architect of Infragistics Japan : Microsoft Regional Director : motorcycle / mobile computing / global communication
http://jp.infragistics.com/
Infragistics
様々なプラットフォーム向けにUIコンポーネント・コンサルティングサービスを提供しているワールドワイドリーダーです。
https://jp.infragistics.com
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