はじめに
ASP.NET で <table runat="server">
を使うと、ASP.NET 側で Table コントロールに変換されるため、HTML の標準要素である <colgroup>
や <caption>
がレンダリングされなくなる問題に直面しました。
この記事では、その原因と、サーバー側での表示・非表示制御を維持しながら、HTML の記述をそのまま出力する方法についてまとめます。
問題の概要
ASP.NET の Table コントロールに変換されると、以下のようなコードの場合、
<colgroup>
や <caption>
が出力されなくなってしまいます。
<table id="myTable" runat="server" class="table">
<colgroup>
<col style="width:5%" />
<col style="width:5%" />
<col style="width:35%" />
<col style="width:55%" />
</colgroup>
<caption>サンプルテーブル</caption>
<tr id="TR001">
<th>行ラベル1</th>
<td>情報1−1</d>
<td>情報1−2</td>
<td>情報1−3</td>
</tr>
<!-- その他の行 -->
</table>
Table コントロールに変換されると、内部のレンダリング処理により <colgroup>
と <caption>
がサポートされず、最終的に HTML ソースに出力されません。
原因
ASP.NET の Table コントロールは、HTML 標準の <colgroup>
や <caption>
を扱えない仕様になっています。
そのため、runat="server"
を付与すると、これらの要素が変換処理で除外され、レンダリング結果に反映されなくなります。
解決策
この問題を回避するためには、テーブル全体をサーバーコントロールにしない方法があります。
具体的には、テーブル全体を asp:Panel や asp:PlaceHolder でラップし、テーブル自体は通常の HTML として出力する方法です。
こうすることで、<colgroup>
や <caption>
もそのままレンダリングされます。
対策例
ASPX 側
以下は、asp:Panel
でラップした例です。
<asp:Panel ID="panelTable" runat="server">
<table id="myTable" class="table">
<colgroup>
<col style="width:5%" />
<col style="width:5%" />
<col style="width:35%" />
<col style="width:55%" />
</colgroup>
<caption>サンプルテーブル</caption>
<tr id="TR001">
<th>行ラベル1</th>
<td>情報1−1</d>
<td>情報1−2</td>
<td>情報1−3</td>
</tr>
<!-- その他の行 -->
</table>
</asp:Panel>
コードビハインド (C#)
Panel の Visible プロパティを使って、テーブル全体の表示・非表示を制御します。
// 表示する場合
panelTable.Visible = true;
// 非表示にする場合
panelTable.Visible = false;
まとめ
ASP.NET の Table コントロールを使用すると、HTML の <colgroup>
や <caption>
がレンダリングされなくなる問題が発生します。
今回の対策として、テーブル全体を asp:Panel
でラップし、テーブルはプレーンな HTML として出力する方法を紹介しました。
この方法なら、サーバーサイドでの表示・非表示制御はそのままに、HTML の記述内容(<colgroup>
や <caption>
など)も正しくレンダリングされます。