CERN ROOTについて
欧州原子核研究機構(CERN)によってデータ解析ソフトROOTが開発、提供されています.
CERNというのはヒッグス粒子を生成したLHCという加速器を所有する機関ですね.
原子核実験、素粒子実験の人間はよくお世話になると思います.最近は宇宙系の人もデータ解析で使うようですね.
データ解析とは無縁と言った人でも、ROOTはC++のコードを対話的に実行できるのでちょっとしたC++のプログラムのテストや計算機がわりとしても便利です.
これは私の愚痴ですが、単純に使っている人が少なくて情報があまりないのと検索しても管理者権限の方のrootばっかりヒットしちゃうのが難点です
ROOTのインストール方法
ROOTの説明はここまでにしておいて、ROOTのインストール方法について書いておきたいと思います.
インストールに関しては、
https://root.cern/install/dependencies/
を読んでもらえばよいです.ここには各OSごとの依存関係が列挙されていて、ここに書いてあるものをインストールしたのちに
https://root.cern/install/all_releases/
から使用しているPCに対応した最新のインストーラをもってきて実行すればよいです.
ROOTのインストール方法 (windows)
windowsの場合について詳しく書いておきます.
依存プログラムのインストール
windows の場合は、
・CMake
・Visual Studio の Desktop Development With C++ workload
・python (>2.7)
が必要です.CMakeは
https://cmake.org/download/
のBinary Distribution のWindows x64 Installer:という欄の右にあるファイルをダウンロード、実行すればよいです.
Visual Studioは公式サイト(https://visualstudio.microsoft.com/ja/ )からインストールし、開いて適当にポチポチしたら、次のものを選択してインストールします.PATHが分からないという人は(自分もですが)インストール時の設定でPATHを通すことを選択できるので必ずやっておきましょう.
pythonの開発環境みたいなのは、選択してもしなくてもよいです.
pythonも公式(https://www.python.org/downloads/ )からインストールすればそれでよいです.
python 2.7以降ならOKみたいなので、よほど昔から使っているパソコンでもなければ既にpythonが入っているのならアップデートしなくても問題はないでしょう.
ROOT本体のインストール
さてROOT本体のインストールです.
https://root.cern/install/all_releases/
から最新のリリースに行って、
Windows Visual Studio 2022 64-bit x64 とか書いてあるものを選びましょう.exeファイルのほうです.
この記事を書いてから時間が経っていると、2022のところは2025とかだったりするかもしれません.
インストール時にPATHを通すところにチェックを入れるのを忘れないようにしましょうね.
インストールの確認
コマンドプロンプトに行って、$ root とすると
rootが起動すれば成功です.
参考文献
各依存プログラムのインストールについてちょっと雑に書いているので、一応詳しくインストールを解説してくれた記事を貼っておきます.
・CMake
https://www.kkaneko.jp/tools/win/cmake.html
・Visual Studio
https://4engineer.net/tips/vs2022-install/
・python
https://www.python.jp/install/windows/install.html