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【改造】DJI Phantom 3 Standard の脆弱性でWiFiダウンリンクの電波出力を上げる

Last updated at Posted at 2016-08-19

ftpから設定を書き換えて無線出力を上げるハックがMITの論文で示されている。
2016/08/20時点での最新のファームウェアだけ確認。
また、2017年はじめごろリリースのファームウェア All-in-One firmware Version: v1.8.10 にアップデートしても、以下の説明で設置するバックドアのtelnetd はそのまま生きていた。

また、ミスるとWiFiが起き上がらなくなってbrick(文鎮化)する。
なお実験にあたっては、電波の漏洩しない電波暗室か、上げた出力が法令規制値内に収まる国でやること。
とはいえ、日本の電波法では無線LANは1Wの出力まで許可されている。27dBm は 500mW なのでセーフ。

論文は Security Analysis of DJI Phantom 3 Standard

手順

FTPアクセス → telnetd を起動するようにする(ある種のバックドア) → telnet でWiFi設定を変更

telnet起動まで

とりあえず、いじるためにドローンとコントローラでtelnetを起動させる。

  • PCでドローンのコントローラーに接続。
  • 192.168.1.1 (コントローラ) や 192.168.1.2 (ドローン) にFTPアクセスする
    • root / Big~9China
  • 192.168.1.1 (コントローラ) や 192.168.1.2 (ドローン) でそれぞれ同じファイルを書き換え
    • telnetd -l /bin/ash &/sbin/djiled.sh の2行目に追記する
  • とりあえず iw list をしてみてWiFi出力が 20dBm (だったかな?)であることを確認

起動スクリプト書き換え

telnetが起動したら、いよいよ起動スクリプトを書き換える。
ここからrcSをいじるので文鎮化の危険あり。

sed -i 's/GB/OK/g' /etc/init.d/rcS
echo "iw reg set US" >>/etc/init.d/rcS
echo "iw dev wlan0 set txpower limit 2700" >>/etc/init.d/rcS

これでアメリカ合衆国用のWiFi出力となる。

最後に再起動したあと、telnetで iw list をしてみて 27dBm となっていたら成功。
また、iw reg get で以下のように country US になっていれば成功。

/ # iw reg get
country US: DFS-FCC
        (2402 - 2472 @ 40), (N/A, 30), (N/A)
        (5170 - 5250 @ 80), (N/A, 17), (N/A)
        (5250 - 5330 @ 80), (N/A, 23), (0 ms), DFS
        (5735 - 5835 @ 80), (N/A, 30), (N/A)
        (57240 - 63720 @ 2160), (N/A, 40), (N/A)

なにか抜けてるかもしれないので実験にあたっては原文やフォーラムを熟読のこと。

P3Std 無線系について

  • 上位のP3Adv, P3Proとは無線周りがかなり違う
    • 上位機種は2.4GHzではあるがLightbridgeでWiFiではない
    • これら機種ではコントローラの2本のアンテナを使って送受信
  • コントロール周波数は日本仕様だけ 920MHz 、海外は5.8GHzとか
    • P3Sdのコントローラから生えてる1本のアンテナはコントロール用のこれ
    • アンテナの形状も違う
  • ライブ映像や、ドローンの各種情報ダウンリンクはWiFi 2.4GHz
    • アンテナは平面アンテナがコントローラ内部に内蔵(ジンバルのノブがあったりするコントローラーの両肩の位置に計2つ)
    • 本実験ではこの部分をmodify
  • ドローン本体、コントローラ(プロポ)共に 20MHz 幅の 2.4GHz WiFi
    • チャンネルは2だったが環境によって違うかもしれない
    • コントローラ側では、SSIDを発信するものとドローンと通信する部分が同じWiFiモジュールで動作している模様
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