見やすさや印象は書体選びでキマる
会議のような堅い場面、セミナーや新人研修のような少し砕けた雰囲気が許される場面。それぞれのTPOに合わせた資料作りの際に使用する書体についてまとめ。
- 会議の場に適さない → ポップ体
- 会議の場に相応しい → 明朝体
- 温かみのある印象 → 手書き風のフォント → フォントや書体選びを間違えると伝えたいことが伝わらなくなる
書体による読みやすさと与える印象
読みやすさと与える印象によって4つの種類に分類される
- 読みやすい/格式高い 明朝体・セリフ体
- 読みやすい/親しみやすい ゴシック体・サンセリフ体
- 読みづらい/格式高い 筆書体・行書体・スクリプト体
- 読みづらい/親しみやすい デザイン書体
ビジネス資料で使う資料は２種類だけ
日本語：明朝体/ゴシック体 可読性が高い（長文向き）
英語：セリフ体/サンセリフ体 視認性が高い（見出し向き）
丁寧な印象を与えたい
緊張感のある場で使いたい
→明朝体
あまり硬すぎない方がいい
何を使えばいいかわからないが無難なもの
→ゴシック体
読みやすさを決める3つの要素
- 可読性 長文も疲れにくく、ストレスなく読める
- 視認性 太い文字で目立つ
- 判読性 文字・文を読み間違えない ※I（アイ）とl（小文字のエル）のような
読んでもらう文字 見てもらう文字
読んでもらう文字＝本文・長文 可読性（明朝体）
見てもらう文字＝タイトルや見出し 視認性（ゴシック体）
読んで貰う為の文字
- 線の細い明朝体（小塚明朝）
- 太いと文字が潰れて見える（游明朝体）
- 線の細いゴシック体も長文に向いている（游ゴシック体・ヒラギノ角ゴ）
★ポイントは線の細さ
見て貰う為の文字
ポスターやタイトルなど読み手意識を引いたり見てもらうことを意識しよう。
太い文字は視認性が高い。
細い文字は余白が空きすぎて見えてしまう。
→タイトルと本文でフォントを使い分けるとより理解しやすいデザインに
スライド作成はゴシック体が無難
セミナー・プレゼン資料のスライドにおいては基本的にゴシック体（英字ならサンセリフ体でOK）
スライド資料はあくまで内容を端的に伝える為のものであることを忘れずに。
画面に移す場合、細い文字は掠れることもあるので注意。
豆知識
同じサイズでもフォントによって大きさが異なる
例：游ゴシック↔︎メイリオ
英語・日本語フォントの使い分け
日本語の場合
明朝体：
ヒラギノ明朝（Macのみ）・游明朝・小塚明朝
ゴシック体：
ヒラギノ角ゴシック・游ゴシック体・源ノ角ゴシック・メイリオ（Windowsのみ）
英語の場合
セリフ体：Times New Roman・Minion Pro
サンセリフ体： Helvetica・Arial
英語フォントの基礎知識
英語のフォントは英語のフォントで！
明朝体も使用できるが、隙間が目立って不恰好に見える。（日本語非対応のPCでは崩れることも！）
数字も英語フォントで入力するとより見やすく洗練されたスライドに。
→こだわりすぎて時間をかけるのはNG。最終チェック時にフォントの変換を並行して行うのがおすすめ。
英語/日本語フォントの組み合わせ
MacにしかないフォントやWindowsにしかないフォントに注意。
-
見た目が合っているか
明朝体＋セリフ体
ゴシック体＋サンセリフ体 -
大きさが合っているか
メイリオ＋Arial
英語フォントは日本語より小さく見えるものが多い
英数字だけ文字サイズを大きくするのもおすすめ -
太さが合っているか
游明朝体＋Times New Roman
どちらかが太いと可読性が損なわれる原因に！
約物記号と単位の使い方
約物とは 鉤括弧やコンマ、ピリオド、クエスチョン/エクスクラメーションマークなどのこと。
半角・全角の使い分け方によって見やすさに差が出るので注意
半角の約物は日本語より少し下がって見えてしまう。
英語には半角の約物を、日本語には全角の約物を。
約物を使う際の注意点
約物は必ずしも必要ではない。
（）を用いなくても良い例：
調査結果（約物が与える影響）
→ 調査結果｜約物が与える影響
行頭の鉤括弧は左端が揃わなくなるので注意。
全角の約物を並べてしまうと文字間に大きなスペースが空く。
→半角で並べることで全角1文字分の大きさに
闇雲に使用するのではなく、本当に必要か、違和感が生まれていないかを考えよう。
間違えやすい約物記号の数々
ハイフン ー 単語の途中で改行・複合単語を作る
enダッシュ - 期間や範囲
マイナス - 引き算や数式
emダッシュ - 丸括弧の代わり・省略（...）の代わり
・引用符
“” ダブルクォート
‘’ シングルクォート
“ （Opening double quote） 「Option」＋「@」
” （Closing double quote） 「Shift」＋「Option」＋「@」
option + [ で左シングルクォーテーション
option + shift + [ で右シングルクォーテーション
"" ダブルプライム
'' プライム
→緯度軽度や数学記号で使われる
単位・数値の表記方法
数値と単位が同じ大きさに設定されていると、数字のインパクトが小さいように見えてしまう
→単位の文字サイズを小さく設定することで数値を認識しやすくする
※グラフや表においても同じ
単位や曜日・年月日の表記は単位を小さくして、伝えたい数字を強調する。