インライン展開
関数にはインライン展開を指定することができます。
inlineが指定されている関数は、｢インライン関数｣と呼ばれ、コンパイラーは｢インライン展開｣を行う場合があります。
関数呼び出しコードをその場に展開する｢インライン展開｣
インライン展開は、関数呼び出しのコードをその場に展開する機能です。
コンパイラーは関数呼び出しのコストをなくすことができるので、コードを読みやすくしたまま、生成されるプログラムの実行速度を上げることができます。
マクロとインライン関数の違い
マクロ関数の定義と展開はフェーズ4、インライン関数の展開はフェーズ7で行われます。
マクロ関数の展開は、概念的にテキストとしての(最高でも字句レベルでの)切り貼り操作に近いものになります。それにより、たとえば展開結果のかっこの対応のチェックや識別子のスコープチェックなどはマクロの段階では行なえません。
インライン関数の解釈や展開は、構文解析後に、言語構文を壊すことなく、つまり展開後の小0度が構文エラーをこすことなく、構文の型やチェックの元で行われます。
FreeBSDでの実装例
stand.h
/* min/max (undocumented) */
static __inline int imax(int a, int b) { return (a > b ? a : b); }
static __inline int imin(int a, int b) { return (a < b ? a : b); }
static __inline long lmax(long a, long b) { return (a > b ? a : b); }
static __inline long lmin(long a, long b) { return (a < b ? a : b); }
static __inline u_int max(u_int a, u_int b) { return (a > b ? a : b); }
static __inline u_int min(u_int a, u_int b) { return (a < b ? a : b); }
static __inline quad_t qmax(quad_t a, quad_t b) { return (a > b ? a : b); }
static __inline quad_t qmin(quad_t a, quad_t b) { return (a < b ? a : b); }
static __inline u_long ulmax(u_long a, u_long b) { return (a > b ? a : b); }
static __inline u_long ulmin(u_long a, u_long b) { return (a < b ? a : b); }