kindle書籍のpdf化

Last updated at 2024-06-11Posted at 2018-06-02

2024/06/11 追記

Windows版の半自動化の記事を追加しました

2021/09/01 追記

本記事の新規更新は個人サイト内の記事に移行しました
ADEでのフォント変更も含めた詳細を別途記事にしました

2019/02/04 追記
kindleのformatがazwからkcrに変わったみたいですね.
kcrからのやり方はここには記載していませんが, 古いversionのkindle for macならまだazwでDLできるようなので, 必要であれば古いverのkindleを利用するのが一時的な策だと思います.

私は本は固定形式の書籍でないと記憶に残せないタイプの人間です.

kindleのようなepub系は文字サイズを自由に変更できたりと大変便利なのですが, ページを前後すると行が変わってしまったり, 文字サイズの設定を変えると当該の文章が異なる形式で表示されてしまうことに不便を感じていました.

本を文字だけでなく, 映像として記憶している(紙の本であれば触覚も含む)のかとも思いますが, とにかく, 私個人としては, 固定形式としてkindle本を読みたいという欲求があったわけです.
そこでpdf化したいと考え, 以前より試行錯誤していたわけですが, 自分の好みがある程度固まってきたので備忘録として記載します.

当然,

他の方が購入したkindle本をpdf化したり,
私がpdf化したものを他者に配布する
等が目的ではありません.
個人的には, 著者への敬意を示すとともに, 同著者がよりよい本を更に執筆してくれることを期待するために, 本は正規に購入するという信条の人間です.

したがって, 下記の内容は, 繰り返しになりますが, あくまで私的利用が目的です.

環境

Mac OSX 10.11.6
adobe acrobat Pro DC (2015 release)

が基本.

ただし, Windowsも所持しているので, Windowsでもある程度試しましたが手順はほぼ同じかと思います(cubePDFでのEPUB->PDF変換の結果において, ページ右端が欠けるエラーがありましたがそこには対処していません).

準備

基本的には, この方
完全無料！Amazonで購入したKindleの縦書き電子書籍をPDFに変換する方法
の記事が参考の大本です.

この方の手順に沿って,

Amazon で Kindle 用の電子書籍を購入する
Kindle for PC で電子書籍をダウンロード
calibre に ReDRM プラグインをインストール
ドキュメント内「My Kindle Content」に格納されている azw ファイルを calibre で読み込む

まで実施してください.
この方のキャプチャはWindows画面になっていますが, Macでもほぼ同じです.

というか, ここはかなり昔にsetupしたので, どう違ったかを忘れてしまいました...

横書き本 (calibre, azw3 -> pdf)

横書き本をpdf化する場合はおそらく問題は起きず, 調整しやすいと思います.
以下は個人的に好みな設定と手順です.

calibreの当該の本のディレクトリの中にあるcover.jpgを確認し, 表紙のアスペクト比を確認.

アスペクト比が変わらないように設定できるのであくまで念の為です.

今回は縦長の表紙と仮定して説明しますが横長でも特に変わりません.

横幅 1, 縦幅 a>1, アスペクト比 = 縦幅/横幅 = a>1と仮定するということです.

ここでは横幅1069px, 縦幅1362px, アスペクト比1.274...を例にやっていきます.

出力フォーマット

出力フォーマットをPDFにします

外観

外観>スタイル>追加CSSに下記を書き込みます

fitはepubのxhtmlのstylesheetのimgタグのclassの名前です. kindle由来かcalibre由来かまでは調べていません.

.fit {
max-width: 100%;
max-height: 100%;
}

ページ設定

ページ設定>出力プロファイルはTabletを指定.
ページ設定>入力プロファイルはDefault Input Profileを指定.
ページ設定>入力プロファイル>余白は左右上下すべて0.0 ポイントと指定.

PDF出力

PDF出力>カスタムサイズを200x255と指定.
PDF出力>カスタムサイズの単位をmillimeterと指定.

カスタムサイズは, 横幅=200 [mm], 縦幅=200*a [mm]のつもりの設定です.

PDF出力>表紙のアスペクト比を保つにチェックを入れる.
PDF出力>SerifフォントはTimes New Romanと指定.
PDF出力>SansフォントはHelveticaと指定.
PDF出力>等幅フォントはCourier Newと指定.
PDF出力>標準フォントはserifと指定.
PDF出力>デフォルトのフォントサイズは18 ピクセルと指定.
PDF出力>等幅のフォントサイズは14 ピクセルと指定.
PDF出力>ページのマージンのチェックボックスはOFFのまま
PDF出力>ページのマージンの左右上下はすべて20.0 ptと指定.

図のみの本(絵本, 漫画等)はこの左右上下はすべて0.0 ptと指定したほうが良いです.

ページ番号を追加したい場合:

PDF出力>すべてのページの下にページ番号を追加にチェックを入れる.

PDF出力>ページのマージンの下は40.0 pt以上に指定したほうが良いです.

変換

OKを押すと, 変換処理が始まります.
時間は環境に依存しますが1-2分以内に終わることが多いように思います.

これでpdfの完成です.

縦書き本

縦書きはやや面倒です. いくらepub系のもとがxhtmlとはいえ, calibreの表示だと縦書きがちゃんと表示されません.
そこでまさしく先の記事:
完全無料！Amazonで購入したKindleの縦書き電子書籍をPDFに変換する方法
が参考になるわけですが, この記事の方法だと最終的なpdfの図が途切れるということがありました.
追加CSSを少し変更して, この問題に対応したいと思います.

calibre (azw3 -> epub)

出力フォーマット

出力フォーマットをEPUBにします

外観

外観>スタイル>追加CSSに下記を書き込みます

* {
line-height: 150%;
}

@font-face {
font-family: "ヒラギノ角ゴ ProN W3", "Hiragino Kaku Gothic ProN", "メイリオ", Meiryo, sans-serif;
}

body{
font-family:"ＭＳ Ｐ明朝", "MS PMincho", "ヒラギノ明朝 Pro W3", "Hiragino Mincho Pro", serif;
writing-mode: vertical-rl;
line-break: normal;
-epub-writing-mode: vertical-rl;
-webkit-writing-mode: vertical-rl;
-epub-line-break: normal;
-webkit-line-break: normal;
}

p{
margin: 0;
}

h2{
margin-left:3rem;
margin-top:3rem;
}

.fit {
max-width: 100%;
max-height: 100%;
}