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ConstraintLayout2.0で作るアニメーション(MotionLayout)

Last updated at Posted at 2018-07-05

新卒でAndroidエンジニアをしています。

Google I/O 2018でConstraintLayout2.0が発表されました。
その中でもアニメーションを簡単に作成することができるMotionLayoutについて書きます。
MotionLayoutを利用するとこのようなアニメーションが簡単に作ることができます。

6n3cz-kmtrx.gif

GoogleがMotionLayoutのサンプルを出しているので、コードを見て理解したい方はこちらへどうぞ。
https://github.com/googlesamples/android-ConstraintLayoutExamples
またこのConstraintLayout2.0は現段階ではalpha版であるため、安定版リリース前に変更される可能性があります。

MotionLayoutとは?

MotionLayoutとは、始まりのレイアウトと終わりのレイアウト間の様々な状態を定義することで簡単にアニメーションを作成することができます。
Androidのアニメーションは、「Transition Drawable」や「View Animation」などがありますが、MotionLayoutはアニメーションの設定について宣言的に書くことが出来るため、XMLで完結することができます。
またサポートレベルがAPI18からとなっているため、約95%のユーザをサポートしています。

MotionLayoutの基礎知識

MotionLayoutはConstraintLayoutの子クラスです。
ConstraintLayoutとの一番の違いは、Viewの状態(visibilityやgravity)をMotionSceneというxmlファイルに記述するということです。
MotionSceneに記述したViewの状態はMotionLayoutに記述したものより優先されて表示されます。
MotionSceneには2つのConstraintSet(Viewの始まりと終わりの状態)とTransitionを記述します。
スクリーンショット 2018-07-05 22.36.57.png

ConstraintSet

ConstraintLayoutの状態を記述するクラスです。ConstraintLayotのattributeを記述することができるといえば分かりやすいでしょうか。
###Transition
アニメーションを記述します。TransitionにはOnSwipeOnClickKeyFrameSetがあります。
スクリーンショット 2018-07-05 22.50.47.png

OnClick

指定したViewがクリックされたときをトリガーにして、アニメーションを実行することができます。

OnSwipe

どの方向にスワイプされたらアニメーションが動くか、スワイプ時のアニメーションの速度などを指定することができます。

KeyFrameSet

アニメーション始まりと終わりの間の任意の地点でのViewの状態を指定することができます。

実際にアニメーションを作る

ConstraintLayout2.0を追加します。

build.gradle
implementation 'com.android.support.constraint:constraint-layout:2.0.0-alpha1'

layoutフォルダにMotionLayoutファイルを作成します。

motion_layout.xml
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<android.support.constraint.motion.MotionLayout
    xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"
    xmlns:app="http://schemas.android.com/apk/res-auto"
    android:layout_width="match_parent"
    android:layout_height="match_parent"
    app:layoutDescription="@xml/motion_scene">

    <View
        android:id="@+id/view_motion"
        android:layout_width="64dp"
        android:layout_height="64dp"
        android:background="@color/colorAccent" />

</android.support.constraint.motion.MotionLayout>

app:layoutDescriptionにはMotionSceneファイルを指定します。
xmlフォルダにMotionSceneファイルを作成します。

motion_scene.xml
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<MotionScene xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"
    xmlns:motion="http://schemas.android.com/apk/res-auto">

    // アニメーション
    <Transition
        motion:constraintSetEnd="@id/end"
        motion:constraintSetStart="@id/start"
        motion:duration="1000">
        <OnSwipe
            motion:dragDirection="dragRight"
            motion:touchAnchorId="@id/view_motion"
            motion:touchAnchorSide="bottom" />
    </Transition>

    // 始まりのViewの状態
    <ConstraintSet android:id="@+id/start">
        <Constraint
            android:id="@id/view_motion"
            android:layout_width="64dp"
            android:layout_height="64dp"
            android:background="@color/colorAccent"
            motion:layout_constraintBottom_toBottomOf="parent"
            motion:layout_constraintStart_toStartOf="parent"
            motion:layout_constraintTop_toTopOf="parent" />

    </ConstraintSet>

    // 終わりのViewの状態
    <ConstraintSet android:id="@+id/end">
        <Constraint
            android:id="@id/view_motion"
            android:layout_width="64dp"
            android:layout_height="64dp"
            android:background="@color/colorAccent"
            motion:layout_constraintBottom_toBottomOf="parent"
            motion:layout_constraintEnd_toEndOf="parent"
            motion:layout_constraintTop_toTopOf="parent" />
    </ConstraintSet>

</MotionScene>

たったこれだけの記述でアニメーションが作成できました。

細かく分けて説明します。

    // アニメーション
    <Transition
        motion:constraintSetEnd="@id/end"
        motion:constraintSetStart="@id/start"
        motion:duration="1000">
        <OnSwipe
            motion:dragDirection="dragRight"
            motion:touchAnchorId="@id/view_motion"
            motion:touchAnchorSide="right" />
    </Transition>
Transition
constraintSetEnd ConstraintSetを指定(終わりの状態)
constraintSetStart ConstraintSetを指定(始まりの状態)
duration アニメーションの遷移時間(OnSwipeではこの値は有効になりません。OnClickをトリガーにしてアニメーションを開始した時のみ有効になります
OnSwipe
dragDirection ドラッグの方向
touchAnchorId 指定したViewをスワイプした時に動かす
touchAnchorSide 指定したViewから見てどの方向をタッチしてドラッグしたときにアニメーションが反応するか

必須の属性は上記になっています。

さらにOnClickを設定します。

    <Transition
        motion:constraintSetEnd="@+id/end"
        motion:constraintSetStart="@+id/start"
        motion:duration="1000">
        <OnSwipe
            motion:dragDirection="dragRight"
            motion:touchAnchorId="@id/view_motion"
            motion:touchAnchorSide="bottom" />
        <OnClick motion:target="@id/view_motion" />
    </Transition>

motion:targetはクリック時のトリガーにするViewのidを指定します。

またTransitionにはinterpolatorという属性があります。
OnClickをトリガーにアニメーションが開始した時のアニメーションのモーションを指定することができます。

liner easeInOut bounce

次にTransitionの中にKeyFrameSetを追加します。

<KeyFrameSet>
    <KeyPosition
        motion:framePosition="50"
        motion:percentY="-0.5"
        motion:target="@id/view_motion"
        motion:type="pathRelative" />
</KeyFrameSet>

KeyPositionにはアニメーションの任意の地点での属性を指定します。

KeyPosition
framePosition アニメーションの任意の地点。開始時が0、終了時が100
target 状態を指定するViewId
type アニメーションのpathがどのように計算されるか

percentYに0.5を指定します。
typeにpathRelativeを指定しているため、アニメーションのpathの位置から相対的に算出されます。

このように簡単にアニメーションの任意の地点でのViewの状態を変更することができます。

まとめ

今回はMotionLayoutを使って簡単なアニメーションを作成しました。
パッと手軽に実装することができたので便利に感じました。
ただ現段階ではMotionEditorや補完機能が一部動いて動作していないのでそこがすごくやりづらかったです。
まだまだ情報が少ないため間違っている情報があればぜひご教授下さい。

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