はじめに
- legion y700 2023を昨年aliexpressで買って日本語化して使ってたけど、今年の前半についうっかりアップデートしたら、ver15.0.774になってしまい、一気に使いづらくなってしまったので放置してた。
- 今回、放置してたこのタブレットにグローバルROMを書き込むことに成功したので、手順を紹介したい。
- ちなみに、使用したPCはintel入ってるwindows11ノートパソコン(fmv zero)です。
- また、この手順でグローバルROMを書き込んだy700ではwidevine L1対応の表示はされても、ネトフリは起動しなかったよ。アンロック状態のままだからみたい。でも、アマプラやyoutube、AbemaTVは見れたから個人的には実害なくて一安心。
- あと、若干いじったグローバルROMを書き込んだせいかわからないけど、起動時にbootloaderの画面(「お前のdeviceに対応してないから、このOSは使えねえよ!g.co/ABHを見ろ!」と言ってるみたい。)が一瞬だけ出るようになったよ。まぁ、0.5秒に満たないような短時間なので、なんの不便もないけどね。
大まかな流れ
- 大きく区分して下記の3段階にわかれます。
- バージョンを下げる
- QPST(Qualcomm社のソフト)をインストールする
- 書き込むROMを用意する
- y700をEDLモードで接続する
- ROMを書き込む
- boot-unlockする
- adbを使えるようにする
- sn.imgを用意する
- y700をfastbootモードで接続する
- アンロックする
- グローバルROMを書き込む
- RSA(Lenovo社のソフト)をインストールする
- RSAでグローバルROMをダウンロードする
- ダウンロードしたファイルの一部を書き換える
- y700をEDLモードで接続する
- RSAでグローバルROMを書き込む
バージョンを下げる
- 下記の方法でバージョンを下げると、通常起動もしなくなっちゃったけど、気にしない気にしない。
- 最終的にグローバルROMを書き込むからね。boot-unlockする準備として、バージョンを下げただけ。
- まぁ、上記では、バージョンを下げたあと起動しているけど、15.0.774からだと起動しなかったよ。
- 実際に起動はさせてないから、バージョン下げに成功したかどうかはわからんけど、boot-unlockができたから、うまくいったのでは?つか、15.0.774でのboot-unlock不能を回避したかっただけなので、どうでもよいかな。
- まずは、下記リンクから、最新版のQPSTをダウンロードして、インストール。
- 下記リンクから、初期ROMをダウンロードして、解凍しておく。
-
Configuration->FIrehouse Configuration から、下記を開き、DeviceType「ufs」を選択し、「Reset After Download」をチェックして、元の画面に戻る。
-
y700をEDLモードで接続する。
-
EDLモードで接続されれば、自動的に「Qualcomm HS-USB QDLoader 9008(COM3)」と画面に表示される。もし、正しく接続してるのに表示されないようであれば、「SelectPort」ボタンを押してこのポートを選択する。
-
その後、「Download Content」ボタンを押せば、10分程度で終了。
-
なお、起動しないよ。15.0.774にしたからだと思うけど、初期ROMで起動しないよ。
-
ここまでやってしまったら、最後までやりきるしかないよ。フフフ
boot-unlockする
- まずは、adbを使えるようにしないと駄目よね。まぁ、海外からy700を買っちゃうような人は、流石にadbを使えるようにする方法は知ってるよね?だから、細かいことは言わないけど、最小限のことは書くね。
- 下記HPから、platform-toolsをダウンロードして、解凍します。
- 解凍したら、そのフォルダにパスを通します。本来、フォルダ名称は「platform-tools」だけど、僕は、フォルダ名にandroid-を頭につけて、ドキュメントフォルダに格納したから下記みたいな感じ。
- boot-unlockに必要なファイル「sn.img」を下記HPからゲットします。
- このとき、lenovo idが必要になります。また、lenovo idは後述する「rsa」を使用するときも必要になるから、取得しておこうね。もし、取得の仕方がわからない場合は、rsaからも取得できるから、先にrsaのインストールから始めたほうがいいかもね。
- 上記HPに申請してもゲットできんよ!という方は、下記のHPから入手することもできるよ。こういう方がいるのはありがたいね。下記のHPでは、y700(gen3)の話がされているけど、ここでゲットしたsn.imgはy700(2023)でも使えたよ。
- y700をfastbootモードで立ち上げます。
- y700の電源をオフにしたあと、ケーブルを繋いでない状態で、音量upボタンを押しながら電源ボタン長押しで立ち上がります。
- まぁ、前記の通りバージョンを下げたら、fastbootモードで立ち上がってるんじゃないかと思うけどね。通常起動しなくなっちゃってるからね。
- fastbootで立ち上がってるy700の長辺側のusb-cにケーブルを繋いでpcと接続して、powershellをたちあげます。
- fastbootで接続されているかどうかを確認するには、コマンド:
fastboot getvar all
を打ち込んで、情報が表示されるかどうかで分かるよ。
- fastbootで接続されているかどうかを確認するには、コマンド:
- つながっていることが確認できたら、下記のように、入手したsn.imgをつかってunlockします。
fastboot flash unlock "(格納フォルダへのパス)\sn.img"
- これが成功したら、次のコードを打ち込みます。
fastboot oem unlock-go
fastboot set_active a
- y700のfastboot画面で、「DEVICE STATE」がunlockedになってれば完了です。ちなみに、本来は下記画面上でPRODUCT_NAMEやSERIAL NUMBERも記載されているけど、windows11に標準搭載されているpaintアプリでAIを使って消したら、最初から存在しないように消されているね。
グローバルROMを書き込む
- 下記リンクから、RSA(Software Fix (Rescue and Smart Assistant))をダウンロードしてインストール
- インストールしたら、下記の「SoftwareFix」を立ち上げる。
- 「持続する」とか、怪しい日本語だけど、気にせずポチっとな。
- ログインすると、下記画面になるから、「救助」のまま、「タブレット」を選択して、次の画面で、「シリアル番号を入力」を選択。
- 次の画面で、「S/Nを見つける方法は?」を選択して、次の画面で「手動選択」を選ぶ。
- 次の画面で、TB320(y700 2023の型番)を選ぶと、直近版のROMが表示されるので、「確認ボタン」を押す。
- ダウンロードが終了して下記の画面になったら、ROMの中身を書き換える。
- ダウンロードしたファイルは、解凍されていて、下記フォルダに存在する。
- このフォルダからvender_boot.imgファイルをデスクトップにコピーして、同じくデスクトップに下記コードを書き込んだ「macro.py(ファイル名は何でも良いけど、拡張子は.pyにして)」を用意して、「vender_boot.img」をmacro.pyの上に置くと、vendor_boot_prc.imgが出来上がるので、これをリネームして、先程のフォルダ内のvender_boot.imgと入れ替える。これで準備OK!
- あ!macro.pyを動作させるため、先にpythonを下記からダウンロードしてインストールしておいてね。
import os,sys
os.chdir(os.getcwd())
args = sys.argv
with open(f'{args[1]}','rb') as f:
w_f=f.read()
w_row=b"\x49\x52\x4F\x57"
w_prc=b"\x49\x50\x52\x43"
w_kekka=w_f.find(w_row)
if w_kekka!=-1:
print('change row -> prc')
out=w_f.replace(w_row,w_prc)
out_name='vendor_boot_prc.img'
else:
w_kekka=w_f.find(w_prc)
if w_kekka!=-1:
out=w_f.replace(w_prc,w_row)
print('change prc -> row')
out_name='vendor_boot_row.img'
else:
print('Neither "ROW" nor "PRC" found')
exit()
with open(f'{out_name}','wb') as f:
f.write(out)
- y700をEDLモードでPCと接続して、RSAの「救助」ボタンを押すと、10分くらいで、書き換え終了。
- グローバルROM版y700(2023)の出来上がり!!!
さいごに
- 今日、午前10時から開始して、午後1時過ぎくらいにグローバルROMへの書き換えが終了して、投稿の記事を書き終わったのが16時半…
- お昼も食べずに作業し続けたから、へとへとです。
- 僕と同じように774版で苦労している人の役に立てば嬉しい。
(おまけ)今更ながら思ったんだけど、QFIL使えばboot-unlockしないで書き込めるなら、3-1,2,3で作ったグロROMを1-2のROMに入れ替えて1の作業を行えば2の作業を省略できるのかも...unlock無しでイケるかどうか不明だから、オススメはしないけどね