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パワーポイントのノート編集をマークダウンで

Last updated at Posted at 2023-12-15

はじまり

とある勉強会で発表をすることになり、

アウトラインを作って、がんばってそれらしいスライドを作ってみたものの、

PowerPointを殆ど使ったことないため、

パワポのスピーカーノート編集で根を上げました

世の中の人はどうやってるんや・・・

と調べたところ、Pythonには「python-pptx」というものがあり、

どうやら、pptxを読み書きできるらしい。

なんだ皆こういうの使ってるのか、ずるい!

ということで私もやってみました。

なにができるの

簡単なPythonスクリプトを書くことで、

PowerPointでノート編集するという拷問から解放されます

PowerPointの編集がPython経由で出来るようになり、

PowerPointのノートを、

VScodeやNotionで編集しPowerPointへ書き戻す、

といった操作が簡単にできるようになりました。

なにをやったの

スクリプトを2つ作成しました

一つは、pptxを開いて、スライドのすべてのページからタイトルとスピーカーノートを取り出し、

マークダウン形式のテキストファイルへ出力する。

もう一つは、タイトルとスピーカーノートが記述されたマークダウン形式のファイルを開き、

pptxの同じタイトルのスライドへスピーカーノートを上書きする

というスクリプトを作成しました。

導入

実行環境 Python 3.12.0

必要なパッケージをインストールします

py -m pip install python-pptx

どうやって使ったの

モジュールから呼び出したい関数をインポートします

from pptx import Presentation

インポートした関数は、pptxファイルを渡すと、

Presentationオブジェクト形式として読み込みしてくれます

Presentation(ファイル名)

Presentationオブジェクトの細かい仕様は正式なドキュメントへお任せし、

今回は必要としているのは、

各スライドのタイトルとスライドに設定されたスピーカーノートです。

まず、スライドへアクセスしたいので、

slidesを探索します、各スライドのインスタンスには、

タイトル、ノートへのアクセスが出来るようになっているので、必要な処理を行います

p = Presentation(ファイル名)
for slide in p.slides:
  print(slide.shapes.title.text)
  print(slide.notes_slide.notes_text_frame.text)

読み込むだけであれば、以上の処理が出来れば達成できます。


変更し、保存する場合は、以下のようにメンバーを直接書き換え、

保存を行うことでpptxの書き込みが出来ます。

p = Presentation(ファイル名)
for slide in p.slides:
  slide.shapes.title.text = "new title"
  slide.notes_slide.notes_text_frame.text = "new note"
p.save("new ファイル名")

実物

export.py
from pptx import Presentation


def enum_slide(filename: str, callback: lambda slide: None):
    p = Presentation(filename)
    # 持っている全スライドをコールバックへ渡す
    for slide in p.slides:
        if slide.has_notes_slide and slide.notes_slide.notes_text_frame.text:
            callback(slide)


if __name__ == "__main__":
    basename = "filename"
    files = {
        "pptx": "{}.pptx".format(basename),
        "md": "{}_台本.md".format(basename),
    }
    # 書き込み先のファイルを開く
    with open(
        files["md"],
        "w",
        encoding="utf_8_sig",
    ) as f:
        # マークダウン形式で出力する

        def output(f, title, text: str):
            # タイトルとスピーカーノートをまとめて出力する
            f.write("\n## {}\n\n".format(title))
            t = text.lstrip().rstrip()
            f.write("{}\n".format(t))

        f.write("# {}\n".format("台本"))
        # パワーポイントを開いて、スライドをたどって各タイトルとスピーカーノートを出力へ渡す
        enum_slide(
            files["pptx"],
            lambda slide: output(
                f, slide.shapes.title.text, slide.notes_slide.notes_text_frame.text
            ),
        )
import.py
from pptx import Presentation


def enum_slide(filename: str, callback: lambda slide: None):
    p = Presentation(filename)
    # 持っている全スライドをコールバックへ渡す
    for slide in p.slides:
        if slide.has_notes_slide and slide.notes_slide.notes_text_frame.text:
            callback(slide)
    return p


if __name__ == "__main__":
    basename = "filename"
    files = {
        "pptx": "{}.pptx".format(basename),
        "md": "{}_台本.md".format(basename),
    }

    notes = {}
    # md形式のテキストを辞書化する
    with open(
        files["md"],
        "r",
        encoding="utf_8_sig",
    ) as f:
        # '台本'を読み飛ばす
        f.readline()
        f.readline()

        key = None
        note = ""
        for line in f.readlines():
            if line.startswith("##"):
                if key:
                    notes[key] = note
                key = line[2:].strip()
                note = ""
            else:
                note += line
        if key:
            notes[key] = note

    def input(note, slide):
        t = note.lstrip().rstrip()
        slide.notes_slide.notes_text_frame.text = t

    # パワーポイントを開いてノートへ上書きする
    p = enum_slide(
        files["pptx"],
        lambda slide: input(notes[slide.shapes.title.text], slide),
    )
    p.save(files["pptx"])

おわりに

導入の結果、スクリプト書きがかなり捗りました、

元々テキストエディタでの編集のみが目的だったのですが、

Notionにそのまま放り込んでスマホで簡単に見直してみたり、

VOICEVOXのような読み上げができるソフトに投げ込んで

誤字脱字チェックなども出来、一粒で何度かおいしいと思いました。

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