Androidでは、OSのバージョンによってWebView内のWebレンダリングエンジンが異なります。
Android4.3まではWebKit
、Android4.4以降ではChromium
が、使用されています。
Monacaでは、Android4.0(APIレベル14)以降を対象としていますが、Monacaで開発するアプリでは、WebViewを利用しているため、このWebViewの違いによりアプリの動作にも違いが生じる場合があります。
Crosswalk WebView Engineプラグインを使用することで、WebViewの違いによるアプリの動作を安定させることができるのですが、MonacaでCrosswalk WebView Engineプラグインを利用する際の注意点をあげていきたいと思います。
対応バージョン
Crosswalk WebView Engineプラグインでは、利用対象としてCordovaが提供しているAndroidバージョンが設定されています。
プラグインバージョン | CordovaのAndroidバージョン |
---|---|
2.1.0まで | cordova-android4 以上 |
2.2.0以降 | cordova-android6 以上 |
Cordova6.2プロジェクトで提供されているcordova-androidバージョンは、5.1.1
になるため、Cordova6.2プロジェクトで利用出来るCrosswalk WebView Engineプラグインバージョンは、2.1.0
までとなります。
minSdkVersion
Cordova6.2プロジェクトでは、デフォルトでAndroidのminSdkVersion
には、14
が設定されています。
Crosswalk WebView Engineプラグインでも、内部でAndroidのminSdkVersion
が設定されています。
Crosswalk WebView Engineプラグイン1系では、AndroidのminSdkVersion
には、14
が設定されているのですが、Crosswalk WebView Engineプラグイン2系からは、minSdkVersion
には、16
が設定されています。
プラグインバージョン | AndroidのminSdkVersion |
---|---|
1系 | 14 |
2系 | 16 |
このCrosswalk WebView Engineプラグインに設定されているminSdkVersionは、ビルドの際、アプリ側に設定されているminSdkVersionを上書きする形で設定されるため、ビルド後、アプリ側で設定しているminSdkVersionと異なるバージョンが設定されている場合があります。
Crosswalk WebView Engineプラグインを使用しているアプリをGoogle Playにアプリを公開する際は、アプリが対応しているAPIレベルを確認する必要があります。
さいごに
Crosswalk WebView Engineプラグインは、Androidバージョンの違いによるアプリの動作を安定させることができる便利なプラグインですが、今回あげたような注意点もありますので、ご注意ください。
Monicaで提供しているCrosswalk WebView Engineプラグインに関しましては、Crosswalk プラグイン ( Android 専用 )を参照ください。