概要
- 本記事は、世界一流エンジニアの思考法を読んで感じたアメリカと日本の違いについてまとめたものです。
TL;DR
- この記事を読むことで、日本とアメリカの文化や生産性についての考え方の違いがわかります
- 以下の違いについてまとめてみました
納期に関する考え方の違い
2 章 「アメリカでみつけたマインドセット」
- 日本: 納期のために徹夜で機能を完成させるなど、納期に厳格すぎて無理をしすぎる傾向にある
- 予定された機能がすべて搭載された製品を、予定された品質で納期することが求められる
- アメリカ: 「(納期までに)無理して機能を完成させなくていいから、品質の良いものをつくるようにしようよ」とマネージャーから言われる
Point
- 「納期」は絶対の神話は捨てよう
- 納期に間に合わなさそうな場合、進捗の「実績」だけで状況判断し「納期」を固定したまま「スコープ」を出し入れするのが現実的
- つまり、1 つのサービスを作成するのに A,B,C の機能があったとき、C 機能だけ「納期」に間に合いそうにない場合 A,B の機能だけを実装してリリースする
- 無理をして納期に間に合わせた場合、下記のような現象が起こる
- 中長期的にみるとプログラマが疲弊し生産性が落ちるため、マネジメント的に効率が悪い
- 「今回できたのだから、次回もこれくらいできるよね」と無理が積み重なる悪循環に陥る
優先順位に関する考え方の違い
2 章 「アメリカでみつけたマインドセット」
- 日本: 5 つのバックログの優先順位をつける、どうしてもできないのは仕方ないが時間が許せば全部実施したい
- アメリカ: 重要なものを 1 つピックアップして、実施したら他はやらない。そのひとつにフォーカスする
Point
- Be Lazy: より少ない時間で価値を最大化するという考え方
- パレートの法則: 20%の仕事が 80%の成果を生む
- つまり、5 つのバックログがあった場合、その中で 1 つのバックログにフォーカスすることで 80% の成果を生むことができる
- たくさんの機能を速く実装することはいいことだと思われているが、実は「悪」
- 統計によると、実際に使われる機能は 40% ぐらいしかつかれていない
- つまり、一流のエンジニアは「いかにやることを減らすか?」に頭を使っている
失敗に対する考え方の違い
2 章 「アメリカでみつけたマインドセット」
- 日本: 「決して失敗が許されない」プロジェクトが多々あった
- アメリカ: 同僚や上司が「Miserably Failed(惨めに失敗した)」という言葉がよく飛び交い、失敗を恐れずに挑戦する文化がある
Point
- 日本では、組織で失敗すると左遷されたり、詰め腹を切らされたりして悲惨な目にあるため失敗を認めづらい。
- その結果ビジネスにおけるあらゆる選択肢は、個人も組織もつねに無難なほうへと流れていく
- アメリカでは、失敗や間違いで怒られることが皆無だ。失敗に気づいた後に本社に報告すると「フィードバックをありがとう」と大変感謝される
- 無難に実施してミスがなくても、それは評価の対象にならない
- 難しいことへの問題解決に取り組むことが評価される
-
Fail Fast の精神
- 成功しようがしまいが、まずはやってみて早くフィードバックを得て、早く間違いを修正していく
チームメンバーの扱いの違い
5 章 「生産性を高めるチームビルディング」
- 日本: チームメンバーを「社員」として扱う
- 大人の監督(マネジメント)が必要
- 子供のような扱いが必要という前提: 指示、叱責、管理、保護がたくさん必要
- 時間ベース: 早く出社して遅くまで残業する。だから自分はいい社員だ
- アメリカ: チームメンバーを「ステークホルダー」として扱う
- リーダーシップが必要: ビジョンを提示してくれればそれに基づいて自分が仕事を展開する
- 大人であることが前提: 可能な内容に関するビジョン、支援、擁護者
- 結果ベース: 優秀な結果を迅速に達成して帰宅する。より少ない時間でより多くの結果をこなすから報いを受ける
Point
- 日本では、「これをやれ、あれをやるな、○○ するときは上司に許可を得てから,,,」といったスタイルで主体的に考えて動くことは求められなかった
- アメリカでは、各人の裁量は大きく、規則は最小だ
仕事に対するカルチャーの違い
5 章 「生産性を高めるチームビルディング」
- 日本: 仕事は我慢してなんぼ
- アメリカ: 仕事は楽しいことが前提
Point
- アメリカに限らずイギリスでも仕事を楽しそうにしている人が多い
- 仕事に悩むことはあっても、「仕事がつらくて,,,」と言っている人は会ったことない
- 日本では我慢できることが大人だが、アメリカでは自分で自分の考えや人生に責任を持てることが大人とされる
まとめ
本書を読んで、生産性に関する考え方やチームメンバーとの接し方に関する考え方、失敗への対応などなど日本企業で働いていると気づけないことがたくさんありました。
皆さんにとっても、何かしらのヒントになれば幸いです。
本書では、日本とアメリカの違いだけでなく、働くうえで本質的に重要な考え方などが書かれているので、エンジニアだけでなくどんな職種の方にもオススメです。
おわりに
最後まで読んでいただきありがとうございました。
本記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!