はじめに
KDDIテクノロジーという会社で、映像配信のお仕事とかやってます。
昼間は打ち合わせ、夜は作業という感じで、Teamsは常に私のPCでは立ち上げっぱなしです。
今回は、Microsoft Teamsの音声遅延がどれぐらいなのか計ってみた!という内容です。
音声遅延が酷くて困っているから改善した!という話ではありません。
ただ、計測して、やっぱり遅延が結構ある!という内容なので、ご了承ください。
打ち合わせ中、相手と声が被る!
リモート環境で仕事を行うことが当たり前になって、もう2年以上たちました。
リモート用PCを会社から渡され、そのPC内にあるTeamsやZoomを使って、打ち合わせを日々、行っています。
しかし、今月、リモート用PCが調子悪くなってきたので、交換したところ、Azure Virtual Desktopを使うことになっていました。
そして、Microsoft TeamsもAzure Virtual Desktop内にあり、リモートPC越しに使うことになりました。
使ってすぐに気が付いたのですが、打ち合わせをしていると相手との会話が重なることが多々、増えました。
音声遅延が増えているはなんとなく、分かっていましたが、打ち合わせが非常にやりにくい状態になっています。
今回、どれぐらい遅くなっているのかを調べてみることにしました。
下図のように、以前までの構成と新しい構成を検証環境として作り、リモートPC側に入力する音声と、受信側のPCで出力される音声をSound Capture device(BEHRINGER FLOW 8)へ入力し、音声の波形表示ソフトを入れたPCを使って、遅延の計りました。
構成図
差分計測
波形表示ソフト(SoundEngine Free)を使って、音声遅延を計測しました。
音声遅延一覧表
計測回数 | 以前までの構成 | 新しい構成 |
---|---|---|
1回目 | 235 msec | 363 msec |
2回目 | 229 msec | 354 msec |
3回目 | 234 msec | 381 msec |
4回目 | 253 msec | 372 msec |
平均 | 238 msec | 368 msec |
計測日:2022年12月19日23時頃
体感として350 msecを超えてくるとやはり、打ち合わせは困難と思われます。
新しい構成は、リモートデスクトップを使っているので、リモートPCの物理的なマイクからAzure Virtual Desktopへ送り、その後、受信者側のPCへ音声を伝送しているので、遅くなってあたり前なところです。
ほかのサービスはどうなの?
リモート会議ツールとしては、Teams以外にもZoomやGoogle Meetでも音声遅延を計ったこともあります。
PCとAndroidスマホの1対1の構成でしたが、大体、音声の遅延は、200 msec~250 msecぐらいでした。
リモート会議ツール以外では、以下のような感じです。
ゲーマーご用達のDiscordが80~90 msec。
音楽セッションも行えるYAMAHAのSYNCROOMが20~30 msec程度(計測は、1年前ぐらい)。
おわりに
音声の双方向通信技術は、今も昔もいろいろなサービスに組み込まれ、今まで以上に高音質、低遅延化は進んでいくと思われます。
非常に楽しみな要素技術ですので、今後もウォッチしていきたいと思います。