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GCPのFunctionsを使って、サーバレスに定期的に天気情報をSlack通知してみよう。

Last updated at Posted at 2021-09-01

今回はGCPのscheduler、Functions、VPC、CloudNATを使って、Slackに天気を通知する機能を実装してみようと思います。
GCPのCloudFunctionsを使ってKCCS APIサービスから取得した天気予報を定期的にSlackに通知する記事の第3弾です。

#構成イメージ
image.png

#各サービスの役割
各サービスの役割は以下とします。

サービス 役割
IAM Cloud Functionの認証用サービスアカウント
Cloud Scheduler 処理の起動トリガ 毎朝10:00に起動する
Cloud Functions コントローラ、KCCS APIから気象情報を取得し、Slackに通知する
VPC ネットワーク CloudNATの所属するネットワーク
サーバーレスVPCアクセス
(プライベートVPC)
Cloud Functions-Google VPC→Cloud NAT経由で外にでる
Cloud NAT IPアドレスを固定する
KCCSAPI(天気情報取得) Rest APIにて天気情報を取得する
Slack 天気情報の通知先

#実装いろいろ

IAM

認証用アカウントです。
こちらを作って認証させないとFuncionsをどこからでも叩けるようになってしまいますので、セキュリティ上設定することが好ましいです。
「IAM」→「サービスアカウント」→「サービスアカウントを作成」より、アカウントを作成します。

注意するべきポイントはロールに
Cloud Functions起動元
をセットしないと、Functionを呼べませんので、必ずセットしてください。

ここでは
function-iam
という名前でつくります。

Cloud Scheduler

Schduler画面から、「作成」ボタンを押下しジョブを作成します。

項目名 設定値 備考
名前 kccs-api-qiita-notify-slack-scheduler 任意で好きな名前を!
頻度 0 10 * * * 毎朝10:00に起動
タイムゾーン 日本標準時(JST) -

ジョブターゲットは

項目名 設定値 備考
ターゲットタイプ HTTP -
HTTPメソッド POST -
Authヘッダー OIDCトークンを追加(※) 認証通さないと、外から誰でも使えるので設定することをオススメします。
サービスアカウント function-iam IAMで払い出したサービスアカウントを指定します。
対象(URL) (※) ※Function作成時に払い出されるので、作ってからセットします。

VPC ネットワーク

Cloud NATの所属するネットワークを作成します。
VPC ネットワークの画面から、VPC ネットワークを作成を選択し、以下を参照して以下のように入力します。

項目名 設定値 備考
名前 fucnction-connect-vpc 任意で好きな名前を!
サブネットの名前 fucnction-connect-qiita-subnet 任意で好きな名前を!
リージョン asia-northeast1 Function、CloudNATと合わせる
IP アドレス範囲 192.168.0.0/24 任意で好きな範囲を指定する、

Cloud NAT

Cloud NATの画面から、NATゲートウェイを作成を選択します。

項目名 設定値 備考
名前 fucnction-connect-nat 任意で好きな名前を!
ネットワーク fucnction-connect-vpc VPC ネットワークで作ったネットワーク名を指定します
リージョン asia-northeast1 Function、VPCネットワークと合わせる
Cloud Router fucnction-connect-nat-router 任意で好きな名前を指定する
NAT マッピング すべてのサブネットのプライマリとセカンダリの範囲 -
NAT IPアドレス 手動 -
IPアドレス IPアドレスを作成する 固定IPにするため(※)
※固定IPをセット後、KCCS-API側に申請してもらって疎通できるようにする必要があります!

サーバーレスVPCアクセス (プライベートVPC)

Cloud FunctionsとCloud NATを結ぶためのネットワークコネクタになります。
VPCネットワーク→サーバーレスVPCアクセスからコネクタを作成を選択します。
ここでの注意点は、コネクタのリージョンをFunctionsとCloud NATを合わせてあげる必要があります。
Functions:asia-northeast1
VPC ネットワーク:asia-northeast1-b
VPCコネクタ:asia-northeast1
と、「asia-northeast1」に全部寄せて実装しております。
ネットワークは先ほど作成した
fucnction-connect-vpc
を指定します。

コネクタの名前は
fucnction-connect-qiita
という名前のコネクタにします。

KCCSAPI(天気情報取得)

KCCSAPIですが、今回のINPUTとなる情報ソースを取得します。
ひと先ずトライアルで申請して、やり取りすれば使えるようになります。
具体的には、以下リンクの中ほどにある、
データ配信サービストライアルのお申し込みはこちら
から申し込み頂ければと思います。

Slack URL作成

今回はIncomingWebhookを利用します。
以下のサイト等の手順を参照して頂いて、URLを払い出してもらい、Functionのパラメータにセットしてリクエストする事で、メッセージの投稿がされるようになります。

CloudFuncsionsの作成

では、Function本体の実装に移ります。
GCPのCloudFunctions画面から、「関数の作成」を押下します。
名前を付けて、

HTTPの認証項目は
認証が必要
を選んであげます。

ランタイム、ビルド、接続の設定項目は

ランタイム環境変数

function-flamework-go
のmain.goで渡していた変数は
で記載していた以下のコードは、Functionsの環境変数にセットします。

        os.Setenv("url", "https://<ログインID>:<パスワード>@rest.energy-cloud.jp/api/v1/weather-forecasts?3h_weathers=1&3h_winds=1&3h_temperatures=1&1d_weathers=1&1d_weathers=1&1d_temperatures=1&latitude=35.6415347691883&longitude=139.741981335114")
        os.Setenv("slack_url", "<Slackで払い出されたURL>")
項目名 設定値 備考
url https://<ログインID>:<パスワード>@rest.energy-cloud.jp/api/v1/weather-forecasts?3h_weathers=1&3h_winds=1&3h_temperatures=1&1d_weathers=1&1d_weathers=1&1d_temperatures=1&latitude=35.6415347691883&longitude=139.741981335114 KCCS_APIのURL
slack_url 前述のSlack URL作成にて払い出されたURL -

ネットワーク設定

  • プライベートVPC
    Functionsとの紐づけは、Function作成時に「接続」→「VPCコネクタ」にて、前述の
    fucnction-connect-qiitaをセットします。

また、ネットワークの下り設定は、プライベートVPC経由で通信するため、
すべてのトラフィックを VPC コネクタ経由でルーティングする
をチェックします。

ソースコード

以前の記事で作成したコードを元にして、以下をデプロイします。
https://qiita.com/kccs_api3/items/ac09a4905ba94ae33402

項目名 設定値 備考
ランタイム Go1.13 -
エントリポイント NotifySlack ※Function-Flamework-goのmainから呼び出した、function
//notify.go
package notify

import (
        "encoding/json"
        "fmt"
        "io/ioutil"
        "log"
        "net/http"
        "net/url"
        "os"
        "strconv"
)

//slack通知用構造体
type Slack struct {
        Text string `json:"text"`
}

//お天気を入れる構造体
type Weather struct {
        Datetime string `json:"datetime"`
        Timezone string `json:"timezone"`
        Area     struct {
                Latitude     float64 `json:"latitude"`
                Longitude    float64 `json:"longitude"`
                Address      string  `json:"address"`
                Weather_info struct {
                        Prefectuqre string `json:"prefecture"`
                        Primary    struct {
                                Code         string `json:"code"`
                                Name         string `json:"name"`
                                Station_name string `json:"station_name"`
                                Station_code string `json:"station_code"`
                        } `json:"primary"`
                } `json:"weather_info"`
        } `json:"area"`
        Weathers3 []struct {
                Time    string `json:"time"`
                Temperature int `json:"temperature"`
                Weather struct {
                        Code string `json:"code"`
                        Name string `json:"name"`
                        Mark string `json:"mark"`
                } `json:"weather"`
                Wind struct {
                        Direction string `json:"direction"`
                        Level string `json:"level"`
                        Description string `json:"description"`
                        Min int `json:"min"`
                        Max int `json:"max"`
                } `json:"wind"`
        } `json:"3h_weathers"`

        Weathers1 []struct {
                Time    string `json:"time"`
                Temperature struct {
                        Lowest int `json:"lowest"`
                        Highest int `json:"highest"`
                } `json:"temperature"`
                Weather struct {
                        Code string `json:"code"`
                        Name string `json:"name"`
                        Mark string `json:"mark"`
                } `json:"weather"`
        } `json:"1d_weathers"`
}

//エントリーポイント
func NotifySlack(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {

        api_url := os.Getenv("url")
        slack_url := os.Getenv("slack_url")

        //①KCCS APIサービスを呼び出して天気を取得
        resp, _ := http.Get(api_url)
        defer resp.Body.Close()

        fmt.Println(strconv.Itoa(resp.StatusCode))
        byteArray, _ := ioutil.ReadAll(resp.Body)

           var buf bytes.Buffer
           if e := json.Indent(&buf, byteArray, "", " "); e != nil {
             log.Fatal(e)
           }

           indentJson := buf.String()
           fmt.Println(indentJson)

        //②レスポンスを構造体に格納
        var weather_info Weather
        if e := json.Unmarshal(byteArray, &weather_info); e != nil {
                log.Fatal(e)
        }

        //③お天気通知用にフォーマット変換
        var message string

        message += "気象庁 " + weather_info.Datetime + " 発表の天気予報\n"
        message += "予報地点:" + weather_info.Area.Address + "\n\n"
        message += "1日の天気予報\n"
        for _, w := range weather_info.Weathers1 {
                message += w.Time + "のお天気 : \n" +
                                " 天気: " + w.Weather.Name + "\n" +
                                " 最低気温:" + strconv.Itoa(w.Temperature.Lowest) + "度 \n" +
                                " 最高気温:" + strconv.Itoa(w.Temperature.Highest) + "度 \n\n"
        }

        message += "\n\n\n"
        message += "3時間毎の天気予報\n"

        for _, w := range weather_info.Weathers3 {
                message += w.Time + "のお天気 : \n" +
                                " 天気: " + w.Weather.Name + "\n" +
                                " 気温: " + strconv.Itoa(w.Temperature) + "度\n" +
                                " 風向き: " + w.Wind.Direction + "  " + w.Wind.Description + "\n\n"
        }

        params := Slack{
                Text: message,
        }
        jsonparams, _ := json.Marshal(params)

        args := url.Values{"payload": {string(jsonparams)}}

        //④お天気Slackに通知
        res, err := http.PostForm(slack_url, args)

        if err != nil {
                fmt.Println("Request error:", err)
                return
        }

        defer res.Body.Close()

        _, err = ioutil.ReadAll(res.Body)
        if err != nil {
                fmt.Println("Request error:", err)
                return
        }
}

ここまでセットしたら準備完了です!
デバックしたい場合には、
・CloudSchdulerで即時実行
・Functionの「テスト中」タブから「関数をテストする」
を押してあげればデバックできます。

動くのを確認出来たら、毎朝10時を楽しみに待ってください。

こんな感じの通知が届くようになります。
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