こんにちは、京セラコミュニケーションシステム 石関 (@kccs_daisuke-ishizeki)です。
Google Cloud の Cloud Domains を利用していてちょっと困ったことに遭遇しましたので、事の顛末と解決方法を記事にします。
この記事の対象者
- Cloud Domains を利用している方
- Cloud Domains の請求先アカウントを変更したい方
- プロジェクトの請求先アカウントを切り替える際のナレッジを知りたい方
やりたかったこと
とある Google Cloud プロジェクトで Cloud Domains を利用してドメインを取得していました。
ある日、諸事情によりプロジェクトの請求先アカウントを変更することになりました。
Google Cloud ではプロジェクトにリンクされている請求先アカウントを変更1することで、プロジェクトの利用料金の請求先を変更できます。
公式ドキュメントにも記載があるとおり、プロジェクトの請求先アカウントを変更しても、サービスの中断などは発生しません。
以下のようなイメージです。
Cloud Domains の特徴
本題へ入る前に Cloud Domains について簡単にご紹介します。
ドメイン取得サービスと言うと、お名前.com や Google Domains 等を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思います。
Google Cloud ではドメインを取得できる Cloud Domains と言うプロダクトがあります。
Cloud Domains の特徴を簡単にまとめてみました。
- ドメインは自動更新
- 請求先アカウントで支払う(Google Cloud の利用料金と一緒に請求される)
- レジストラは Google Domains
Google Cloud のプロダクトなので当然かもしれませんが、ドメインの取得費用も Google Cloud の利用料金として支払いを一本化できる点は嬉しいところですね!
疑問
話を戻します。
フレキシブルに請求先を変更できるのは Google Cloud の良い点ですが、ふと思ったのです。
「Cloud Domains のドメインは自動更新される。プロジェクトの請求先アカウントを変更して更新日を迎えたら、新・旧どちらの請求先アカウントに課金されるのだろう?」
期待値としては新しい請求先アカウントに課金されてほしいです。
なぜこの疑問を抱いたのかと言うと、以下のように課金のされ方に違いがあったためです。
調査
ドキュメントを読み漁ってみましたがよくわかりませんでしたので、サポートに問い合わせたところ以下の回答でした。
「Cloud Domains は プロジェクトに対して固有でない課金 として計上されており、プロジェクトの支払先である請求先アカウントの変更に伴い、自動的に変更されない」
-> 要するに何もせずドメインの更新日を迎えると、ドメイン更新に伴う課金は旧請求先アカウントに請求される。ということでした。
😇
ほっとくと旧請求先アカウントに請求されるのは仕様と受け入れるとして、どうにか新しい請求先アカウントにドメイン更新の費用が課金されるように変更したいです。
解決方法
(ここに来るまで色々キャッチボールがあったのですが)
サポートの方に代替手段をご提示いただきました。ありがとうございます!
実施内容としては以下の2つです。
なるほど。
こういうことなんだろうと思います。
- 1 のタイミングで Google Cloud の課金から外れ、Google Domains の支払方法に変更される
- 2 のタイミングでその時点のプロジェクトにリンクされている請求先アカウントに紐付く
ちなみに、上記代替手段を実施しても ドメインの課金先となる請求先アカウントを直接確認できる画面等は提供されていない4ため、ユーザーからすると目に見えるものは作業前と何も変わりません。
おわりに
請求先アカウントを変更する頻度自体はそれほどないと思いますが、Cloud Domains を利用していて困ったこととその解決方法をご紹介しました。
応用すれば別なプロジェクトに Cloud Domains 管理のドメインも移行できますね。
いつかアップデートで解決することを期待して記事は終わります!