前回使ってみたSimpleFrictionに使われていた見慣れない摩擦損失を算出する式を他の式と比べてみました。
条件は以下の通り。
まず、この条件で、層流の摩擦損失係数λをハーゲン・ポアズイユの式
λ=64Re
Re=udρ/μ
で算出し、乱流の摩擦損失係数λをブラジウスの式
λ=4×0.0791Re^-0.25
で算出します。
層流と乱流を切り替える遷移Re数を2000としました。
横軸に体積流量、縦軸に圧力損失をとって、SimpleFrictionで算出した圧力損失と比べてみました。
SimpleFrictionのdpLaminarはハーゲン・ポアズイユの式で出した体積流量1.5e-4m3/sの圧力損失を、dpNominalにはブラジウスの式で出した体積流量1.5e-3[m3/s](Re=19100)の圧力損失を与えています。
層流域は、ハーゲン・ポアズイユ、SimpleFrictionともに体積流量に比例していますので、以下の層流域を拡大したグラフの通り一致しますが、乱流域では差が生じます。
この差をどう見るかは場合によりますが、層流域と乱流域の圧力損失のデータがあって、しかもそのデータをそのまま使う(流路寸法を全く変えない)ことはほぼ無いと思いますので、SimpleFrictionとそれを用いるIsolatedPipeは、伝熱流動のモデルには使いにくいのではと感じました。
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