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はじめに

DynamoDBはAWSのNoSQLデータベースとして非常に人気があるサービスですが、特にセカンダリインデックスを使いこなすことで、その威力を最大限に引き出すことができます。
本記事では、DynamoDBのセカンダリインデックスについて学びを共有します!

対象読者

  • DynamoDBを使ったアプリケーション開発をしている方
  • セカンダリインデックスについて深く知りたい方
  • NoSQLデータベースのパフォーマンスを向上させたい方

目次

  1. セカンダリインデックスとは?
  2. 利用シナリオとそのメリット
  3. グローバルセカンダリインデックス(GSI)のベストプラクティス
  4. ローカルセカンダリインデックス(LSI)のベストプラクティス
  5. セカンダリインデックスのスパースインデックスについて
  6. よくある課題とその解決策
  7. まとめ

1. セカンダリインデックスとは?

セカンダリインデックス(Secondary Index)とは、DynamoDBのテーブル内のデータを別の方法でアクセスするためのインデックスを指します。これにより、プライマリキー(Partition KeyとSort Key)以外の属性での検索が可能となります。セカンダリインデックスには、グローバルセカンダリインデックス(GSI)とローカルセカンダリインデックス(LSI)の2種類があります。

セカンダリインデックスの基本

DynamoDBのセカンダリインデックスを利用することで、特定の属性をターゲットにして効率的にクエリを実行できるようになります。これにより、より詳細なデータフェッチと迅速な検索が可能となるため、アプリケーションのパフォーマンスが大幅に向上します。

  • GSI(グローバルセカンダリインデックス): テーブルとは異なるパーティションキーとソートキーを設定できます。そのため、異なる属性でデータを検索する際に非常に便利です。
  • LSI(ローカルセカンダリインデックス): プライマリキーのパーティションキーを共有しながら、ソートキーだけを変えて別の属性でデータを検索できます。

2. 利用シナリオとそのメリット

セカンダリインデックスを使用することで、特定の条件下でのデータ検索が迅速かつ効率的になります。ここでは、具体的な利用シナリオとそのメリットについて解説していきます。

リアルタイムアプリケーションでの応用

例えば、リアルタイムでデータを処理するアプリケーションでは、ユーザーアクティビティの追跡や分析を迅速に行う必要があります。そのようなケースでセカンダリインデックスを使えば、特定のユーザーやイベントに関連するデータを効率的にフェッチでき、より迅速な対応が可能となります。

注意:セカンダリインデックスを無闇に設定すると、書き込みや更新のコストが増大する可能性があるため、使用するシナリオを慎重に選定することが重要です。

3. グローバルセカンダリインデックス(GSI)

GSIは非常に強力ですが、使い方次第でパフォーマンスに大きな影響を与えます。ここでは、GSIについて詳しく解説します。

GSIの設計と運用

  1. 適切なパターンで設計する: GSIを設計する際は、アクセスパターンを考慮し、頻繁にクエリで使用される属性をターゲットにします。
  2. プロビジョニングスループットを慎重に設定: 初期設定時にプロビジョニングスループット(読み取りと書き込みキャパシティ)を慎重に見積もることで、パフォーマンス劣化を防ぎます。
  3. スパースインデックスの活用: スパースインデックスを活用することで、特定の条件に該当するデータのみをインデックス化し、無駄なリソースを抑えることができます(詳細は後述します)。

GSIを持つテーブルは、パーティションごとに400KB/secのリードキャパシティと1000KB/secのライトキャパシティを持つことができます。

4. ローカルセカンダリインデックス(LSI)

LSIは、プライマリキーのパーティションキーを共有し、ソートキーのみを変えることでデータの検索を効率化します。これにより、特定のパーティション内での範囲検索が便利になります。

LSIの設計と運用

  1. 特定のユースケースに最適化: LSIは、特定のパーティション内で細かい検索を行う際に最適です。ユースケースを十分に理解して設計します。
  2. クエリの効率化: LSIを活用することで、特定の範囲や属性に基づいたクエリを迅速に実行できます。例えば、ユーザーIDをパーティションキーとし、タイムスタンプをソートキーとした場合、特定ユーザーのアクティビティを時系列で追跡するのに非常に適しています。
  3. キャパシティの管理: LSIはベーステーブルとキャパシティを共有するため、慎重にプロビジョニングスループットを見積もることが重要です。

5. セカンダリインデックスのスパースインデックスについて

スパースインデックスは、特定の条件に該当するデータのみをインデックス化する手法です。これにより、インデックスの大きさが制御され、パフォーマンスの向上が期待できます。

スパースインデックスの設計と運用

  1. 条件の選定: 特定の条件に基づいてインデックス化することで、無駄なインデックスの生成を防ぎます。例えば、特定のステータスを持つレコードのみをインデックス化すると良いでしょう。
  2. クエリコストの削減: 不要なデータをインデックス化しないことで、クエリコストとリソース消費を削減できます。
  3. 事例の活用: 具体的なアプリケーション事例を参照し、自身のプロジェクトに最適なスパースインデックス設計を行います。

Tip: スパースインデックスを正しく活用することで、スループットとストレージコストの最適化が可能です。

6. よくある課題とその解決策

セカンダリインデックスを利用する際には、いくつかのよくある課題に直面することがあります。ここでは、その解決策について説明します。

キャパシティの過負荷

突然のトラフィック増加や予期せぬクエリの集中により、キャパシティが追いつかないことがあります。このような場合には、以下を検討してください。

  1. オートスケーリング: AWSのオートスケーリング機能を利用して、自動的にキャパシティを調整する。
  2. キャッシュの利用: DynamoDB Accelerator(DAX)などのキャッシュ機構を活用して、負荷を軽減します。

インデックスの過剰生成

無計画にインデックスを生成すると、データ更新のたびに余計なリソースが消費されます。以下の対策を検討してください。

  1. 必要なインデックスの見極め: 事前にユースケースを十分に分析し、本当に必要なインデックスのみ生成します。
  2. モニタリングとチューニング: 定期的にクエリパフォーマンスをモニタリングし、不要なインデックスを削除します。

まとめ

DynamoDBのセカンダリインデックスの利用は、データベースパフォーマンスを大幅に向上させる強力な手段です。ただし、その設計と運用には慎重な取り組みが求められます。本記事では、GSIとLSIの基本からスパースインデックスに解説しました。
これらの知識を活用して、より高度で効率的なデータ管理の参考にしていただけたら嬉しいです!

参考文献

  1. DynamoDB セカンダリインデックス
  2. DynamoDB の一般的なインデックスのベストプラクティス
  3. DynamoDB のスパースインデックス
  4. GSI を利用した集約
  5. GSI を利用したオーバーローディング
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