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Dockerを利用してRStudio ServerでRStan環境を準備する

Last updated at Posted at 2016-12-01

この記事は,Stan Advent Calender 2016の二日目の記事です。
※当初この記事はRStudio Advent Calendar 2016の二日目の記事と兼用のつもりでしたが,Qiitaはアドカレの兼用を認めない仕様っぽいので,RStudio分は別に補足記事を立てることにしました。

補足記事→Dockerを利用してRStudio ServerでRStan環境を準備したあと。

要約

tidyverseなパッケージ群,そしてRStanを回すのに使うようなパッケージ群がインストール済みなRStudio Server(日本向け)を,Dockerでさくっと構築しよう。

手順

  1. Dockerをインストールして使える状態に
  2. Dockerイメージを取得
  3. コンテナを作成
  4. ブラウザでアクセス

これでOKです。

Dockerをインストール

各種プラットフォームによって異なりますので,すみませんがWebで検索してください。情報はたくさんありますので,ここで下手に説明するよりもずっといいかと思います。本家Webサイトはこちらです。

以降,すでにDockerがインストールされたことを前提に進めます。

Dockerイメージを取得

利用するDockerイメージ

今回の記事用に,kazutan/stan-dというDockerHubリポジトリを作成しました。元のGitHubはこちらです。主な特徴は以下のとおりです:

  • rocker/hadleyverse(GitHub, DockerHub)をベース
  • tokyor/rstudio(GitHub, DockerHub)に記述してあるDockerfileを参考に日本語化
  • RでStanを実行するために必要なパッケージをインストール
    • rstan
    • ggmcmc
    • rstanarm
    • 上記が依存するパッケージ

これをlatestタグで準備しています(GitHubのmasterブランチのDockerfileに記述)。

また,共立出版のWonderful Rシリーズの「StanとRでベイズ統計モデリング」サポートページのREADME下方にある一連のパッケージを組み込んだものも作成しました。これをRStanBookというタグで準備しています(GitHubのRStanbookブランチのDockerfileに記述)。

お好みに応じてどちらかを使うかを選んでおいてください。別に後からinstall.packages("hoge")でインストールできるのであまり悩まなくても大丈夫です。

イメージを取得

latestを取得する場合,端末で以下のコマンドを実行してください:

#Ubuntuなどでは`sudo`が必要になります。
$ docker pull kazutan/stan-d:latest

これでローカルにイメージを取得します。最後のコロン以降がDockerHubリポジトリ内のタグ名なので,RStanBookの場合は差し替えてください。

コンテナの作成

コンテナを作成します。端末で以下のコマンドを実行してください:

#Ubuntuなどでは`sudo`が必要になります。
$ docker run -p 8787:8787 -v (リンクさせたいディレクトリパス):/home/rstudio -d --name (コンテナ名) kazutan/stan-d:latest

必要に応じてオプションなどは変更してください。例えば,手元PCのホームディレクトリとコンテナのホームディレクトリをリンクさせ,コンテナ名を"kosaki"にしたいなら,以下のような感じになります:

#Ubuntuなどでは`sudo`が必要になります。
$ docker run -p 8787:8787 -v ~:/home/rstudio -d --name kosaki kazutan/stan-d:latest

これでコンテナが作成され,RStudio Serverも起動しているはずです。

ブラウザでアクセス

ブラウザを起動し,アドレスバーにlocalhost:8787と入力してください。RStudio Serverへのログイン画面が表示されますので,ユーザー名をrstudio,パスワードをrstudioと入力してください。これでもうOKです。

1342342.png

注意事項

Dockerの基本的な操作について

私はDocker素人なのでそこまで把握していませんが,今回の内容で簡単なメモ書きはDockerHubのリポジトリに記載しています。またプラットフォームによって色々違うことが出てくるかもしれません。今回はUbuntu16.04環境で準備,テストしています。Dockerに関して不明な点はすみませんが詳しい人やWeb検索でおねがいします。

Dockerイメージについて

割とやっつけ(2,3時間)で作ったものなので,後からまた変更する可能性が高いです。その場合はリポジトリのトップなどに書いていきます。あと,これはローカルで実行することを念頭に置いています。またこれらの内容について損害などが発生した場合,私は一切の責任は負いません。ご了承ください。

問い合わせについて

何かありましたら,Twitterの@kazutanもしくはここのコメント,Dockerfileに関することでしたらGitHubリポジトリのissueにおねがいします。

参考資料

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