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Intel 第13世代CPUが不具合(電圧の上昇)で壊れたので交換⇒良品アップグレードして帰ってきた

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intelが13世代、14世代CPUに電圧が上昇するバグを公式に認めたことにより、2024年8月に各マザーボードベンダから一斉に修正版BIOSがリリースされました。そのBIOSへ更新することで不具合を回避できるとのことでしたが、BIOS更新前に不具合が発生したCPUはBIOS更新しても治りませんでした。

image.png
GigabyteのBIOSアップデートページより

上記問題を受けて、Intelサポートセンターとやり取りし、1週間程度で交換品(i5-13400在庫が無いため、i5-13500となって帰ってきた)が送られてきたため、その経緯を残します。

ネット上に公開されている情報では、i5-13600K/F以上が対象と情報がありましたが、実際に私の手元ではリストにないCPUでも同事象が発生し、サポートで認められ交換された実績が出来た為、事実確認が取れればサポートされる模様です。

概要 時系列

  • 2024年7月頃から頻繁(多少不可がかかると10分以内に1回程度)にWindowsのブルースクリーンやハングアップが発生
  • Intelの第13・14世代CPUの劣化はパッチを当てても「回復不能」との報道、1回クラッシュしたらおしまいの可能性を確認
  • BIOSを0x129対策版に更新(ハングアップ頻度が多少緩和。多少の負荷で30分に1回程度)
  • Intelへ問い合わせ開始
  • Intelサポートセンターより回答あり。「そのCPUは多分大丈夫とのこと」
  • 他のMBに組み込んでも同事象が発生することを報告
  • 不具合対象である可能性が高いと回答あり、事象確認するため、CPUをサポートセンターへ送るように指示あり
  • CPU送付
  • 不具合が認められ、交換品発送
  • マザーボードへ組み込み、正常起動(ハングアップしなくなった)

不具合発生時の症状

単純に以下のいずれかの症状が出ておりました

  • Windowsのブルースクリーン
  • 画面が乱れてハングアップ
  • 勝手に再起動(再起動するケースはほぼなく、ハングアップ、ブルースクリーンが大半だった)

不具合発生時の操作としては、Edge起動時に以下のような画面が表示されると思いますが、ここでニュースを見ているだけでハングアップしておりました。

image.png

高負荷云々ではなく、日常作業をしており、ブラウザで新規ウインドウが開き、多少「CPU負荷が上がったかな(CPU使用率7%程度)」程度でハングアップでした。

切り分けの仕方

最初は、「第13/14世代CPUが不具合(電圧の上昇)で~」という事情を知らなかったため、各種テストを実施しました。

結果論なのですが、「★」マークがついているものはIntelサポート問い合わせ時に、「試してみてください」と言われることなので、事前に確認しておくと、既に検証済みと回答する事が出来るかと思います。

優先度 切り分け手段 理由 結果
★1 最小構成での起動 USB接続で繋がっている物や、起動するために不要なPCI-Eカードすべてを除去して起動確認。特に、古くなったUSB機器やその機器への電源供給に問題がある場合、同様のハングアップが発生することがあるため、単純に他の接続機器の問題か切り分けます 同事象発生
★2 CPUのみ、他の正常稼働しているPCに組み込んで起動 今次問題はCPUの不具合のため、単純に「正常起動するPC」にCPUのみ載せ替えて、同事象が発生するか確認すれば、事象に切り分けが出来ます 同事象発生
★3 利用中マザーボードのBIOSを0x129対応のものに更新 Intelより、BIOSを0x129対応のものに更新するようにアナウンスが出ている為 同事象発生
4 電源交換 電源が古くなった場合、マザーボードに供給される電圧が不安定になり、今回の事象と類似した症状が出ることがあります。余っている電源がある場合に限り、電源交換した上で、ハングアップが発生するか確認することは意味があります 改善なし

上記★1、★2、★3を試して、なおかつハングアップが発生する場合には、CPUがダメージを受けている可能性がある為、サポート問い合わせしても良いと思います。

BIOSの0x129対応版への更新について

利用中のマザーボードメーカーのダウンロードページから入手してください。
BIOSをダウンロードすると、一緒に実行方法が書かれているPDF等が入っているベンダもある為、その実行方法に従ってください。

私の場合は、GIGABYTE製マザーボードだったため、以下の手順で実行しました。

  • BIOSのダウンロード
  • USBフラッシュメモリをWindows上でフォーマット(FAT32フォーマット)
  • ダウンロードしたZip圧縮されたBIOSの中身を上記USBフラッシュメモリにコピー
  • PCを再起動して、F2キーを押してUSBフラッシュメモリから起動
  • 以下を実施
    image.png
  • BIOSアップデートが始まり、自動的に1,2回再起動するため、静観(10分程度静観していました)

Intelサポート問い合わせ

Intelサポートページから、下図のようにメニュー選択し、CPUのサポートを開きます。
(2024年9月時点で、一番最初の問い合わせはWebページからとなるようで、電話は受け付けておりませんでした)

image.png

ユーザーアカウントが無ければ作成してログインしました
image.png

ログイン後、以下のような画面になるので、持っているCPUを選択し、右上のリクエストの作成を選択。

image.png

開いた画面で、問題点を入力。

image.png

問い合わせフォームで記載する内容は以下のようなものが良いかと思います。「試したこと」は、実際に試したことを書いてください(CPU発送後、サポートセンター側にて該当事象を確認したうえで、良品の発送をしてくださった為、ここで虚偽の報告だった場合にはどうなるか不明です)。

以前購入したCPUがハングアップする問題に悩んでおります。
恐らくは、第13,14世代CPUで問題視されている電圧の上昇問題かと思料します。
※オーバークロックなどは実施しておらず、通常用途での使用となります。

取り急ぎ、該当の問題か否かの切り分けと、該当の問題だった場合には保証対応をお願いできますでしょうか?

■ CPU購入店について
購入店:Amazon
購入日:2023/xx/xx
形態 :正規版パッケージ、バルク

■ 出ている症状
多少の負荷を与えるとブルースクリーン、ないしはハングアップが発生します。

■ 試したこと
・最小構成(CPU、マザーボード、メモリ、SSD以外を取り外した状態)で起動させ、同一事象が発生することを確認
・他の正常稼働しているPCとCPUを載せ替えて、正常稼働していたPCでも同一事象が発生することを確認
・マザーボードメーカー提供の0x129対応のBIOSへ更新済み(ハングアップ頻度が多少改善したように見えるがハングアップは直らず)

問い合わせしたらすぐに以下タイトルのメールが届きました。
image.png

上記メールはただの投稿した旨のご案内の為、サポートセンターの方からは、営業日にメール返信を頂けました。

intelカスタマーサポートからの返信(1回目)

翌営業日、インテルカスタマーサポートから返信を頂きました。メールの要点は以下でした。

  • 13-14世代のデスクトップ用プロセッサーにおいては、ワークロード時の電圧上昇が不安定化の主な要因
  • マイクロコードパッチ(0x129)を提供し、電圧上昇に曝される問題への一定の解消を図っている(「一定の」解消らしい)
  • 貴殿のCPUはこの影響を受ける可能性が低いので、以下を試してほしい
  •  ①最小構成で正常に動作できるか
  •  ②別のマザーボードにセットしても同件が発生するか

定型文のようだったので、上記①②共に、サポート問い合わせするにあたって確認済みであることを返信しました。
※必ず、確認してから返信したほうがいいと思います。

intelカスタマーサポートからの返信(2回目)

先のメールで①②確認済みであることから、CPUに不具合がある可能性が高いため、保証対応をさせていただく旨の返信あり。

要点は以下でした。

  • CPU表面の写真を撮って送ってほしい(QRコードを見たいとのこと)
  • ご購入証明(納品書か領収書など)を送ってほしい
  • 交換品の送り先住所のご連携

intelカスタマーサポートからの返信(3回目<定型文の故障したCPUの発送案内メール)

2回目の情報を送ることで、サポート・交換可能と判断された場合に、定型文のメールが送られてくるようです。
要点は以下でした。

  • 故障したCPUを厳重に梱包して、ヤマト運輸か佐川急便の着払い送ってほしい。発送時はSWRケース番号を明記してほしい
  • CPUが届いたのち、良品(交換製品)を発送する
  • 在庫が無かった場合には、上位モデルでの返却となることがある

※私は、SWRケース番号は、発送時の段ボール本体と、着払い伝票の備考欄の両方に書きました 
※特に、Intelへメール等はしなくても大丈夫でした(SWRケース番号で流れ作業で処理してくれているようです)

intelカスタマーサポートからの発送完了メールと、良品の到着

CPUが到着したのち、CPU本体の故障状況や保障状況に問題が無かった事が確認できた旨と、良品(交換製品)を送る旨のメールが来ました。
ヤマト運輸でCPU発送して、3営業日後に連絡が来て、その更に翌営業日後に良品が自宅に届きました。ここまでで大体1週間程度でした。

なお、CPUはi5-13400を送ったのですが、商品不足で上位製品のi5-13500になって帰ってきました。CPU自体は正規の化粧品に入って梱包されてきたため、新品のCPUクーラーも入っておりました。

「intelカスタマーサポートからの返信(2回目)」で、CPU表面の写真を撮る為、CPUクーラーを外した際にグリスもふき取っていたため、内心「CPU帰ってきてもCPUクーラーにつけるグリスも買わないといけないので最悪だな」と思っていたのですが、Intel側もその辺は考慮済みのようで、正規・未使用のCPUクーラーを送ってくれたのは有難かったです。

良品(交換製品)の組み込みと動作検証

Intelサポートから送ってもらったCPUをマザーボードに組み込んで動作確認をします。ハングアップしないPCは素晴らしいですね。

懸念点

Intelサポートセンターとのやり取りの中で「マイクロコードパッチ(0x129)を提供し、電圧上昇に曝される問題への一定の解消を図っております。」という文言がメール中にありました。

細かい指摘となりますが「一定の解消」という点に非常に引っ掛かりました。
多分に推測を含みますが、マイクロコードパッチ(0x129)適用は完全解消ではなく、予防的措置のような気がします。
CPUの保証期間を数年引き延ばしてくれていますが、PCは4,5年使えば次の世代に買い替えるライフサイクルが一般的なため、故障したら保証で対応なのかと邪推してしまった次第です。

まとめ

今回の第13・14世代CPUの劣化騒動でIntelサポートセンターとやり取りしましたが、正規品をきちんとしたルートで購入していた為、やり取りは非常にスムーズでした。

しかし、故障したCPUを先に送ってから良品CPUが返送されるため、事実上1週間程度PCが使えなくなってしまいました。

サポートセンターとのやり取りで土日祝日を挟んだ場合には翌営業日に連絡が来ていたため、平日はPCを使わない人であれば、木曜日あたりにサポートセンターへの問い合わせを開始し、日曜日にCPU取り外して写真送付、火曜日あたりにCPU送付⇒土曜日前後に良品到着の流れがいいと思います。

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