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論文・発表資料を作成するときに意識していること

Last updated at Posted at 2021-09-29

はじめに

今までに、論文・発表資料を作成し、以下のシンポジウムで発表する機会をいただきました。

  • ソフトウェア品質シンポジウム
  • ソフトウェア・シンポジウム
  • SPI Japan

論文・発表資料を作成を作成するときに、多くの皆様にご指導いただきました。本当にありがとうございます。
皆様からのご指導を受けた結果、論文・発表資料を作成するときに意識していることをまとめておきます。
意識することは変わると思いますので、随時追記・整理していきます。

意識していること

論文・発表資料共通で意識していること

内容

  • 自分のプロジェクトで見受けられる問題を扱う。
  • 自分のプロジェクトで効果を確認する。
  • 解決する課題は小さくする(小さくてもいい)。
    盛りだくさん内容を詰め込んだら、「Busy」とご指導いただいたことがあった。
    大きすぎる課題にしたときに、「あきらめなさい」とご指導いただいたことがあった。
  • 自分の経験則による主張は、参考文献で武装する。自分と同じような主張をしている参考文献を探し出し、参考文献に語ってもらう。

構成

ほぼ、いつも以下の構成で書いている。
足立久美さんからご指導をいただいて、私が勝手に”足立メソッド”と呼ばせていただいている論文の構成。
昔、「論文の型が決まれば、あとはその型に内容を流し込むだけ。」とお聞きしたことがあります。私は自分にとって使いやすい型が見つかったので、この言葉が実感できるようになってきました。

  • 概要
  • はじめに
  • 課題設定
    • 現状分析
    • 課題提起
  • 先行研究
  • 解決策の提案
    • 課題の解決方針
    • (課題の解決策)
  • 解決策の評価
    • 評価方法
    • 評価結果
    • 結果の考察
  • おわりに
    • まとめ
    • 今後の課題
  • 謝辞
  • 参考文献

各章の関係

image.png

  • 「概要」を更に詳細に説明するのが、「はじめに」
  • 「現状分析」の結果をもとに、「課題提起」を述べる
  • 「先行研究」を参考にして、「解決策の提案」を決める
  • 「課題提起」で示されたことが解決されているかを、「解決策の評価」で確認する
  • 「評価結果」をもとに「結果の考察」を述べる
  • 「結果の考察」では「解決策の提案」について、有効であったか?どのような残課題があるか?などを述べる
  • 「結果の考察」をもとに「今後の課題」を述べる
  • 「はじめに」に対して「おわりに」がある

論文で意識していること

無駄をなくす

  • うしろから書く。「まとめ」を述べるために必要なことのみを論文に記載する。(内容の無駄をなくす)
  • 余白をなくす。 できるだけ、制約となっているページ数をぴったり埋める。(ページの無駄をなくす)
    例えば、8ページ以内が制約なら8ページぴったり埋める。
    例えば、「である。」などの3文字だけで後ろが余白になるような行があれば、文を短くしてその行を不要とし、余白を少なくできないかを考える。
    余白をなくし、せっかく与えていただいたキャンバスを最大限活用する。
    また、余白をなくそうとすることが、文章を見直すきっかけとなり、内容が洗練されることがある。

読みやすくする

  • できるだけ、文の途中で、ページが切り替わらないようにする。

理解しやすくする

  • 同義語をなくす。
  • あいまいな修飾語を使わない。

疑問をもたれないようにする

  • 自分の主張の妥当性を高めることになる参考文献を探しだし、「先行研究」等として示す。
    自分で考えたことは、意外とほとんど既に先人に考えられている。
    自分で説明するのではなく、先行研究に説明していただけないか、調査・検討する。
  • 参考文献で使用されている用語を使う。独自の用語を使用する場合には、用語を定義する。
    特に複合語に注意する。私には、勝手に独自の複合語を作ってしまう癖がある。

発表資料で意識していること

制約を設ける

制約を設けることが、文章を見直すきかっけとなる。制約を満たすために、文章を見直さざるを得なくなる。そのときに、余分な情報が削られる。
まとめを記載することが、文章を見直すきかっけとなる。まとめを記載するために、何が重要かを考えざるを得なくなる。

  • シート数の上限を決める(シート構成をあらかじめ設計する)
  • フォントサイズを決める(14pt以上にする)
  • できるかぎり箇条書きの項目は3つにする
  • 1文は2行以内にする
  • 基本的には、シート毎に、シートの下部に、まとめを記載する

参考文献を示す

  • 論文ではなく発表資料であっても、最後のシートに参考文献を記載する。

作成した論文・発表資料

実際に作成した論文・発表資料を示す。

ソフトウェア品質シンポジウム

ソフトウェア・シンポジウム

SPI Japan

参考記事・参考文献

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謝辞

足立久美氏、松尾谷徹氏、飯泉紀子氏、栗田太郎氏、石川冬樹氏、鷲崎弘宜氏、山路厚氏、小川清氏(@kaizen_nagoya)をはじめとし、ご指導をいただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

おまけ:発表に関して過去にいただいたフィードバック

  • 事前にマイクと口との最適な距離感のチェックをする
  • 声のトーンを少し下げる
  • 時間がなくなったときに何を省略するかもっと具体的にしておく
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