はじめに
2020年からORACLE MASTER資格の新資格制度-ORACLE MASTER 2019 がはじまりました。
今回はその中でも入門編の資格であるBronze DBA Oracle Database Fundamentals(1Z0-085)の合格体験記を記載します。
新体系になって時間も経過しているので、ちらほら合格体験記はあるのですが、せっかくなので私も記載してみることにしました。
現在の業務上DB運用などはしないのですが、クラウドエンジニアとして最低限のDB知識を定着させることを目的に取得しました。
今後DB運用をする方や、ITエンジニアとしてDBの知識を習得しておきたいような方向けに情報をまとめられたらと思っています。
ORACLE MASTER 取得メリット
そもそもOracle Masterを取得することによるメリットを改めて確認してみました。
やはりORACLE MASTERは有名な資格なので社内外におけるスキル証明にはなるかと思います。
※以下ORACLE MASTER Portalより抜粋
●体系的なスキルの習得:
ORACLE MASTER の受験準備を通して、DB 技術者にとって必要なスキルを体系的に身に付けることができます。
●新しいタスクへの挑戦:
体系的なスキルを習得することで、新機能を採用したり、プロジェクトに参画したり、新しい挑戦に繋がることでしょう。
●社内外におけるスキルの証明:
ORACLE MASTER は 27万人を超えるエンジニアが選択した実績を持つ資格ですので社内・社外問わずスキルの証明をすることができます。
Oracle Masterの新資格体系について
下記4段階で資格がありますが、今回は最下段のORACLE MASTER Bronze DBA資格が対象となります。
位置づけとしては入門編のようなものでDBの基礎知識を習得できます。
※ORACLE MASTER Portalより画像抜粋
ORACLE MASTER 2019 試験と資格について
私は最初混乱したのですが、よく耳にする"ORACLE MASTER ○○ △△ 2019"というのは認定される資格名のことで、これに対応する試験名は下記のように異なります。
"ORACLE MASTER Bronze DBA 2019"という名前の試験はないのでその点は注意ください。
今回の場合は"1Z0-085-JPN: Bronze DBA Oracle Database Fundamentals"に合格することで"ORACLE MASTER Bronze DBA 2019"が認定されるという流れになります。
※1Z0-xxx-JPNというのがOracleの試験の命名規則となっているようです。末尾"-JPN"がないものは英語でのテストとなるので、受験申込の際は注意してください。
認定資格名 | 前提条件 | 対象試験名 | 証明するスキル | 試験時間 | 問題数 | 合格ライン | 受験料 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ORACLE MASTER Bronze DBA 2019 | なし | 1Z0-085-JPN: Bronze DBA Oracle Database Fundamentals | DB の基礎知識 | 120分 | 70問 | 65% | 29,400 |
ORACLE MASTER Silver DBA 2019 | なし | 1Z0-082-JPN: Oracle Database Administration I | DB の運用管理(Gold DBA で証明するスキルを除く)SQL の基礎知識 | 150分 | 90問 | 60% | 29,400 |
ORACLE MASTER Gold DBA 2019 | Silver DBA 2019 | 1Z0-083-JPN: Oracle Database Administration II | バックアップ・リカバリ / マルチテナント・アーキテクチャ / インストール・アップグレード18c, 19c 新機能概要 | 150分 | 85問 | 57% | 29,400 |
ORACLE MASTER Silver SQL 2019 | なし | 1Z0-071-JPN: Oracle Database SQL | SQL の知識全般 | 120分 | 78問 | 63% | 29,400 |
Bronze DBA Oracle Database Fundamentals試験対策
ここからが本題となりますが、実試験対策となります。
【1週間でORACLE MASTERの基礎が学べる本 (徹底攻略)】
DataBaseを体系的に学んだことがなかったので、こちらで最低限のOracle DataBaseの知識を習得しました。
※Amazon Kindle Unlimitedの対象になっていたことも起因しています。
書籍のレベルについては非常に優しく、DataBaseをこれから勉強するというような方であればこちらをまず目を通すことをお勧めします。
コンセプトとして「1日目」「2日目」「3日目」・・・のように1日ずつ各トピックについて学ぶようになっていますが、2日ほどあれば読破できると思います。
こちらは旧体系時の学習本ですが、OracleDB全般のことを学ぶだけなら十分かと思います。
ただし、基礎の基礎のようなお話なのでこれだけを勉強しても資格合格は相当難しいと思います。
※Amazonより画像引用
【オラクルマスター教科書 Bronze DBA Oracle Database Fundamentals】
メインの学習コンテンツになる通称"黒本"です。ぶっちゃけこれがあれば合格について問題ないと思っています。
体感的にはこれを3周ほどすれば十分に合格できると思います。(筆者は2周+後述のコンテンツを利用しました)
全10章構成となっており、①各章の説明パート ②章末に確認問題 という流れで勉強を進めることができます。
最後には70問の模試も用意されていることや、各章の説明パートにおいて注意点、重要点をまとめられており、覚えるべきところが明確で助かります。
(図解が非常に分かりすく表領域,データファイル,セグメント,エクステント,ブロックのそれぞれの関係性などは感激しました)
※Amazonより画像引用
【Oracle University Learning Subscription】
Oracle社から提供される学習コンテンツとなります。
※Oracleアカウントの登録は必須となりますが2022年4月時点では無償で利用できます。
コンテンツは2種類あり、以下となっています。
●Oracle Database: 管理クイック・スタート Oracle Database: Fundamentals for Devs and SysAdmins Ed 1 (JP):
Oracle Databaseの実作業を学べる動画です。ただ資格認定取得するだけではなく、しっかりと手を動かして実スキルを身に着けたい方には非常にお勧めです。
逆に資格をとにかく取りたい方は飛ばしても問題ないです。(コンテンツ自体が13hと中々長いので私は飛ばしました…)
●資格試験準備セミナー: ORACLE MASTER Bronze DBA 2019 / Certification Exam Prep Seminar: ORACLE MASTER Bronze DBA (JP):
こちらは資格対策コンテンツとなっており、約70問ほどを1問1答スタイルで解説する動画コンテンツになっています。
上記黒本の補助的な役割で勉強することを推奨します。
黒本とこちらの資格対策動画を勉強すればまず落ちることはないと思います。
なお、Certification Bronze DBA Oracle Database Fundamentals (日本語試験) (1Z0-085-JPN)より、資格試験の受験申し込みのリンクに飛ぶことができます。
筆者はテストセンターにて受験しましたが、オンライン受験も可能となっているようです。
勉強の流れ
①「1週間でORACLE MASTERの基礎が学べる本 (徹底攻略)」 2日ほどで読破
②「オラクルマスター教科書 Bronze DBA Oracle Database Fundamentals」1章~10章を読み込む。(1週間ほどかけて)
③「Oracle University Learning Subscriptionの資格試験準備セミナー」で勉強。(3~4時間ほど)
④「オラクルマスター教科書 Bronze DBA Oracle Database Fundamentals」1章~10章を読んだ後、最後の模試を解いてみる
>>この時点で80%を超えていたので受験申込
⑤試験前日に「オラクルマスター教科書 Bronze DBA Oracle Database Fundamentals」章末問題&模試を復習
↓
正答率92%で合格。
試験を受けた所感
正答率は92%で合格し、無事ORACLE MASTER Bronze DBA 2019 認定を取得しました。
約5,6問ほど間違えてしまいましたが、合格は65%なので裏を返せば15問ほど間違えても合格可能です。
時間としては30分ほどで完了して随分時間が余りました。
出題問題については黒本とOracle University Learning Subscriptionの資格対策動画と同レベル/同内容のものでしたので、この2つを勉強すれば、まず落ちることはないと思います。
最初の1歩が踏み出せたので、今後はORACLE MASTER Silver DBA 2019 にも手を伸ばしてみようかなと思います。