本記事の内容
今回の記事では昨今SNSを沸かせているシステムエンジニアは事業に向き合うべきなのか?問題について考察しました
必要な情報は持って帰ってください。
批判や反論は受け付けます。なんせ今、年末年始で暇なので。
目次
- 事業会社
- 受託開発会社(SIer)
- システムエンジニアリングサービス
- 最後に
事業会社
いわゆる事業開発会社におけるエンジニアはビジネスに向き合うべきなのか?論です。
そもそもこの方のツイートをきっかけにこの記事を作成しています。
個人的な意見
事業会社のエンジニアであれば下手なビジネス知識を用いて社内を混乱させるより、営業やマーケターが活動しやすいアプリケーションとして実現できる手段を磨いておくべき
というのが僕の個人的な意見です。
その理由
正直なところ、個人的にはシステムエンジニアが事業に向き合うだけ時間の無駄なのかなぁとは思っています。
そもそも、事業と向き合うという言葉の解釈を間違えている人が多く、事業と向き合うというのは基本的に「数字」と向き合うことになります。
営業マン、マーケター、CxOさんたちはそれぞれ事業を成功に導くための「数字」を抱えています。
その殺伐とした世界にシステムエンジニアがひょいと現れて、向上できるとは思わないんですよ。
ここでシステムエンジニアの「事業と向き合う」とビジネスマンの「事業と向き合う」って意味合いが異なるんですよ。
あくまでもシステムエンジニアの方々が言っている「事業と向き合う」というのは
「現在実施しているビジネスを理解する」という意味で「事業と向き合う」と言っています。
ですが、本来「事業と向き合う」というのは「経常利益」と向き合うことになります。
今回のポストでも参考に上がっていたのが、クックパッドのサービスになります。
あれ素敵な事業だとおもうのですが、「事業と向き合っていたのか?」という懸念点は株主たちが一番思っていることだと思いますので、私は当該会社に対する意見は主張しません。(その権利がないのでね)
だとするとおいおい、お前は逃げるのか?という声が届きそうですが、僕はその代わりといってはなんですが、ある事実を提供します。
クックパッド決算まとめ
出典(IRbank)
同業のdely株式会社のIR情報
この投稿に関しては、エンジニアが事業に向き合っても外的要因とかでどうしようもないことだって発生する的な投稿も見受けられました。
確かにクックパッドには事業に明るいエンジニアが「いた時代」もいたのでしょう。
ですが、業績を伸ばしている会社もあり、かたや同じ業界で業績を落としている会社もある状態で、市場の流れとかという言い訳は見苦しいにもほどがあります。
さて、話をもどします。事業と向き合うというのはこのように「他社」と比べられ、株主からも成長を期待され(ここではエンジニアとしての成長ではなく、財務的な成長です)かなりしんどい戦いを強いられます。
なので、僕はあまり「事業と向き合うこと」はお勧めしません。
やっても勝てないからです。
どちらかというと技術ととことん向き合って、経営陣、営業、マーケターが「戦える武器を作る」ほうが、まだ戦力になると思っています。
長くなりましたが、いったん事業会社の話はここまでにします。
受託開発会社(SIer)
さて、このビジネスモデルには2つのパターンがあって一つは
- 公官庁のシステム開発を0円で受託して、運用保守費用で回収する
- 大手企業の下請けとして開発人件費のダンピングによる収益構造
の2つがあります。
公官庁向けのシステム開発はもちろん入札が必要ですが、結構会社の規模とかも重要になってきます。
多くは大手の事業会社(それこそ資本金5億円以上)の会社がこういう公共事業をとって開発をすすめたり、最近では外資系の会社も政府部門を立ち上げてシステム開発を獲得したりしています。
また零細企業とかでは抜群の営業力、もしくは大手SIerに勤めていて、独立を機に担当者から仕事をもらうスタイルもありますが、零細企業がエンジニアと営業を兼ねている会社も少なくないです。ですが、これはジリ貧スタイルで、僕が書かなくても、システムエンジニアと営業を兼ねている担当者はしんどい思いをされていると思います。
さて、ここでもそうなんですが、システムエンジニアは「事業に向き合うべき?」と思いますか?
個人的な意見
事業に向き合うより、技術と向き合ったほうがいいと思っています。
その理由
先に挙げた上記2点のモデルですが、「事業に向き合ってどうすればいいか?」という話になります。
ひとつは公官庁系の仕事を0円で取得して運用保守費用を税金から回収するモデルです。
これ向き合う意味あります?
もう一つは大手企業の下請けとして「人件費ダンピング」として稼ぐものになります。
これ、向き合う意味あります?向き合った結果自分の給料を下げたほうが最適解になりますが、向き合うのやめたほうがいいと思います。
あと入札とか結構難しいですし、一度お願いしたところに継続発注するのはあるのですが、システムエンジニアが付け焼刃で立ち向かえる領域ではないです。結構徒労でおわることも多いです。
システムエンジニアリングサービス
このビジネスモデルは2つあり
- コンサル系高単価人貸し事業
- 人件費ダンピング事業
の2つのパターンがあります。
1つ目はコンサルタントのモデルですが、ここのビジネスモデルは「大手企業の担当者や役員が、重要な開発の失敗の責任を回避する」というビジネスモデルになります
直近ではこんな訴訟もありましたね。
基本的に彼らのモデルが高単価なのは、このような訴訟リスクが高いからです。
そしてもう一つはシステムエンジニアリングサービスと呼ばれる「準委任契約系ダンピングビジネス」です。
個人的な意見
双方ともに技術力を磨いたほうがいいと思っています。
その理由
コンサル系はもちろん話術やパワーポイントの作成技術が必要ですが、やはり技術力が一番必要だと思っています。
もちろんお客様のほしいものを納品しなければ大変なこと(訴訟)になりますが、欲しいものをすぐに作れる技術というのは向き合うべきと思っています。
そしてダンピング系のビジネスモデルでも技術力を向上させて作りたいものをすぐ作れるように磨いておくほうがいいかなぁと個人的には思います。
結局のところダンピング系も単価を上げたとしてもダンピングに変わらず、しかもなかなか労務費交渉しんどいですよ。やっても変わらないことなんてざらですし、相手の懐事情を確認している間も技術に向き合ったほうがいいと個人的には思います。
まとめ
システムエンジニアは技術に向き合うべきです。
生兵法はケガの元ともいいますし、
みなさん「未経験エンジニア」嫌いでしょ?
同じように「未経験ビジネスマン」が事業と向き合ったとしてもうっとうしいと思われるだけですって。
でも事業と向き合いたい!と思っているシステムエンジニアの方がおられましたら応援しています!頑張ってください。
技術のキャッチアップと会社四季報の分析、事業分析、市場分析、市場トレンドなどドキュメントがない世界ですが、頑張ってほしいと思います。
もし、何をやればいいかわからない人は、まず自社のIR情報を読んで、なぜこの結果に対して市場は冷ややかな目線なのか?他社のIR情報を読んで自分たちとはなにが違い、そしてどうすれば勝つことができるのか?と日夜考えながら、技術と両立することを目指してください。
僕の知識はまだまだ素人に毛が生えたぐらいです。システム開発も複雑なように、ビジネスも人間がたくさん絡めば複雑になってきます。それでも頑張って戦いましょう!